【毎週ショートショートnote】隕石の伯父さん
僕の伯父さんは隕石だ。
隕石のくせに地上に落ちてこない。
何故って下手に落下したら近所迷惑になるし、何より伯父さんの弟である僕のパパが怒るから多分遠慮しているんだ。
ある日の夜。部屋でスマホを見てると突然メールが来た。隕石の伯父さんからだった。
「空で待ってる」とだけ書いてあった。
僕は部屋の窓を開けて空の方を見ると、一際赤く燃えては光るものがあった。
ああ、あれは隕石の伯父さんだ。
隕石の伯父さんが空で待っている。
隕石だから世間体なんて気にせず落ちてくれば良いのに(伯父さんのそういうとこが嫌い)、ああやって敢えて落下せずに空の上で停滞しているんだ。
僕は空の飛び方がわからないので、隕石の伯父さんの元に行けっこない。でも隕石の伯父さんは空に来いと言う(伯父さんのそういうとこが嫌い)。
僕は何となく、空で赤く光る伯父さんをスマホのカメラでパシャっと撮った。
すると伯父さんは、その音と光にびっくりして地上へと落っこちた。
伯父さんって意外と繊細なんだなあと僕は思った。
(452字)
今週もたらはかにさんの企画、「毎週ショートショートnote」に参加させていただきました!
