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耳鳴り潰し603(三十分の残業で気が付いた、失った三十年)

 妻が家にいたので、山ほどの仕事量だったこともあり、少し残業をしてみた。戻ってきた体調の確認の意味も込めて。意外とすぐに片付きそうだな、と思っていたら、隠れていた仕事が現れた。仕事量が多すぎて、現状把握できている人すらいなかったのだ。

 残業を始めてすぐに後悔した。「この仕事は自分以外でもできるじゃないか」と気付いたのだ。私が定時で帰っていれば、他の誰かがするだけだ。しかし息子が帰ってすぐに私と遊びたがっていたとしたら、その三十分は永遠に失われてしまう。前々職時代、そのようにして、毎日三時間やら六時間やら残業し続けた日々があったのだ。幼い娘と帰宅後遊ぶ日々を失い続けたのだ。あの頃は残らなければいけないと思っていたが、きっと当時でも他の誰かに押し付けて帰ることはできたのだ。失ったのは三時間や六時間ではなかった。三日間や三ヵ月間や三年間や、将来のことも含めれば三十年間とかだった。

 三十分で残業を切り上げた。帰宅すると息子は、オンラインで繋がった友だちとゲームで遊び始めていた。

 というわけで私は横になって「ドリフターズ」を観ていた。お笑いではなく、平野耕太の漫画が原作のアニメの方である。「へうげもの」の後で、まだまだ戦国ものが観たかったのだ。信長や那須与一や島津豊久が出てくるから戦国ものでいいだろう。ハンニバルやジャンヌ・ダルクや土方歳三も出てくるけど多分いいだろう。

 意識して夜の創作を休んだ、ということもある。先日の「メタル浦島」を、「自分内基準」を達成していないのにも関わらず発表したことを反省したのだ。朝と夜の分散執筆で作品は増えたが、体調も崩した。百裕さんの「牛おばさん」を読み終えた後で、ニッポニアさん「ニッポニアさん、どうしてそんなに早起きなんですか?」を読み始めた影響もある。執筆は朝一本にして、夕方以降はインプットの方に回そうかな、と思ってみたのだ。

 

 英語教材風AIイラスト。メタルハードボイルドファンタジー。

「汚れ仕事の仲介なら任せな」


「またこの角を汚せというのか?」


「ユニコーンの旦那とやり合う日が来ちまったか」

 今日の一枚「残業イメージ、デスクワーク編」


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