【コラム】ほたるいか

ふきのとうの味噌和え
ジンソーダに桜シロップを入れて
卒業後、私は製薬会社に就職しました。
入社式を終えて行われた研修期間中、
食事に出てきたほたるいかが
格別、美味しかったのを、
この時季になると思い出します。
それと同時に、
初めて社会に出て抱く希望や期待よりも
緊張と不安が大きく上回って、
口に苦いものがこみあげた記憶が
よみがえります。
中医学を学んだ今なら、
肝の疏泄がスムーズでなかったのだと
理解できます。
ほたるいか(蛍烏賊)は
4~6センチほどの小さな烏賊で、
身体に多数の発光器があります。
深い海に生息し、
晩春の産卵の頃、浅瀬に集まり、
海面に光を放ちます。
漁獲量の多い、富山県の滑川漁港では、
江戸時代には既に
ほたるいかの漁が行われていたと
伝え聞いています。
10年以上前、
ほたるいかの内臓が肝臓脂質を低下させる
という研究結果が発表され、
内臓ごと食べられるほたるいかが
美味しいだけでなく、
身体にもいいことがわかりました。
パスタやアヒージョなどの具材とするのは
最近覚えた調理法で、
茹でたほたるいかの酢味噌和えは
家庭料理の定番といっていいでしょう。

今は流通がよくなって、
海から遠く離れた私の住む街のスーパーでも
茹でたほたるいかを見かける機会があり、
春の到来を感じられます。
子どもの頃から美味しくいただいていた
ほたるいかに、
心も身体も喜び、
食能以上のなにかが
得られるような気がします。
そして、
新社会人の頃の初々しい気持ちを忘れず、
また頑張ろうと自分を元気づけるのです。
きっと皆様にも、
心に刻まれるような、
思い入れのある食物がありますよね。
毎月1日、15日に
名古屋・大阪 薬膳資格取得 一般社団法人 紡ぐしあわせ薬膳協会 (yakuzen.or.jp)
ホームページに、
薬膳コラムを書いています。
普段は薬局薬剤師として働き、
国際中医薬膳師、国際中医師、
紡ぐしあわせ薬膳協会の認定講師となり、
2017年2月よりコラムが掲載されています。
【薬膳コラム】ほたるいかは、
2024年4月1日に更新されました。
