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【白衣の記憶】とっときのとっかえっこ



“何をできるようにするか”
よりも
“どんな時間を一緒に過ごしたか”

その積み重ねの方が、人を支えるのかもしれません。

母の日。

お茶の教授である母へ花と和菓子を届けました。

最近は年齢を重ねて少し小さくなった母。



子どもの頃は当たり前だった畳の香り、
抹茶の時間。

今回は、私が抹茶を点ててあげました。



今思うと、お茶を飲みながら、
静かに生きることを教わっていた気がします。

帰宅すると、今度は子供達から私にも花束が。

夕食を作ってくれました。

お手伝いしやすいようにと、
よく一緒に作っていた、餃子です。

人は、

成長すると役割が入れ替わるものなんだ、
ということを実感した1日。



子供が幼かった頃に、よく読み聞かせをしていましたが、そのうちの1冊をご紹介したいと思います。

とっときのとっかえっこ
 バーソロミューおじいさんと、小さな女の子ネリーはお隣どうし。ネリーが赤ちゃんのときは、バーソロミューが乳母車を押して散歩に連れていってくれたり、遊んでくれたり…。でも、月日が流れて、ネリーが学校に通うようになると、今度はネリーが、バーソロミューの車椅子を押して…。年令や性別などさまざまなものを超えた心の通い合いが描かれます。

谷川俊太郎さんの優しくて心地の良い言葉で綴られています。

年月を経て、女の子とおじいさんの
”役割が入れ替わった”お話です。

子供は、大人が教えたことを全部覚えているわけではありません。

でも、



一緒に笑ったこと。
転んだときにかけられた言葉。
そっと待ってもらえたこと。

そういうものは、身体のどこかに残っていくものです。

最後、
おじいさんになったバーソロミューが、大きくなったネリーに、ハーモニカを吹いてあげる場面があります。

「なつかしいほほえみが もどってきた」



人は、

完全に昔には戻れなくても、



誰かとの記憶によって、

もう一度、

表情を取り戻せることがある。



それはきっと、

子育ても、
介護も、

人と生きること全てに共通しているのだと思います。



「とっときのとっかえっこ。」

この年齢になって、あらためて
この絵本の本当の意味を理解できた気がします。



穴が開くほど読んだはずなのに、

若かりし頃は、

役割って入れ替わるんだぁ、

くらいにしか思っていませんでしたし、



寝る前の読み聞かせは
自分も眠くて、

「何度も読ませないで、早く寝てちょうだい!」

くらいにしか思えなかった。

自分も親になって、知らず知らずのうちに

育てられていたんです。

この絵本の意味が、ようやくわかった気がするから。

子育てって、

素晴らしいなぁ。

☕️

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