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【毎週ショートショートnote】木魚感想文

 ……ポクポクポクポク……
 僕はその妙な音で目を覚ました。
 目を覚ますとそこは広い寺院で、奥で僧侶が木魚を叩いていた。
 その時僧侶が手を止めこちらを振り向き、近づきこう言った。
「何かお気づきになられましたか?」
「え? 何がです?」
「貴方が何故ここにいるのか」
「何故?」
「何も思い出せませんか?」
「はい…ここは何処なんですか?僕が何故ここにいるんですか? あなたは一体誰なんですか!?」
 すると僧侶は、僕に紙を渡してきた。
 それは『木魚感想文』という題の書きかけの原稿であり、日付は8/31となっていた。見知らぬ名前とともに。
「木魚感想文? この名前は誰ですか?」
「貴方ですよ」
「え?」
「貴方がこの『木魚感想文』の作者なんですよ。この感想文を完成させない限り、貴方は一生この8/31から抜け出せないのです」
「そんな馬鹿な……」
 ポケットからスマホを取り出して見ると、日付は8/31となっていた。
 その時、僕は不意に強烈な睡魔に襲われその場に倒れた。

 ……ポクポクポクポク……
 僕はその妙な音で目を覚ました。
 目を覚ますとそこは広い寺院で……。

               (470字)

あとがき:夢野久作氏の「ドグラ・マグラ」をめちゃくちゃ意識して書いてみました。

今週もたらはかにさんの企画「毎週ショートショートnote」に参加しました!

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