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野田佳彦「慎重」の一言〜辺野古を問われ、党の方針すら言えず〜

1月24日夜、ニコニコ動画の党首討論。高市首相が野田共同代表に問うた。辺野古移設、賛成か反対か。

答えは「沖縄県民の声をしっかり踏まえながら対応していく」だった。


繰り返された「慎重」

福島みずほ氏が畳みかける。賛成か反対か。野田氏は「慎重な立場」と返した。百田尚樹氏が「慎重って反対ってこと?」と突っ込む。野田氏は「沖縄県民の感情を踏まえ…」と繰り返すだけだった。

高市氏の「えっ、そうなんですか」という反応が場の空気を物語っていた。

5日前、党は何と言ったか

1月19日、中道改革連合は綱領と基本政策を発表している。安住幹事長は「辺野古移設ストップは現実的でない」と明言した。斉藤共同代表も21日、「辺野古移設は日米基軸の安全保障政策の中で必要」と述べている。

党の方針は事実上の移設容認。代表がそれを言えなかった。

旧立憲民主党は「辺野古新基地建設の中止」を政策集に掲げていた。沖縄選出の屋良朝博氏、新垣邦男氏はオール沖縄で当選してきた。支持基盤は辺野古反対そのものだ。

「移設賛成」と言えば沖縄の支持者を切り捨てる。「反対」と言えば党の政策と矛盾し、日米同盟軽視の烙印を押される。だから「慎重」と逃げた。

2012年2月、野田氏は首相として沖縄を訪問し、「辺野古が唯一有効な道」と明言している。あのときは言えた。今は言えない。14年で何が変わったのか。立場だ。

左右からの挟撃

討論会で起きた光景は皮肉だった。福島みずほ氏と百田尚樹氏。政治的に対極にいる二人が、同じ方向から野田氏を追及した。

左から「結局容認か、裏切りだ」。右から「反対なのか、日米同盟をどう考えている」。どちらにも答えられない。

X上では「福島みずほと百田尚樹の気持ちが一つになってる。これが中道の言う包摂か」と皮肉が飛んだ。

5日前、安住幹事長は綱領発表の場でこう言っている。「立民が与党だった時には辺野古には賛成だったが、野党になったので反対してきた」。政策など最初からなかった。野党時代は反対、与党になれば賛成。それが立憲民主党の正体だと、幹事長自ら認めた形だ。

ならば野田氏が「移設賛成」と言えば筋は通る。安住発言と整合する。それすらできなかった。

1週間で作った政党

高市首相の電撃解散から結党まで1週間。結党から討論会まで5日。

安保法制は「違憲」から「合憲」へ。原発ゼロは撤回。企業団体献金禁止も引っ込めた。旧立憲の看板をすべて降ろし、公明党に吸収される形で新党を立ち上げた。

それでも代表は新しい党の政策を語れない。

この日の討論会、斉藤共同代表の姿はなかった。共同代表体制でありながら、野田氏一人が矢面に立った。訂正する人間も、フォローする人間もいなかった。

致命傷

単なる失言なら挽回できる。今回は違う。

党の政策と代表の発言が乖離している。共同代表間でも発言がずれている。幹事長は「野党だから反対していた」と告白済み。

旧立憲支持者は裏切られる。中道寄りの有権者は「まとまっていない」と見る。どちらからも信頼を失う構図だ。

選挙まで2週間。この傷は塞がらない。


「辺野古移設に賛成か反対か」。

答えられなかった。それが全てだ。


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