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熊本県の地震2 地震を起こす高応力状態地区の計算@GR則アプリをオープンにしました

こんばんは。熊本地震により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
今なお残る震災の爪痕や、生活再建に向けた日々の中で、多くの困難やご苦労を重ねられていることと推察いたします。皆様の安全と健康が守られ、一日も早く平穏な日常を取り戻すことができますよう、また、被災地域の確実な復興を心よりお祈り申し上げます

この記事は、2016年の熊本地震の後に、次の地震を起こすポテンシャルのある断層を指定した論文がありました。今回の地震は、この論文の解析結果に沿っているように考えましたのでご紹介します。そしてその論文の方法から、GR則アプリを作りましたのでオープンにすることをお知らせします

下図は2016年の地震の解析です

赤色の線は、2016年のM7.3の本震(黄色の星印)およびM6.5級の前震(赤色の星印)に伴う地震時破壊を示しています
赤色の半矢印のペアは断層すべりの様式を表しています(ERC, 2016; Yagi et al., 2016)
黒色の線は、すべりが卓越する領域における布田川断層帯および日奈久断層帯北部の断層面(Pollitz et al., 2017)を示しています
輪郭線で示された部分は、粘弾性流動が卓越する領域にある日奈久断層帯南部であり、ここではすべり(地震時破壊および余効すべり)は発生しませんでした
灰色の線分は、すべりが発生した領域と発生しなかった領域との境界を示していて、この領域ではb値が経時的に低下し(応力の増大)、異常に低い値(高応力状態)を示しています

この解析結果から、高応力領域(灰色の線分)が、日奈久断層帯南部(輪郭線で示された部分)に沿って伝播する将来の地震破壊の発生源となる可能性が高いと考えられました

灰色の線の領域が今回の地震の震源断層であるなら、この予測のとおりであることになります

この予測はWoessner & Wiemer, 2005による全マグニチュード範囲法(EMR法)で求められました

EMR法では、Mc以上のマグニチュードを持つ地震に対して最尤法(Aki, 1965)を適用し、b値を計算します

楠城教授によると、2016年熊本地震の地域は、GR則が観測データによく適合しているということです

そこで、とりあえずGR則を計算するアプリを作り、オープンにしました
数値を入力する必要があるので、時間のある時に改善しようと思います
数値をいちいち入力するのは面倒ですよね?でも今日はもう寝ます
論文は、Changes in Seismicity Pattern Due to the 2016 Kumamoto Earthquakes Identify a Highly Stressed Area on the Hinagu Fault Zone
2019. オープンアクセス

EMR法の論文は、Assessing the Quality of Earthquake Catalogues: Estimating the Magnitude of Completeness and Its Uncertainty.
Bulletin of the Seismological Society of America (2005) 95 (2): 684–698. https://doi.org/10.1785/0120040007

付録:日本地理学会の調査によって、地表地震断層が示されました

なお、地表地震断層と、震源断層は同一ではないことにご注意ください

令和 8 年熊本地震に伴う地表地震断層は,益城町砥川から⼋代市平⼭新町まで,延⻑約38 km にわたって⽣じました
⼋代市平⼭新町から氷川町野津までの南から北に向かって,右横ずれ変位量は次第に⼤きくなり,概ね 120~130 cm までとなります。氷川町野津より北では,変位量が⼩さくなる傾向にあります
地表地震断層のほとんどは,既存の活断層トレースに沿って⽣じました。⼀⽅で,活断層トレースよりも北⻄側の平野部に地表地震断層が⽣じた地点もあり,その原因については今後検討する必要があると考えられます

https://disaster.ajg.or.jp/files/202607_Kumamoto05.pdf

#熊本地震 #全マグニチュード範囲法 #GR則 #GR則アプリ  
#パイロン先生


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