日本の円安の原因
こんにちは。ただのメモです
日本が米国債を売却する実態
4月28日〜5月27日)に、日本の財務省・日銀は11兆7349億円規模の円買い・ドル売り為替介入を実施していました
目的は「為替介入」の原資確保です
円相場が一時1ドル=160円台まで急落したため、過度な円安を阻止する防衛策としてドル現金が必要になり、保有する米国債を売却・換金したとみられています。保有額の減少幅(約10.8兆円)と介入額(約11.7兆円)がほぼ一致しているのはこのためです
売却されたのは市場への影響が少ない「短期債」
減少した668億ドルの内訳を見ると、長期債が69億ドル減だったのに対し、短期債(Tビル)が597億ドル減と、減少分の約9割を短期債が占めています
アメリカの長期金利を跳ね上げないよう、流動性の高い短期債を中心に売却するという日本政府の配慮(介入実務のセオリー)がデータからも実証されています
ここで売却して得たドル資金は、すべて為替市場での「ドル売り・円買い」に投じられています
つまり、市場からドルを放出して円を回収した(円の流動性を吸収した)
従って、以下の投稿は嘘です
🚨 BREAKING
— 0xNobler (@CryptoNobler) July 20, 2026
🇯🇵 BANK OF JAPAN WILL DUMP U.S. BONDS TOMORROW AT 7:50 PM ET, RIGHT BEFORE THEIR MARKET OPENS!
LAST TIME, THEY SOLD ¥280,000,000,000 AND THE MARKET CRASHED 15% IN 3 HOURS.
NOW, THEY ARE EXPECTED TO SELL OVER ¥1,000,000,000,000.
THIS IS BAD NEWS FOR THE MARKETS… https://t.co/TzH1ChC5jZ pic.twitter.com/Qb1BUBBWdi
日本円は「1ドル何円が実態に合うのか(適正水準なのか)」
現在、名目為替レートは1ドル=163円台の歴史的な円安水準にあります。何を基準(実態)にするかによって1ドル何円が実態に合うのかが違います
物価のバランスから見た実態:1ドル=105円〜110円前後
日米の「モノの値段」を基準に計算する購買力平価(PPP)をベースにすると、適正水準は100円台中盤になります
現在の163円というレートは、物価面から見ると50%以上も円安に振れすぎている(円が過小評価されている)異常値と言えます。海外旅行での物価の高さや、iPhoneなどの輸入品が異様に高く感じるのは、この物価の実態(108円)と現実のレート(163円)が大きく乖離しているためです
企業のビジネスから見た実態:1ドル=145円〜150円前後
日本の輸出入企業が経営計画を立てる際、最も現実的で事業運営がしやすいと考える想定為替レートを基準にした水準です
150円を超えて160円台に迫る円安は、輸出企業の利益を名目上押し上げるものの、原材料を輸入する多くの国内企業にとってはコスト高による「円安倒産」のリスクを高めます。経済が極端な悲鳴を上げない「実務上の心地よいライン」は145円〜150円あたりと見られています
なぜ円安なのか?
日本の国力低下を反映した実態:1ドル=155円〜165円(現状維持)
日本はアメリカとの金利差が大きく開いているだけでなく、デジタル赤字(海外ハイテク企業への支払い)などの構造的な要因で「円を売ってドルを買う」需要が日常的に発生しています。これらをすべて織り込んだ「冷徹な市場の取引結果」が、現在の160円台という実態です
日本の海外ハイテク企業への支払い(いわゆる「デジタル赤字」)が構造的に生じる根本的な要因
日本国内のIT基盤やサービスが、米国のメガテック企業(GAFAMなど)にほぼ完全に依存(プラットフォーム化)している
● 日本の政府、自治体、大企業、スタートアップに至るまで、システムの基盤としてAmazon(AWS)、Microsoft(Azure)、Google(GCP)のクラウドサービスを標準採用しています
● 業務効率化(DX)を進めるなかで、Microsoft 365、Zoom、Salesforce、Adobe、Slackなど、米国のハイテク企業が提供するツールがビジネスのインフラ(必需品)となっています
● 日本のスマホ市場はApple(iOS)とGoogle(Android)に完全に支配されています。アプリ開発者が売上をあげる際、あるいは一般消費者がアプリ内課金やサブスク(YouTube Premium、iCloud、Netflixなど)を利用する際、30%前後のいわゆる「アップル税・グーグル税(手数料)」が米国の本国に吸い上げられる仕組みになっています
● 日本のネット広告費の大部分は、Google、Meta(Instagram/Facebook)、X(旧Twitter)などの海外プラットフォームに流れています。日本企業が国内の消費者にアプローチするためであっても、広告出稿の対価として支払う資金は、これら海外企業の広告システムを通じて最終的にドルの利益(デジタルサービス貿易の赤字)として計上されます
イラン情勢よりもデジタル赤字が円安の原因である根拠
「イラン情勢(地政学リスクや原油高)」よりも「デジタル赤字」のほうが円安の根本原因であると言える最大の根拠は、前者が「一時的・突発的なショック」であるのに対し、後者は「365日休みなく発生する構造的・慢性的(受給確実)な円売り」だからです
● 為替のプロの試算(サクソバンク証券などの分析)によると、「市場で150億ドル(約2兆円超)の実需取引があると、ドル円相場が恒久的に約1円動く」という需給の肌感覚があります
● デジタル赤字の年間約6.7兆円という規模は、「デジタル赤字の存在だけで、毎年自動的に3円〜4円ずつの円安圧力が市場に蓄積されている」計算になります。この実需による「売りっぱなし(買い戻されない円)」が、円の底値を構造的に引き下げています
● デジタル赤字は、日銀がいくら利上げをしようが、政府がどれだけ為替介入をしようが1円も減りません。AWSやMicrosoft 365、Googleの広告システムに代わる「国産プラットフォーム」が日本に存在しない以上、価格が上がっても(円安になっても)支払いを止められないため、円安がさらなる円安を呼ぶ悪循環を生んでいます
● 現在進行形の要因として、ChatGPTやGeminiをはじめとする生成AIのインフラ投資(GPUや海外クラウドの利用)が急拡大しています
経済産業省などの試算では、このまま日本企業の海外デジタル依存が続けば、2035年にはデジタル赤字が最大28兆円規模にまで膨れ上がると予測されています。イラン情勢による原油輸入リスクを遥かに凌駕する「ドル流出の主因」になることが確実視されているのが最大の根拠です
日本の現状を短くまとめると
かつての「貿易黒字国・日本」から「デジタル赤字国・日本」へと経済の体質そのものが変化したことが、実態として1ドル=160円台から抜け出せない背景にあります

