保健室の先生
毎朝、校門から靴箱までの間に保健室の先生が立っていて、子どもたちに「おはよう!」と声をかけていた。
私と息子も軽く挨拶をして先生の前を通り過ぎる。
そんなある日、いつものように泣いている息子を教室に置いて仕事に向かおうとしていると、靴箱に保健室の先生が立っていた。
「お母さん、大丈夫だった?」
息子の様子、私の様子を心配して靴箱で待っていてくれたのだった。
先生の声を聞いた瞬間、堪えていたものが一気に溢れてきて、涙をボロボロ流しながら話をした。
不安な思いも、苦しい思いも、葛藤も…全てを頷いて聞いてくれた。
息子は1年生の時、ケガや体調不良で保健室にお世話になったことがなかったから、保健室の先生とゆっくり話をしたこともなかった。
教室に入るのを嫌がった時も保健室で過ごすという選択肢は息子にはなかったのだか、先生の配慮で私と息子と先生とで過ごす時間を作ってくれた。
そこからは教室に入りたくない日、保健室に登校する日もあって、折り紙やオセロをしたり、先生とお話をしたりして過ごしていたようだった。
あの時、先生が声をかけてくれて私は救われたと今でも思っています。
