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統計|JASP で正規性の検定

今回は頻繁にやりかたを忘れる JASP の正規性の検定について,操作方法を書いた。正直これが正しいのかはわからない,間違ってるかもしれない。

正規性の検定はたくさんあるが,今回はKolmogorov-Smirnov 検定と Shapiro-Wilk 検定のみの説明をする。
(以下,打つのがめんどうだから KS 検定,SW 検定とする)



正規性の検定とは

帰無仮説と対立仮説

正規性の検定とは,「データの母集団が正規分布に従っている」仮説を棄却できるかどうかを調べるための検定。帰無仮説,対立仮説は以下の通りである。

$$
H_0  帰無仮説:データの母集団は正規分布に従っている
$$

$$
H_1  対立仮説:データの母集団は正規分布に従っていない
$$

有意水準を5%と設定して検定を行った結果,p ≧ .05 の場合は帰無仮説を採択する(正規性あり),p < .05 の場合は帰無仮説を棄却する(正規性なし)と判断することになる。


Kolmogorov-Smirnov 検定と Shapiro-Wilk 検定の使い分け

この使い分けについては,IBM のサイトを見るのが一番早いので引用する。

Question
[正規性の検定]テーブルに表示される、「Kolmogorov-Smirnov」と「Shapiro-Wilk」の違いはなんですか。
Answer
「Shapiro-Wilk」は 5,000 件以下のケースを分析すると自動的に追加され、それ以上のデータの場合は算出されない、正規性の検定手法です。「Kolmogorov-Smirnov」と同様に、「変数は正規分布をしている」という仮説ですので、変数が有意水準未満であれば、「変数は正規分布をしていない」という結論になります。
「Shapiro-Wilk」は 50 件程度のデータに特化した手法になりますので、少ないケース数に対して正規性の検定を行う場合は、こちらをご提示してください。

https://www.ibm.com/support/pages/kolmogorov-smirnov%E3%81%A8shapiro-wilk%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84

この説明から,50 件程度の小規模データを扱うときには SW,それより大きい場合は KS 検定が良いということが分かる。

Ghasemi & Zahediasl(2012)が Non-Statisticians 向けに正規性の検定の解説をしていて,その中で Elliott & Woodward (2007) を引用し,50 という数字を挙げている(in the SPSS)。


JASP で正規性の検定

大規模データの場合

大規模データと小規模データでそれぞれ検定を行う。

はじめに使う大規模データは,JASP の「Data Diary」→「Regression」→「Big Five Personal Traits」とする。データ内容は,n = 500,Big Five の5つの因子のデータとなっている。したがって,用いるのは KS 検定となる。

まずは,上のタブから「Distributions」→「Normal」を選択する。

Distributions タブがなければ,タブの一番右の水色「+」ボタンから追加

次に左側画面,「Normal」という分析タブが出てくるので,その中の「▼ Generate and Display Data」のプルダウンを開いて,任意の変数を右に移動する。とりあえずここでは「Neuroticism」を動かす。

最後に「Normal」分析タブの中の一番下の「Assess Fit」というプルダウンを開き,「Statistics」の「Kolmogorov-Smirnov」チェックボックスをチェックする(今回は一応 SW も)。すると右の出力画面に結果が出る。

Kolmogorov-Smirnov 検定の結果,statistic = 0.038, p =.465 であった(Shapiro-Wilk 検定だと p = .054)。つまりこのサンプルの「Neuroticism」は正規分布していると判断する。

他変数の結果は以下の通りで,いずれも正規分布していると判断する結果だった。
Extraversion: statistic = 0.053, p = .115
Openness: statistic = 0.034, p = .600
Agreeableness: statistic = 0.051, p = .154 
Conscientiousness: statistic = 0.030, p = .743


小規模データの場合

続いて小規模データでは,JASP の「Data Diary」→「T-Tests」→「Directed Reading Activities」を用いる。実験内容は,「読書を指示された群」と「されなかった群」で,読解力テストの成績を比較するというもの。2群比較用のデータだけど,無視して参加者全員の成績の正規性を検定する。データ内容は,n = 44,読解力テストの得点「drp(degree of reading power test)」となっている。

分析の手順は KS 検定と同じ手順で進める。

SW だけでいいけど一応 KS も出力した

Shapiro-Wilk 検定の結果,statistic = 0.975, p =.455 であった。つまりこのサンプルの「drp」は正規分布していると判断する。

SW の場合,「Distributions」タブではなく「Descriptive Statistics」タブの中の「▼ Statistics」のプルダウンに「Shapiro-Wilk test」というチェックボックスがあるため,こちらでも出せる。というかこっちのが楽だし,Kolmogorov-Smirnov も追加してほしい。

Split に群変数を入れれば各群の正規性も見られるけど,Distributions タブはできない(たぶん)


まとめ

以上,JASP で正規性の検定をする操作方法を書いた。

この操作方法で正しいのかわからず,一応 SPSS の出力と比較したところ,Shapiro-Wilk は一致したが,Kolmogorov-Smirnov は微妙に数値が合わなかった。うーん,どうしよ… まあソフトによって微妙に数値違うこともあるし SW 合ってるならいいか…いいのか?

という感じなのでまた追って時間があるときに調べ直すことにする。誰か知っている人いたら教えてください。

それから,正規性の検定をするときに一緒に確認する必要のあるヒストグラムは,「Distributions」タブでも「Descriptives」タブでも簡単に出力できるので,わざわざ書く必要はないかと思い省略した。

これでもう操作方法を覚えたから迷うことはない…はず。


< 文献 >

Elliott, A. C., & Woodward, W. A. (2007). Statistical Analysis Quick Reference Guidebook with SPSS Examples (1st ed.). Sage Publications. https://doi.org/10.4135/9781412985949

Ghasemi, A., & Zahediasl, S. (2012). Normality tests for statistical analysis: a guide for non-statisticians. International journal of endocrinology and metabolism, 10(2), 486–489. https://doi.org/10.5812/ijem.3505

IBM().Kolmogorov-SmirnovとShapiro-Wilkの違い IBM.Retrieved February 12, 2025, from https://www.ibm.com/support/pages/kolmogorov-smirnov%E3%81%A8shapiro-wilk%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84
 




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