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『世界の美術家500』・26

Picasso Pablo(1881-1973) ピカソ, パブロ  
《泣く女》

どぎつい色彩とごつごつとした筆遣いから、悲嘆の痛切さが伝わってくる。視線はまず口のまわりの冷たい青と白にひきつけられる。眼と額は文字通り悲しみに引き裂かれ、位置がズレている。スペイン内戦中の婦女子の虐殺を題材に、同年制作された大作《ゲルニカ》の面影はこの人物にも宿る。この作品は《泣く女》と題された連作中、最も表現力に富む。容貌を歪め、断片化するのは、キュビスムの原理に則ったもの。ブラックと共にキュビスムを創案したピカソは、長く、また広く世に喧伝された作家生活を通じて、膨大な量の作品を産みだした。 スペインに生まれ、1901年にパリに移り住んだ後、生涯をフランスで過ごした。20世紀最大の芸術家と目される。


Piero deIla Francesca(1410/20-1492) ピエロ・デラ・フランチェスカ 《キリストの洗礼》

洗礼者ヨハネがヨルダン川の岸辺でキリストに洗礼を施す。左手奥にはもうひとり、洗礼を受けるため上衣を脱ごうとしている者がいる。長衣を着け髪には花輪、羽根の彩りも豊かな3人の天使たちが穏やかな情景を眺めれば、鳩に姿を変えた聖霊が天から舞い降りる。立位の人物像と樹幹の縦の線、そこに彼方を悠然と流れる川の緩やかな蛇行が重なり、長閑で静謐な構図をなす。 線遠近法はイタリア・ルネサンス初期の画家を魅了したが、ピエロもその例に漏れず、ここでも遠くに行けば行くほど人物や木を小さく描いている。晩年には絵筆を捨て、遠近法と幾何学に関する論考の著述に没頭した。15世紀の画家としては、現在最も高い人気を誇る。


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