エンジニアにとって、上を目指すことがキャリアの絶対の正解じゃない
キャリアパスと目標
メンバーと目標について話す時、「半年後/1年後にどうなっていたいか」という話をよくします。
いま任されている仕事の範囲を拡げる(ジョブエンラージメント)、より裁量のある職位を目指す(ジョブエンリッチメント)。
ありたい姿と現在の姿のギャップを明らかにし、そこを埋めていくための戦略が目標になります。
エンラージもエンリッチもしなくていい
その目指す方向が明確なら、それを言語化し前に進むのみです。
けれども、「上のグレードを目指しているわけではない。仕事にはやりがいを感じているけれど、より上のステップへ、というのはそんなにテンションがあがらない」という状況のとき、本人は「目指すところがないなんて自分は意識が低いのでは」と悩みを抱えることもあります。
成長することを良しとする価値観の中で、そこを目指していない自分自身に対して「それでいいのか?」と疑義を持つのはよくわかります。
でも、それでいいんです。
こうあるべきじゃなく、どうありたいか
組織に身を置いていると、「より上のグレードを目指そう」「今日よりも明日、成長していよう」という考え方が不文律となってあたりを漂っていることがわかります。
それも大事ですが、「別に昇進したいわけじゃないんだけどな…」と、暗黙のキャリアアップ圧力に違和感を覚える人もいます。
暗黙のあるべきより、どうありたいか。
どうありたいかをどう見つけるか
「どうありたいか」は言語化されていないことが往々にしてあります。
上のグレードを目指しているわけではない。コミュニティで名を馳せたいわけでもない。じゃあ、どうする?
他ならぬ本人が、とても悩んでいたりします。
僕もそうでした。
流れに任せてキャリアを作ってきた僕は、「こうありたい」という強烈なWillはありませんでした。
だからこそ、「これをやってほしい」と頼まれたこと、期待されていることには飛び込んでいきました。
その中で、自分が心動く瞬間、人から感謝される瞬間に出会い、「こっちをがんばるといいのかも」と手探りでキャリアを紡いできました。
ありたい姿は、実際にたどった道をふりかえり見つけていく。僕はそうしました。
それが唯一の正解とは思いませんが、どうありたいか悩む人にはひとつのヒントになるんじゃないかな、と思っています。
行動の中から、心動く瞬間を探す。そうして、ちょっとずつキャリアを重ねていくーーそんなキャリアパスがあってもよいと、僕は思うのです。
