幻想写真詩集『まだ見ぬ景色』

錆びついた螺旋階段は、迷いなく夏の空へ立ち上がる。
陽はまっすぐ、その先を照らしていく。
届かぬ高みを仰ぐとき、心もまたそこへ向かって静かに伸びていく。
まだ見ぬ景色を信じながら、ただ上へ、上へと向かっていく。

どこまでも続いていく道筋。
入道雲が幾重にも重なり合い、風がゆっくりと渡っていく。
先はまだ見えないけれど、この道はきっと、遠く霞む地平線の向こうへ、私を連れていってくれるはずだ。

地を踏みしめるたび、静かな熱が足の裏から込み上げてくる。
水面は陽をまばゆく弾き返し、風にそよぐ葉擦れの音が背中を押していく。呼吸を整え、鼓動を確かめながら、今この一瞬から、力強く駆け出していこう。
