マイアミ・ビーチから英国航空でひとっ飛び
昨夜はよく眠れなかった 間もなく到着、膝の上には紙袋(エチケット袋)を抱え
それはひどいフライトだった
ソビエトに帰ってきた
これがどれだけ幸せか、君にはわからないだろう
ソビエトに帰ってきたんだ
(中略)
ウクライナの女の子にノックアウト
西側の女なんて目じゃないね
モスクワの女の子を見ていると
「わが心のジョージア」を大声で歌わずにいられない
まずマイアミになど行った事もないし、英国航空に乗った事も無ければ、ANAやJALには何十回と乗ったが、エチケット袋を抱えた事も無い。
ソビエトに興味を持ったのは、ゴルバチョフ氏全盛の頃、ペレストロイカ真っ盛りの時代ぐらいで、プーチン氏に興味を持ったのも10年以上前の話だ。
ウクライナの女の子の知り合いもいないし、「わが心のジョージア」はいい曲だしレイ・チャールズの歌声は心に沁みるが、好きな曲ではない。
脳内で何かの曲が鳴りだし、それがしばらくの間止まらなくなる、という経験をした事はないだろうか?私はしょっちゅうある。
例えば今朝、夜勤明けの帰りの電車の中では、矢野顕子さんの”春咲小紅”が脳内で鳴っていた。季節は冬だが、仕事が終わって休みとなる解放感に、気分はこの曲だったという事で、私の中では納得できる。
例をもう少し上げると、電車内で”救心”の広告シールが乗降口の扉付近に貼ってあるのを見れば、あの”♫きゅう~しん、きゅうしん♫”というフレーズが脳内に響いたり、通勤途中、バーミヤンの横を通る時には時々、ダウンタウンの”兄貴”というコントで今田さんが歌っていた『プロジェクトA』の主題歌(本家のサントラとは違う言語(適当?)で歌われている)が”♫バアアァァァーーーチョイナヘェーー♫”と鳴ったりする。
いずれにしても何で脳内でこの曲が鳴ったか、理解できるものである。(関連付けのレベルが低過ぎるが、知能レベルがサル並みなのだから仕方ない)
日勤の時の朝、通勤中にブルース・スプリングスティーンの”Tougher than the rest”が鳴った時には(あぁ、Tougher than the restな気分なんだなぁ)と納得できるし、ストレスが溜まっている時には、ナンバーワン・バンドの”ケンタッキーの東”が流れたり、疲れが溜まってくると『ラスト・エンペラー』のメイン・テーマが鳴り響いたりする。
どれも、”あぁ、そういう気分なんだなぁ”と私的には納得できるのである。
しかるに、昨年、12月の始め頃だったと思うが、朝、通勤の電車に乗って2分ほど過ぎた頃、突然頭の中で鳴りだした曲が、冒頭に歌詞の一部を引用したビートルズの”バック・イン・ザ・USSR”だった。
意味がわからない。何の脈絡も関連もなく、突然電車の揺れる音に混じってイントロの、飛行機のジェットエンジン音が脳内に流れ出す。朝早い車内はいつもの事だが乗客もまばらで、皆一様に眠そうに、あるいは寝入っている人が半分くらいいる。
私も眠たいので寝入ろうか、とした矢先だった。(英国航空?ウクライナ?何でだ?何でこれが今流れ出しとんのだ?俺の頭の中は?)とパニックになりかけた。
まだ日も昇り切らない朝早くから、こんな曲調のノリノリな気分では全く無かった。結局この日一日中、仕事中や他の人との会話の合間に、頭の中ではソビエトに帰れて歓喜に沸きっ放しという状態が続いたのである。
訳が分からない。結局ソビエトに帰れて嬉しかったのはこの日一日だけだったのだが、それでも何が悲しくて、一日中この曲を頭の中で鳴り響かせられなければならなかったのか?年が明けた今でも納得できていない。
特にソビエト文化やスラブ民族に興味があるわけでもないし(タトゥーとかいう女性二人組が流行った時も全く興味が無かったし、強いて言えばボルシチは大好きだが)、ソ連自体全然好きじゃ無かったし、この曲が好きだった事は好きだし、今聴いても(納得できないので、動画を漁って聴いてみた)やっぱり好きだと言える曲だったが、それでも納得はできない。
納得する必要があるのか?という疑問はとりあえず置いておいて・・・。
ビートルズに傾倒して聴きまくっていたのは、中学生の頃である。ビートルズ・ボックスというLP10枚組だったか11枚組だったか忘れたが、当時かなり高価だったそれを親に買ってもらい、毎日のように聴いていた。
そのビートルズの曲で自分のトップ10を選んだとしたら、まずこの曲は入らない。トップ20にギリギリ入るか、入らないかといった所だ。
似たようなロックンロール調なら、これよりも”ロングトールサリー”の方が好きだったし、”ロールオーヴァーベートーベン”も良かった。
高校生になりビートルズ熱も冷め、その後も時々聴く事はあったが、約30年間ぐらい、全く聴く事も無かった曲である。それがなぜ、早朝の乗客もまばらなJR線車内で突然脳内に鳴りだしたのか、全くもって理解不能のまま現在に至っている。
雨の日の憂鬱な気分の中、レッド・ツェッペリンの”Since I've been loving you”が流れ出したり、寝不足でハイになってる時の”フニクリ・フニクラ”や、馬券を買いに行く時に時々流れる橘いずみさんの”上海ネオンバンド(ライブ)”など、脳内で鳴りだす大抵の曲は、何かその時の自分の状態に関連があったり、気分に合ってるものだったりで、納得感のある曲がほとんどである。
しかるにこれは、納得できない。気分にも全く合ってないし、何の関連性も無いのだ。昨年最後の記事の冒頭がプーチン氏で始まっているのは、この納得できない気持ちを引きづっていたからかも知れない。
何かの本で、ビートルズが会社を設立したというのを読み、そこに社名が”アップル”だと書かれていたのを見て、(リンゴ・スターが社長だったのか!?大丈夫だったんか?)と本気で心配したほどの知能レベルなので、恐らく納得できる事はこの先も無いだろう。
ところでサルの一日の睡眠時間は、チンパンジーだと9.7時間だそうだ。 これを知って、なぜか今夜はよく眠れそうだと思った。
