散文を書く:住めば田舎
山登りに出かけるとターミナル駅を経由する
中心都市にはだいたいおなじみのメンバー
ユニクロ、ニトリ、サイゼリヤ
蔦屋、無印、ショッピングモール
スタバかタリーズ、100円ショップ
どこに行っても変わらない
東京から出てきたのに東京と変わらない
ホッとするけどワクワクはしない
どこへ行ってもこいつらはついてくる
東京から湧き出してくるコピペの街並み
便利だけどいつもと変わらない街
東京より広い家と澄んだ空気
距離を犠牲にしてたどりついた暮らし
悪いことなんて何ひとつない
だから日本中に広がっている
軽井沢にはそんなところが少ない
駅前と観光地を離れると森が広がる
浅間山があって、離山があって、
発地の南側にはまた山が広がる
大きなスーパーといくつかのホームセンター
でもそれ以外の選択肢はあまりない
ここにあるのは静かな森と冷たい空気
清らかに流れていく湯川や矢ヶ崎川
何もなくて それが誇らしい
そう思えないと ここには住めないだろう
住めば都というけれど どこにも都はいっぱいだ
住めば田舎の方がいい もうついてこなくていい
毎晩、夕日が沈むのを見とどけて
毎朝、鳥の声で私は目覚めたい
ありのままの光景が いつも感謝を思い出させてくれる
この星に生まれてよかったと
