見出し画像

「死ねなくなった」という言葉の重み 〜脳外科医が親になって気づいたこと〜

「これで死ねなくなった」

実妹が妊娠を告げた時、彼女は泣き叫びながらそう言いました。

喜びの涙ではありませんでした。当時の僕には、強い違和感しかなかったのを覚えています。新しい命を授かったのに、なんて自己中心的な考え方なのか。子供より自分を優先するなんて、親になる資格があるのだろうか。心の中で、妹を批判していたのです。

あれから10年以上経ち、僕にも子供ができました。

小学生になった子供たちの寝顔を眺めながら、ふと思います。

「死ぬわけにはいかない」と。


医師として見る死、親として恐れる死

脳外科医として、数え切れないほどの死に立ち会ってきました。

朝まで話していた患者さんが急変して亡くなることもあります。全力で手術をしても救えない命があることも知っています。死というものは突然で、理不尽で、そして平等にやってくる。そう理解していたつもりでした。

でも、親になってから、死に対する感覚が根本的に変わってしまったのです。

ここから先は

1,437字
この記事のみ ¥ 280
Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

メンバーシップは医療マガジン、有料日記を全部読めます。 僕を応援してください!お願いいたします! 毎…

ちょっと応援プラン(全部プラン②)

¥2,000 / 月
あと15人募集中

もっと応援プラン(全部プラン③)

¥3,000 / 月
あと31人募集中

どんと応援プラン(全部プラン④)

¥9,999 / 月

全部プラン

募集終了

よろしければ応援お願いします!チップはnote更新用のPC購入費用に当てる予定です。よろしく!