送らなくていい。まず、しんどかった場面を1つ書く。
「ちゃんと書こう」と思った瞬間、胸が固まる。
だから、ちゃんと書かなくていい。
しんどかった場面は、うまく説明しようとすると書けなくなる。
誰が悪かったのか。
自分が間違っていたのか。
相手にどう言えばよかったのか。
親のせいにしているだけなのか。
そういうことを先に考えると、身体はまた固まる。
だから、最初から整理しなくていい。
送らなくてもいい。
正しく書かなくてもいい。
きれいな文章にしなくてもいい。
まず、場面を1つだけ置く。
3つだけ書く
書くことは、3つだけでいいです。
1. それは、いつ・どこで・誰がいた場面ですか。
たとえば、
日曜の夜、リビングで、夫と子どもがいた。
義実家の食卓で、義母と夫がいた。
朝、玄関で、子どもが靴を履かなかった。
仕事から帰ってきたあと、誰も悪くないのに空気が重かった。
それくらいでいいです。
細かく説明しなくていい。
時系列を整えなくていい。
相手が何を言ったかを、正確に思い出さなくてもいい。
まず、場所を置く。
そこに誰がいたのかを置く。
それだけで、場面は始まります。
2. そのとき、身体のどこが先に動きましたか。
頭で考える前に、身体が先に動くことがあります。
胸が詰まった。
喉が固くなった。
奥歯を噛んだ。
手が冷たくなった。
こめかみだけが脈を打った。
声が先に出た。
背中だけ逃げたかった。
何も感じなくなった。
どれでもいいです。
うまく言えなくてもいい。
「なんとなく胃が重い」でもいい。
「身体の場所は分からないけど、固まった」でもいい。
身体は、言葉より先に反応していることがあります。
その先に、場面の入口があります。
3. 本当は何を飲み込みましたか。
言えなかった言葉があるかもしれません。
やめてほしかった。
助けてほしかった。
帰りたかった。
怒りたかった。
泣きたかった。
怖いと言いたかった。
放っておいてほしかった。
でも、見捨てないでほしかった。
矛盾していてもいいです。
「怒っていた」と「助けてほしかった」が同時にあってもいい。
「逃げたかった」と「分かってほしかった」が同時にあってもいい。
人の身体は、そんなにきれいに分かれていません。
だから、正しい言葉を探さなくていい。
飲み込んだものが、まだ言葉になっていないなら、
「何かを飲み込んだ気がする」
だけでもいいです。
たとえば、これくらい短くていい。
距離を置いたはずの親のことをふと考えている自分がいた。
夫婦喧嘩のあと、手が震えていた。
子どもに言った一言が、自分が言われた言葉と同じだった。
親と同じ声で怒鳴っていた。
これで十分です。
ここから先を、きれいに説明しなくていい。
この一行の前後をあとから読むことができます。
書けなくてもいい
途中で止まってもいいです。
一行しか出なくてもいいです。
何も出なくて、身体の場所だけ分かる日もあります。
それでも十分です。
しんどかった場面は、最初から文章になりません。
多くの場合、まず身体に残っています。
喉に残る。
胃に残る。
奥歯に残る。
手の冷たさに残る。
眠る前の首の硬さに残る。
朝起きたときの、理由のない重さに残る。
だから、文章にするのは遅くていい。
まず、身体が覚えている場所を1つだけ見る。
そこからでいいです。
話すと、取り繕ってしまうことがある
話すと、うまく言おうとしてしまうことがあります。
相手に分かるように。
重くなりすぎないように。
自分が悪く見えすぎないように。
相手を悪者にしすぎないように。
そうやって話しているうちに、
本当に苦しかった場所から、少しずつ離れていく。
でも、書くと、身体が先に出ることがあります。
手が震えていた。
喉が詰まった。
声が勝手に出た。
何も感じなかった。
帰りたかった。
怖かった。
でも、怖いと言えなかった。
きれいな説明より、そちらの方が大事なことがあります。
返事が必要になったら
書いたあと、
「これは一人で持つには重い」
と思ったら、その場面を送ってください。
すぐ送らなくてもいいです。
書いて、閉じてもいい。
