【国年法21条】これでもう怖くない!「内払」と「充当」
はじめに
社労士試験勉強でつまずいた事が無い人はいないはず…「内払」と「充当」、どっちがどっちだっけ!?問題。
間違えまくった結果、この問題に終止符を打てる覚え方を発見しました…!
1.引っかけポイント
そもそも「内払」と「充当」とは何ぞや?と言いますと、
年金の支払の調整=内払
・同一人が受ける同一制度内の年金の支払調整
・同一の年金についての支払調整
・厚生年金保険法による年金たる保険給付との間の支給調整
充当
・受給権者死亡による過誤払による、返還金債権の充当
これだけ見ていますと、「いやだいぶ違うよね?」「どっちがどっちか分からなくなる事ある?」とお思いかもしれませんが…
問題を解いた事がある人なら分かりますね?
絶対、どっちがどっちか分からなくなりますよね??
過去問をいくつかご紹介します。
遺族基礎年金を減額して改定すべき事由が生じたにもかかわらず、その事由が生じた日の属する月の翌月以降の分として減額しない額の遺族基礎年金が支払われた場合における当該遺族基礎年金の当該減額すべきであった部分は、その後に支払うべき遺族基礎年金の内払とみなすことができる。
夫婦ともに老齢基礎年金のみを受給していた世帯において、夫が死亡しその受給権が消滅したにもかかわらず、死亡した月の翌月以降の分として老齢基礎年金の過誤払が行われた場合、国民年金法第21条の2の規定により、死亡した夫と生計を同じくしていた妻に支払う老齢基礎年金の金額を当該過誤払による返還金債権の金額に充当することができる。
内払も充当も、どちらも国年法21条です。
学習するタイミングもほぼ同じなのではないでしょうか。
私の場合、「充当は遺族基礎のみ」と覚えていました。
(それでも「遺族基礎は…どっちだっけ!?」となりましたが(笑))
ただ、それだけの覚え方ではまだ足りませんでした。
自分自身が躓きまくった結果、以下のような覚え方をすれば大体の問題を乗り切れるようになりました。
2.「充当」に絞って覚える!
人が死んでいたら充当
かつ、過払い清算は遺族○○のみ
これだけ覚えます。
私は当初「遺族基礎が充当」と覚えましたが、それだと不十分です。
というのは、こちらの過去問を見てください。
遺族である子が2人で受給している遺族基礎年金において、1人が婚姻したことにより受給権が消滅したにもかかわらず、引き続き婚姻前と同額の遺族基礎年金が支払われた場合、国民年金法第21条の2の規定により、過誤払として、もう1人の遺族である子が受給する遺族基礎年金の支払金の金額を返還すべき年金額に充当することができる。
これは「遺族基礎が充当!」と覚えていると、思わず「○!」と答えたくなってしまう問題ですが、答えは
解答【×】
です。
なぜなら、これは受給権者死亡による過誤払ではないから。
充当はあくまでも、「受給権者死亡による過誤払」でなければ行われません。
更に言うなれば、過誤払と清算するためにマイナスされる年金は、遺族○○年金に限られます。
老齢基礎年金、障害基礎年金はそもそも、元々その人のために支払われるおカネです。
そこから、勝手にマイナスすることは出来ないのです。
なお、遺族○○と表記している理由は、これは厚生年金保険法にも通用する考え方だからです。
充当は「遺族基礎年金」、「遺族厚生年金」双方で起こり得ます。
3.「内払」はさらっと覚える
・同一人が受け取る同じ制度の年金
・同じ年金
・国年と厚年
キーワードはとにかく「同じ」、となります。
4.冒頭過去問の答え
これらを踏まえ、冒頭に挙げた過去問に回答していきましょう。
遺族基礎年金を減額して改定すべき事由が生じたにもかかわらず、その事由が生じた日の属する月の翌月以降の分として減額しない額の遺族基礎年金が支払われた場合における当該遺族基礎年金の当該減額すべきであった部分は、その後に支払うべき遺族基礎年金の内払とみなすことができる。
まず、充当かどうかの確認です。
人が死んだかどうか…明言なし。
であれば内払かどうかの確認。
遺族基礎年金と、遺族基礎年金。
つまりこれは内払。
よって正解は
解答【○】
では、次の過去問。
夫婦ともに老齢基礎年金のみを受給していた世帯において、夫が死亡しその受給権が消滅したにもかかわらず、死亡した月の翌月以降の分として老齢基礎年金の過誤払が行われた場合、国民年金法第21条の2の規定により、死亡した夫と生計を同じくしていた妻に支払う老齢基礎年金の金額を当該過誤払による返還金債権の金額に充当することができる。
充当かどうかの確認をします。
死んでいる…はクリア。
ただし問題文を読むと、妻の老齢基礎年金で過誤払の充当をしようとしています。
充当は遺族○○のみ、という事でこれは誤り。
解答【×】
となります。
5.まとめ
人が死んでいたら充当、充当は遺族○○年金のみ対象。
内払は同じ人・同じ制度、同じ年金、同じ国年と厚年。
