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【毎週ショートショートnote】誤解陸上

「おじいちゃん、世界陸上が始まったね」
「ああ、若い頃を思い出すなあ」
「おじいちゃん、陸上してたの?」
「いや、若い頃に地域のマラソン大会で白バイに乗って、マラソン選手の最後尾を走ったことがあるんだ」
「え、おじいちゃん警察官だったの?」
「独身の頃は自由奔放に職を転々としてたんだ」
「へえ。白バイってかっこいいよね」
「あの日も白バイに乗ってる自分が誇らしかったよ。マラソン選手じゃないのに自分が目立ってると誤解して周りばっかり見ててさ、気づいたら知らない道に迷い込んでたんだ」
「え、大丈夫だったの?」
「最後尾だったから選手に特に影響はなかっけど、今更戻るのも恥ずかしいからそのまま街を巡回することにしたんだ。そしたら爆弾が仕掛けられた車を発見してね」
「……え?」

「あの事件は誤解だったんだ。発煙筒じゃなくて本物の爆弾だったし、改造車じゃなくて本物の白バイだった。おじいちゃんが犯人なんだ。三億円事件の……」

               (412字)

今週も、たらはかにさんの企画『毎週ショートショートnote』に参加させていただきました!

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