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数学に愛された少年(10)

「一人で行ける?」
「母さん、大丈夫やって(笑)。毎日スクールバスが来る場所の前くらい一人で行けるよ。」
「父さんやっぱり心配やで、ついていくわ。弘中さん、いや弘中先生にご挨拶しやなアカンし...せや、啓太も今日からは『弘中先生』って呼ぶんやぞ。分かったか?」
「うん、先生って呼ぶ。僕には武藤先生と弘中先生って、二人も先生がおるんやね。すごない?」
「凄いよ。(俺はこんな天才の親、務まるんかな?心配や...)」

「父さん、行くで。」
「おっ、おう。」

 弘中さんの玄関前で
「弘中先生、こんにちは。」「弘中先生よろしくお願いします。」
「やあ、来たか。待っとったよ。さあ上がって、上がって。お父さんはここまでやで(軽くウィンク)」

 弘中先生のリビングで啓太くんと向かい合ってそうそうに『数学の教え魔』は話を始めます(笑)
「啓太くん、武藤先生から聞いたよ。1から10までの数の合計を一瞬で解いたんやてな。」
「ああ、あれ...実はね、どんな数字でも合計出す方法が分かっちゃったんや。」
「えっ!!(まさか一般解?そんなこと小学一年生が出来るんか?)」
「「あ」から「い」までの数字を全部足すには、「あ」から「い」までにいくつ数字があるかを最初に調べやなアカン。方法は簡単で、1から10までは10個あるのは、10から0を引いたら10個ってのはすぐ分かる。」
「うんうん。(すごいぞこの子)それで、」
「せやで、「い」から「あ」を引いて...せや!「い」のほうが「あ」より大きいってことにしておいてな。」
「分かった、分かった。(前提条件の解説付きかぁ...)」
「「い」から「あ」を引いた数が半分にできたら簡単で、「あ」と「い」を足して、「あ」から「い」まで何個あるのかの半分の数を「あ」と「い」を足した数に、「何個あるのかの半分の数」回、掛け算したら解けちゃうんや。」
「啓太くん、ちょっと待って!掛け算ってどこで習ったんや?学校では習っとらんやろ?」
「だで、父さんの電卓触っとったら、「×」とか「÷」とかって記号があって、母さんに聞いたら掛け算とか割り算という小学校で習う記号って教えてもらったもんで、毎日電卓で遊んどったら、掛け算とか割り算が分かっちゃった(笑)。」
「そっ、そうなん...(聞きしに勝る天才登場とはこのことか...)」
「で、面倒なのは個数が2で割れやん時どうするかなんやけど、どっちでもええんやけど「あ」から1引くか、「あ」に1を足すかすると、半分にできるやろ。で、半分にできたらさっきと同じことやって、最初に引いた場合は足して、最初に足した時は引いたら、答えは出る。せやけど...」
「せやけど、どうしたん?」
「小さな数字の時は、全部の数字を足したら答え合わせができるけど、大きな数字の時はどうなるかが分からん...」
「(先生の心の声、一般解に前提条件に検証って、この子は????)」

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