数日置いてもいい。
やっぱり送らなくてもいい。
ただ、もし返事が必要になったら、送ってください。
私が読むのは、あなたを裁くためではありません。
誰が正しいかを決めるためでもありません。
相手を診断するためでもありません。
あなたに正解を渡すためでもありません。
あなたが送ってくれた一つの場面を読みます。
そこで身体がどこで止まり、
どこで先に動き、
何を飲み込み、
何を守ろうとしていたのかを文章で返します。
返ってくるのは、正解ではありません。
でも、次に似た場面が来たときに読み返せる、
自分の反応の地図にはなるかもしれません。
場面読みで返すこと
場面読みでは、あなたが送ってくれた文章をもとに、
その場面で起きていた反応の順番を読みます。
たとえば、
なぜ、あの一言で身体が固まったのか。
なぜ、普通の会話なのに声が刺さるように出たのか。
なぜ、優しい人の前で逃げたくなったのか。
なぜ、何も起きていない休日に落ち着かなかったのか。
なぜ、怒鳴ったあとに、自分の親の声が残ったのか。
それを、あなたの性格の問題として片づけません。
ただし、甘くも言いません。
「あなたは悪くない」で終わらせるために読むわけではありません。
守ろうとしていたもの。
壊してしまったもの。
言えなかったもの。
飲み込んだもの。
身体が先に反応した場所。
その順番を見ます。
これは医療ではありません
これは、カウンセリングではありません。
医療、診断、治療ではありません。
病名をつけることはできません。
相手を分析して断定することもできません。
今すぐ危険がある状態に対応するものでもありません。
今、自分や誰かを傷つけそうな状態にある場合は、この記事ではなく、身近な人、地域の相談窓口、医療機関、緊急窓口につながってください。
ここでできるのは、ひとつの場面を読むことです。
あなたの身体が、どこで止まり、どこで動き、何を守ろうとしていたのか。
その順番を、文章で返すことです。
向いている人
同じ場面を何度も繰り返してしまう人。
怒鳴りたくないのに、声が先に出る人。
優しい人の前で、なぜか逃げたくなる人。
何も起きていない休日に、身体だけが警戒している人。
夫婦、親子、恋人、義実家、職場など、近い関係の中で自分の反応が分からなくなる人。
自分のことを責める前に、一度、場面の順番を見たい人。
そういう人には、向いていると思います。
向いていない人
すぐに解決策がほしい人。
相手が悪いと断定してほしい人。
自分は何も変えなくていいと言ってほしい人。
医療的な診断や治療を求めている人。
短い励ましや、やさしい言葉だけがほしい人。
そういう人には、向いていないと思います。
私は、あなたを雑に慰めることはできません。
でも、一人にもさせません。
送る内容
送る内容は、長くなくていいです。
最初は、この3つだけで構いません。
それは、いつ・どこで・誰がいた場面ですか。
そのとき、身体のどこが先に動きましたか。
本当は何を飲み込みましたか。
全部を書けなくてもいいです。
「夫と話していたら、急に声が冷たくなった。喉が固かった。本当は助けてほしかった。」
これくらいでも読めます。
「義実家から帰ったあと、子どもの寝顔を見ても何も感じなかった。胸が空っぽだった。」
これくらいでも読めます。
「親と同じ声で怒鳴った。あとから手が震えた。怖かった。」
これくらいでも読めます。
整った文章より、場面の温度の方が大事です。
申し込みについて
場面読みは、テキストで行います。
あなたが送ってくれた場面を読み、
その場面で身体に何が起きていたのか、
どこで止まり、どこで先に動き、何を飲み込んでいたのかを文章で返します。
初回:4,980円
2回目以降:9,800円
月5名まで
返信目安:受付から7日以内
申し込みは、この記事下部の案内からお願いします。
送る前に迷う人は、まず書くだけでいいです。
送らなくていい。
ちゃんと書かなくていい。
正しく説明しなくていい。
ただ、あの場面を一つだけ置いてみてください。
そこからしか、読めないものがあります。
