台湾観光① 彰化(チャンホァ) 扇形車庫(センケイシャコ)

台湾中部を少しずつ巡る旅。
仕事の合間の休日に、思いつきで訪れた場所を記録していきます。


📖 目次



偶然の出発

台中(タイチュン)へ行く前に、彰化に立ち寄った。
行った理由は単純で、駅に着いたとき、電車を待つのが嫌だったからだ。
そのとき、ちょうどホームに止まっていた自強号(ズーチャンハオ)(台湾鉄道の特急列車)が目に入った。
「これで台中まで行けるだろう」と思って乗り込んだ。

ところが、これが海線ルートだった。
しかも、台中には停まらない
途中でその事実を知って、少し焦った。
台湾の鉄道、正直ややこしすぎる(笑)。


山線と海線

台湾鉄道の中部区間には、「山線」と「海線」という二つのルートがある。
山線は内陸部を通り、台中や苗栗(ミャオリー)といった都市を結ぶメインルート。
一方の海線は、台湾海峡沿いを走る支線で、工業地帯や漁港のそばを抜けていく。

普段は山線が主流だが、この日は偶然、海線を選んでしまった。
けれど結果的には、それが良かった。
窓の外には海が広がり、街の喧騒が遠ざかっていく。
波の音まで聞こえそうな距離で走る列車は、見ていてまったく飽きなかった。

偶然の選択が、旅を面白くする。
そんな時間だった。


駅を降りる前に見えた“扇形の建物”

列車が彰化駅に近づく頃、車窓の外に円を描くように並ぶ建物が見えた。
「なんだあれ?」と思って調べてみると、それが彰化扇形車庫だった。
偶然通りがかっただけの場所が、実は台湾鉄道の中でも有名な現役施設だと知り、
予定を変えて、途中下車することにした。


彰化 扇形車庫

12本の線路が中央の転車台に向かって放射状に並び、機関庫が扇形に広がっている。それぞれの車庫には「1」から「12」までの番号が振られ、上部には煙突が並ぶ。構造そのものが工業的な美しさを持っている。

現役の機関車たち

オレンジ色のディーゼル機関車が入庫準備中。周囲には家族連れや鉄道ファンがカメラを構えていた。観光施設でありながら、整備の音や油の匂いが漂っていて、“現場”の空気を感じられる。
白い新型車両と並ぶ姿が印象的だった。古い機関車と新しい車両が同じ空間にあることで、時間が交差しているように見える。

ターンテーブル ― 回転する中心

中央にある巨大な転車台。車両を載せて方向転換させる仕組みで、今も実際に稼働している。見ているだけでワクワクする構造だ。

街の中の鉄道遺産

敷地の外には煉瓦で作られた蒸気機関車のモニュメントがある。親子が記念撮影をしていて、街のランドマークのような存在になっていた。

静かな街と、動き続ける鉄道

上から見下ろすと、まるで“鉄道の花”のよう。
街全体がのんびりとしていて、ここだけ時間がゆっくり流れているように感じた。

台中のような都会へ向かう前に、こういう場所で立ち止まれたのは良かったと思う。
動と静のあいだにある、心の休憩所のような場所だった。


旅の途中で見つけた小さな発見を、少しずつ書き留めていきます。
台湾観光② 台中 国立自然科学博物館へつづく。

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