案内所流 欲多きは罪深き? ~自分らしく?(素美編序文)~
「え、嘘!?」
素美が顔の周りを、
パタパタと両の手でまさぐる。
「…?」
「え、蒼子さんのことだから、
私の心の声が、
表面化してる、のかなと」
蒼子がさらに角度をつけ、
小首を傾げる。
今度は素美が小首を傾げながら、
小さく唸る。
「蒼子さんの観察眼を持ってすれば、
占い師ぐらいのことは、
やってのけられません?」
「いやよ。
そんな、疲れること」
「そうかな~」と、
素美はいつものカウンター席で、
未練がましく唸っている。
そこへ、
シックなツートンカラーの湯飲みが。
「いい香り。
東方美人茶。
まさに、
私たちにピッタリなお茶ですね」
「今度、
かみこてさんにおねだりしてみたら?」
「メリットは? 必然性は? とか、
言外に言われそう」
「ベトナムやタイ、中国産もあるから、
自分で試してみるのが一番だよ」
「とか言いながら、
携帯のサイトを見せてくる」
二人の東方美人に噂され、
お茶菓子代わりの、かみこて。
今頃どこで、くしゃみの言い訳を。
「でも、それ。
本気で考えてて」
「あなたは、
考えることが多いから」
「…否定はしませんけど。
これ、私が一方的に語って、
終わりですか?」
「遮って欲しいなら、
そうするけど?」
「その方向で」
「じゃあ、始めましょう」
蒼子は自分に淹れた、
東方美人茶をごくごくと、
半分ほど飲み干した。
いいなと思ったら応援しよう!
太っ腹♥
きっと、良いことがあったんだね💫