「夏越の大祓」で、心もカラダも半年分のリセットを!
こんにちは、
現代版御師・瑛蓮です。
お越しいただき、ありがとうございます。
さて。
気がつけば、今年も折り返し…。
季節的な影響もあるかもしれませんが、
なんとなく、ちょっともやっとする時期…なんです…、
私は…。笑
そしてこの時期、嬉しいことに、
そろそろ、各神社さまのご境内では、
夏越の大祓(なごしのおおはらえ)の準備が
進んでいるのを、みかけませんか?
六月の終わりになると、多くの神社では、
「夏越(なごし)の大祓(おおはらえ)」が行われます。
茅(ちがや)という、古くから自生するイネ科の多年草で創られた
大きな輪、「茅の輪(ちのわ)」をくぐる行事のことです。
この茅の輪について、どんな意味があるのか、由来などについて
まとめました。よかったら!
▶茅の輪の始まり──蘇民将来のお話
夏越の大祓でくぐる「茅の輪」の由来は、日本神話に伝わる
「蘇民将来(そみんしょうらい)」の物語にあります。
ある時。旅の途中のスサノオノミコトは、一夜の宿を求めました。
裕福な弟は宿を貸しませんでしたが、貧しい兄・蘇民将来は、
精一杯のおもてなしをします。
後日、再び現れたスサノオノミコトは、その感謝として、
茅でつくった輪をお授けになりました。
「疫病が流行したときは、蘇民将来の子孫と名乗り、
茅の輪を身につければ災厄から免れるだろう」
と伝えたと、『備後国風土記』に記されています。

これが「茅の輪」の始まりとされ、当初は腰につける小さな輪でしたが、
その後、室町時代頃から、人がくぐる大きな茅の輪へと姿を変え、
毎年六月末に行われる「夏越の大祓」で、半年間の穢れを祓い、残り半年の無病息災を祈る神事として受け継がれてきたのです。
現在は:撤下品として、写真のような「茅の輪守」と言う御守りが
多いです。
▶「穢れ」とは、汚れではありません
神道では、「穢れ(けがれ)」という言葉があります。
現代では「汚い」という意味に受け取られがちですが、
実は、「気枯れ(けがれ)」とも書きます。
「気力」が「枯れる」。
つまり、減退している状態の生命力や活力が、
この「枯れた」「気」を回復させるのが「祓い」です。
そして、最近感じるのは、
「穢れ」には大きく二つあるのではないかと…。
一つは、自分の内側から生まれる穢れ。
怒り、不安、悲しみ、焦り、後悔など、心が重くなってしまうものです。
もう一つは、外側から受けてしまう穢れ。
人混みでなんとなく疲れたり、人の怒りや不機嫌に引っぱられてしまったり、知らず知らずのうちに心にまとってしまうものなどです。
どちらも特別なことではありません。
日常を暮らしていれば、誰にでも自然と積み重なってしまうもの
ではないでしょうか。
▶「祓う」とは、悪いものを消すことではない
神社でいう「祓い清める」とは、悪いものを追い払うことではありません。
ついつい、忙しい毎日の中では、知らず知らずのうちに、
積み重なってしまった、心の荷物や、
偏てってしまいがちな思考や感情などを手放し、
「本来の自分に戻ること」。
それが「祓い」の意味ではないかと思うのです。
だからこそ、半年に一度、「リセット」の意味を込めて、
自分自身を整える時間を持つ。
夏越の大祓は、そんな節目の日でもあります。
<余談コーナー>
ちなみに、普段のご参拝の時も、穢れを祓い、清めているんですよ!
例えば、
・手水舎では、水で、手や口を清めたり、
・二礼二拍手一礼の「二拍手」は、音で祓い清めをしています。
ので、よくご参拝の時に、遠慮しがちに二拍手をされている方をお見掛けしますが、普通にパンパンと音を立てることも、とても大事なので、ぜひ!と
お声がけしたくなることがあります。「ぜひ!二拍手は音で!」
▶茅の輪のくぐり方
茅の輪のくぐり方については、ご境内に書いてあると思うので、
参考になさってみてください。
茅の輪をくぐる際に、こちらの和歌をとなえながら…が、お勧めです!
「水無月の夏越しの祓する人は
千歳の命のぶというなり」
(みなづきの なごしのはらえするひとは
ちとせのいのち のぶというなり)

▶六月三十日にどうしても神社へ行けないときは―人形(ひとかた)を
六月三十日に都合がつかない方もいらっしゃる場合は、
その前後の日程で、可能な時にぜひ!です。
※7月に入っても茅の輪があるときは、遠慮なく!ですよ。
とはいえ、多くの神社さまでは、そのような方のために、
「人形(ひとがた・ひとかた)」や「車形」という紙の
お祓いを授与しています。
最近は、車やペット用もあるみたいです。
人形に名前や年齢(生年月日)などを書き、
身体をなでて、
息を吹きかけ(この瞬間人形が自分の身代わりになる感覚)、
大祓の前の日まで神社さまに納めます。
当日、神職の方々によってお祓いをしてくださいます。

▶新しい半年を、軽やかに
私たちは、どんなにポジティブ思考でいたとしても、どんなにやんわりと
いい感じで過ごしていたとしても、
毎日、知らない間に、気力が枯れる要素は、重なってしまいます。
だからこそ、年に二度くらいは、心にも大掃除を!です。
半年間頑張ってきた自分をねぎらい、
「ありがとう。そして、ここからまたよろしくね。」
そんな気持ちで茅の輪をくぐると、不思議と心がすっと
軽くなってきます。
夏越の大祓は、先人た地の時代からつづく日本の知恵…。
新しい半年を、より自分らしく歩み始めるための、
大切な節目になるかもしれませんね。

▶〈余談コーナー〉伊勢の神宮さまに茅の輪がない?
〈余談コーナー〉伊勢神宮には茅の輪がない?
伊勢の神宮さまでは、茅の輪は設置されません。
かつてはあったのですが、明治以降、廃止になりました。
諸説ありますが、神宮さまのお立場上、国全体、国民全体、
ひいては日本全部!がお祓いの対象…ではないかと(個人的感想)。
当日、午前と午後に、神宮さまの神職の方々のためのお祓いの儀があり、
それを見学させていただくことは可能です。
同じ場所に居るのですから、一緒に夏越の大祓の儀にあずからせていただく…そんな気持ちになります。

過去の「夏越の大祓の記事」はこちらから。
Have fun!
