スロー地震
こんにちは。今日はスロー地震についてです
下の写真は、スロー地震を発見された東大地震研の小原一成先生です

小原先生が作成された「スロー地震とは」の初級編スライドから説明します(Youtube 1. 入門編:「スロー地震とは何か」)





スロー地震を初めて報告する論文には、下のように書かれています
稠密な地震観測網の発達により、日本南西部におけるフィリピン海プレートの沈み込みに伴う新しいタイプのスロー地震が明らかになった。地震発生帯の深部延長部に位置する遷移帯では、スラブ走向に沿って深部低周波微動、深部超低周波地震、短期スロースリップイベントが発生する
南海トラフ付近の付加体では浅い超低周波地震が検出されています。これらは付加体の変形を反映した逆断層系での地震性スロースリップイベントと考えられています
*海溝などから沈み込んだ海洋性プレートのことをスラブと呼びます
2009 年 61 巻 Supplement 号 p. 315-327
スロー地震と南海トラフ地震の関係


下は、8月8日の日向灘地震から、これまでに南海トラフ震源域で発生した地震です


答え:南海トラフでスロー地震は継続して起こっています
巨大地震発生に、スロー地震が関係すると見られていますが、明確な関係は研究中です
現在、日本は南海トラフ領域のスロー地震をモニタリングしています
南海トラフにおけるスロー地震の詳細
スロー地震には種類があります(下表)
このうち、深部低周波地震(微動)の活動状況が公開されています
深部低周波地震(微動)は「短期的ゆっく りすべり」に密接に関連する現象とみられ、「短期的ゆっくりすべり」の発生とほぼ同じ時期に、そのすべり領域とほぼ同じ場所を震央とします
*「短期的ゆっくりすべり」は、深い場所(深さ約30~40 km)のプレート境界が、数日~1週間程度かけてゆっくりとすべる現象で、数ヶ月から1年程度の間隔で繰り返し発生しています
*この他に、「長期的ゆっくりすべり」があります。これは、沈み込むフィリピン海プレートと陸のプレートとの境界のうち、プレート境界の固着が強いと考えられている領域より深い場所(深さ20~30 km)が数ヶ月から数年間かけて継続的にゆっくりとすべる現象で、数年から十年程度の間隔で繰り返し発生していると考えられています。 これによって生じる地殻変動は、周辺のGNSS等で観測されます。南海トラフ周辺では、東海地域、紀伊水道、豊後水道などで観測されています

直近3週間に、南海トラフで発生したスロー地震



このように南海トラフ地震の領域で、深部低周波地震(微動)が継続的に起こっています。これらの場所は、特に本州において中央構造線の場所と異なります

今回はここまでです
最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました
台風10号が迫ってきました。なんとか、勢力が弱くなるように願います
どうぞご無事で

