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三者面談で変わった人生

三者面談で変わった人生

高校3年生の冬。

進路を決める三者面談の日だった。

父は県立の短期大学を勧めていた。

学費も安いし、自宅から通える。

卒業後は地元で歯科衛生士として働く。

そんな未来を思い描いていたのだと思う。

一方で担任の先生は、四年制の私立大学を勧めた。

「まだ可能性を狭める必要はない。」

そう言ってくれた。

面談の時間はそれほど長くなかった。

でも、その日の帰り道。

彼女はふと考えた。

「一度しかない人生なら、違う景色も見てみたい。」

そして、その一瞬の決断で四年制大学への進学を選んだ。

もし短期大学へ進学していたら、きっと地元で歯科衛生士として働いていたかもしれない。

それも素晴らしい人生だったと思う。

家族や友人の近くで暮らし、安定した生活を送る未来。

一方で四年制大学へ進学したことで、神奈川や東京など県外で働く選択肢が生まれた。

さまざまな人と出会い、

さまざまな価値観に触れ、

人生の可能性が大きく広がった。

どちらが正解だったのかは分からない。

短期大学へ進んでいても幸せだったかもしれない。

四年制大学へ進んだから幸せになれるとも限らない。

人生は選ばなかった道を歩くことができないからだ。

でも一つだけ確かなことがある。

あの日、自分で決断したこと。

それが今の自分につながっている。

人生を変えるのは大きな出来事ではない。

たった一度の三者面談。

たった一瞬の決断。

その小さな選択が、想像もしなかった未来へ連れて行ってくれることがある。

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