ピアノのこと①〜教室探しに奔走する
先日、息子のピアノのテキストを何気なくぺらぺらめくっていたところ、
「はじめに」のページでこんな一節を見つけました。
ピアノのレッスンという長くて険しい道のりの最初の段階で、子供たちがこの曲集によって少しでも楽しい気持ちに~
覚えず「アハハ」と声をだして笑ってしまいました。
やっぱりそうですよね、そうじゃないかと思ってました。
テキストに正直に書いといてくれるその姿勢、好きです。
誤魔化しがなくて。
さて今回は一年半ほど前、ピアノ教室探しをしていた頃のお話をしたいと思います。
ピアノ教室探し~素晴らしい先生を求めて
一昨年(2022)の年末の話です。
以前下の記事で「よし!ピアノを習わせよう」と決めた私。
早速教室を探しはじめました。
まずは家から一番近い、保育園の帰り道にいつも前を通る教室はどうだろう。
夕方その教室の前を通るとピアノの音色が聞こえてくる。音を聞く限り、色んな年代の生徒さんがいるのがわかる。
玄関に張り紙で「生徒募集、初心者から上級者まで。ちいさなお子さんも歓迎」とあります。
わぁ、たのもしい。
きっと経験豊かな先生がいるに違いない。
おもいきって電話してみよう。
そう思いスマホを取り出した時、中から声が
「やってきてないのぉぉぉぉ?? はああぁぁぁぁ~…(特大の溜息)」
そっとスマホをポケットにしまいました。
大丈夫、ピアノ教室はいっぱいある。
きっと素敵な先生が見つかるさ。
ママが見つけてあげるからね!
気を取り直して、今度は保育園に近い教室に電話してみました。
年配の女性がでて、通いたい曜日の空いてる枠に体験レッスンに来るのがいいとすすめられたので、そのまま予約しました。
子供がいっぱい通ってるって言ってたから、きっと教えるのがうまい先生がいるに違いない。
あー楽しみだなぁ。
早く体験レッスン、行ってみたーい。
大きいピアノが弾けるよというと息子もわくわくした様子。
きっと良いところだよね!
そこは個人宅の一階を作り替えた教室で、グランドピアノが1台と奥の防音室にアップライトピアノが1台置かれていました。
時間通り行くとレッスンが終わったばかりの小学5,6年生くらいの女の子がテーブルでワークをやっていました。
ほどなくその子のお母さんが迎えに来て、先生が「今日は〇〇の曲を仕上げました」と報告しています。
曲を「仕上げる」って言うんだぁ。
わぁ、お稽古って感じがするな~。
私と同年代ぐらいの女性の先生が
「今日はピアノに合わせて歌ってみよう」
と言うと、息子も初めて見るグランドピアノに大喜び、先生と一緒に歌ったり鍵盤をたたいてみたり、ノリノリじゃないですか。
先生にも懐いちゃったし、ここ良いかも。
だって楽しくやれるのが一番だよね!
レッスン後、お礼をいって前向きに検討しますと伝えると、その先生は
「こんな感じで楽しくやってます。なので弾けるようになるとは思わないでくださいね」
うん?
弾けないの?
いやわかりますよ、言ってることは。
こちらもとにかく早く弾けるように、
早く発表会に出れるように、とは思ってませんよ。
けど、…どうなんだ?
確かに楽しくやれたらいいんだろうけど、
講師が「子供は弾けるようにならない」って言うなら、
そら弾けんのだろな。
子供をいっぱい見すぎて、なんか諦めたんか?
お稽古とは…
違うなぁ。
先生らしい先生、求む!~学ぶ姿勢を学ぶには
私としては習わせると決めたなら、ある程度のところまでは身につけさせたい。
将来息子が「この曲弾きたいな」と思った時に挑戦できるくらいには。
それだけではなしに、人からものを教わるという姿勢も学んでもらいたいと思う。
そのためには子供慣れしてなくてもいいから、いや子供慣れしていないほうがいいかもしれない、ちゃんと教える気のある先生でないと。
“私が先生で、あなたは生徒です。”
というスタンスを崩さないで接してくれる先生らしい先生、動じない先生、どこかにいませんか!
その先生とは駅前の大手音楽教室で出会いました。
まだ若い男性の先生です。
「今三歳半なんですが、家にピアノもまだなくて…。私も音楽経験がないので大丈夫かなぁと思って…」
緊張しながらも私が聞くと先生は、
「僕も四歳さんはみたことあるんですけど……」
とおっしゃいます。
わぁ、なんて正直な先生。
わかります不安ですよね、私もそうです。
うちの息子はよく言えば人懐っこい、悪く言えばお調子者です。
「あ!この人遊んでくれるわー」と思うと懐に飛び込んで可愛がってもらう技を持っています。
ふざけ倒してレッスンにならないんじゃないだろうか…。
しかしこの時の息子は「おや?なんか毛色の違うのきたぞ?」という顔をして、こころなしかよそよそしい。
なんだか気まずい雰囲気の中体験レッスンははじまりましたが、なんと息子が自分から椅子に座るではありませんか!
え?できんの?
ただし、先生の顔は見ようとしません。
ママをチラチラ見ながら何か言いたそうにしています。
そうか、いつもはママと二人だし、保育園の先生もみんな女性の優しい先生ばっかだもんね。
男の先生は緊張するのか。やりにくいかな…。
いやひょっとすると、よそよそしいくらいの関係性のほうがいいのか?
その日の最後に先生が
「僕も幼児レッスンの講習を受けてくるので、もう少し上手に教えられるかもしれません」
とおっしゃいました。
わぁ、なんて真面目な先生。
そうそう、そうだよ
この先生なら真面目に一生懸命学ぶという姿勢を教えてくれるかもしれない。
それがいつか、息子の財産になるかもしれない。
ほとんど母親の直感で決めたのです。
よし。
この先生にお願いしよう。
こうして無事に、三歳児に不安を覚える先生と腹を括る母と無法者の息子三人でお稽古をスタートさせることになりました。
長く険しい道のりでも、君が自分を表現する手段を手にいれるまで、ママも必ず伴走しよう。
約束する。
息子三歳半、冬の出来事でした。
(「ピアノのこと②」は練習の日々を書いていきます。)

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