しょうもない遊びと思っていた事が、子どもの成長に意外と重要だった件
いつものように淡々と掃除機をかけていただけなのに、突然のことだった。
「掃除機マンが来たーーー!!」
長女が叫びながら逃げ出し、それに続いて次女もキャーキャーと笑いながら走っていく。
えっ、掃除機マン? 誰? 私?
いや、なった覚えはないんですけど…。
リビングの隅で、地道に床を吸っていたはずの私が、いつのまにか「掃除機マン」という謎のキャラに仕立てられていた。
どのご家庭にも一度は現れたことがあるのではないだろうか。
あの「掃除機マン」
たしかに、掃除機をブォーンと鳴らしながら近づけば、それっぽい迫力はあるかもしれない。
でも、それにしてもネーミングがストレートすぎる…と内心ツッコミながらも
「役をもらったからには、応えたい」
娘たちは笑いながら部屋中を逃げ回り、私は笑いながら追いかける。
ちょっと前まで「掃除機かけなきゃ…」と、家事の義務感にどんよりしていたのに、今では一転、謎の悪役を振られ、子どもたちと追いかけっこしてる。
子どもって、ほんの一言と少しの想像力で、日常を一瞬で遊びに変えてしまう。
その発想に思わず笑ってしまったし、巻き込まれながらも私も自然と笑顔になっていた。
にしても、娘たち、めちゃくちゃ笑うじゃん。
次女なんて、すごく喜んでくれてる。
後でふと時間ができたときに、何となくChatGPTに聞いてみた。
「なぜ子どもたちは掃除機に追いかけられると喜ぶのでしょうか?」
すると、こんな5つの理由を教えてくれた。
1. 「ちょっと怖い」がちょうどいいスリル
2. 掃除機を“生き物”のように感じている
3. 大人との関わりが楽しい
4. ゲーム感覚で遊んでいる
5. 「怖いもの慣れ」や「支配」の練習でもある
最初は「ふんふん」と軽く読んでいたけれど、
⑤の「支配の練習」というワードが強烈すぎて、思わず詳しく調べてしまった。
ここで言う「支配」とは、他人をコントロールすることではなく、“自分の感情や状況、行動を調整できるようになる力”のこと。
これは、発達を支えるとても重要な土台になるらしい。
子どもにとって世界は、最初は「未知と不安」の連続。
そのなかで、怖いもの・わからないもの・大きな音・暗闇などに出会いながら、
• 「怖かったけど、大丈夫だった」
• 「自分で近づけた」
• 「逃げるか立ち向かうかを自分で選べた」
という体験を積み重ねることで、
「自分の力で世界と向き合える」という感覚が育っていく。
こうした体験は発達心理学では「マスタリー体験(克服経験)」と呼ばれ、自信や自己肯定感の土台になるそうだ。
掃除機を怖がっていた子が、自分で近づいてみる。
遊びに変えて、笑ってみる。
これはただの遊びではなく、「自分で怖さをコントロールする練習=支配の練習」なんだと知って驚いた。
つまり、「自分で状況をコントロールできる感覚(=主体性や自己効力感)」を育てる、大事なプロセスでもあるとのこと。
……そうだったんですか!
ただの遊びだと思ってました。
こんな深い話を聞けるとは思わず、適当に質問してしまってすみませんでした。
ということで、子どもが掃除機で追いかけられて喜ぶのは、
• 「ちょっと怖い × 安全」なスリル
• ゲーム性
• 注目されている嬉しさ
• 感情のコントロール練習
など、いくつもの要素が合わさった、実はすごく豊かな体験だったようです。
たぶん、他の何気ない遊びにも、同じように素敵な要素がたくさん詰まっているんだと思う。
でも、2人にとって私はただのママだから。
そんな難しいことは考えず、また「掃除機マン〜!」と呼ばれたら、とことん吸いに行ってやろうと思う。
「マスタリー体験」なんて言葉は、きっと明日には忘れてる。
でも、こんなふうに笑いながら掃除した日があったこと。
なんでもない日常が、ちょっとだけ特別になったこと。
それは、私はたぶん、ずっと忘れないと思う。
