脂肪酸(オイル)別、石鹸の洗浄特性調べたメモ。オリーブオイル石鹸がマイルドとは言い切れなかった
(2025/04/08 脂肪酸Na別洗浄力 大幅修正)
オリーブオイルの石鹸で顔を洗うと、乾燥してる感が何故か一日取れない
巷では「洗浄力がマイルドで肌に優しく、洗うと肌がしっとりする」と言われるオリーブオイル石鹸。
しかし自分が洗顔に使うと、
「肌の手触りは普通にしっとりしてるけど、なんか突っ張ったような乾燥してる感」が1日経っても治らない。洗った直後からずっと、多分皮脂?で顔がぬるつくほどなのに。
しかし同居人達は同じ石鹸で洗顔して
「乾燥しないのに日中も皮脂が出過ぎなくなって良い感じ」
と言う。
むしろ自分はステアリン酸メインの石鹸の方が乾燥しないし皮脂も過剰に出なくなる。
ちなみに”ステアリン酸Naは洗浄力が最も強い”が巷のウェブ記事の説。
更にリノール酸多め・オレイン酸も多めの石鹸で洗うと、口周りから下の肌の手触りがガッサガサになる(ただし乾燥は感じない)
肌質の合う合わないが原因なんだろうが、そもそも自分の肌質が何なのか分からない。乾燥肌ではないと思っているが、、
それぞれの肌質や用途目的に合った洗浄力の石鹸を設計できるようになりたい。
巷の謎記事や宣伝文句では「○○オイルの石鹸は○○な感じ」と言われてる内容がどうにもふわっとしており、DIY時に検討・再現しにくい。
と言うわけで、どの脂肪酸ナトリウムがどんな洗浄力なのか、真面目に調べたメモ。
皮脂にも洗浄していいものと悪いものがあり、脂肪酸Naによって洗浄できる皮脂と出来ない皮脂がある
石鹸が洗浄する・して欲しいものは化学構造で分類され、皮脂以外もある。そして皮脂一つとっても6種もある
表皮に存在しているものは大別すると13種。13種もある。
それぞれ化学構造の分類が違うため、脂肪酸Naによって洗浄の得手不得手が分かれる。

Tex表示がまたうまくいかなくなったので画像を貼っちゃう
これを見ると自分は何を洗い流したいのか分からなくなってくる。
原則、下記のようなものはみだりに洗浄しない方が良さそう
再生産速度が遅いもの
ただし、個人差や場所の差が大きいと思われるので一概には言えない、多分。
とりあえずトリグリセリドは大量再生産タイプだから洗っちゃってもいいんじゃないのか?いや人によるか。
角層に存在するもの
皮膚の保湿だけでなくバリア機能を担うため。触るな危険。
顔・体の乾燥しやすい部分
顔や体の一部の皮膚は、頭皮やその他体の皮膚よりも薄く、かつ皮脂やセラミドなどの再生速度が遅い傾向にある。つまり、洗浄により弱い。逆に頭皮は皮脂分泌量が多いので洗浄に比較的強い。
次に、脂肪酸Naがどの物質を洗い流すのが得意かを整理した。
自分にに合ってなさそうな脂肪酸Naと照らし合わせれば、何となく肌質が分かりそうなもの。
いや、結局実際使って合った石鹸を使い続けるしかないんだけども。
オイル選定のヒント情報には使えるかなと
脂肪酸Naの洗浄力比較表(洗浄対象物質別、修正版)

あくまで脂肪酸Na間の相対評価なので、定量的にこれほど違うとは限らない。人が知覚出来るほど、あるいは肌の調子が変わるほど違うのかは未確認。
継続更新の可能性あり。

後日別のGPTと議論させて「根拠の薄いWEB記事を参考にし過ぎている」と言う事で敗北、却下に。GPT、本当に扱いが難しい
洗浄能力の根拠として疎水性やCMC、炭鎖長などについて解説があるが、なんかもう全脂肪酸Naで記載すると長文過ぎて怖いので一旦省略
まず、ステアリン酸Naが洗浄力高いって言った人に、どういう前提だったのか聞いてみたい。
ステアリン酸Na、皮脂系全部落とせない激よわ
「洗浄力が最も強い」と言われがち。
一般的な植物オイルにはあまり含まれず、多いものだと牛脂(約14~28%)、あるいはシアバターなどのバター系(30-40%)がある。
※オイル別含有量は後述
しかし、現実には皮脂のメインのトリグリセリドも、その他再生産スピードの遅い皮脂系も洗浄が苦手。汗・角質(タンパク汚れ)、酸化皮脂・重合皮脂とか12,13あたりには強いらしい。石鹸に多く処方されるのは、「硬いから」が始まりだったらしい。確かに透明石鹸にやたら入ってる。
シアバターやその石鹸が「しっとり感がある」と言われがちなのは、ステアリン酸が常温では固体で強固な膜を作ることや、ステアリン酸Naが洗浄後、皮膚に吸着する傾向が強く、その結果「しっとり感」が出たり「軽い保護機能」を出したりすることが背景。※保湿機能というほどの効果はない
ステアリン酸Naの残留は悪影響の方が多く指摘されており、乾燥肌・敏感肌には向かないらしい
皮膚の水分保持機能を低下させる
バリア破壊と炎症の引き金となる
結果として乾燥、ヒリヒリ、かゆみなどの不快症状を引き起こす
全く平気で肌絶好調なんだけどな、、なんでだろ
一方でオレイン酸Na、ほとんどの物質で洗浄力が平均
オリーブオイルのメイン成分として有名なオレイン酸。
どんなオイルにも数十%入っており、「皮脂と同じ成分だから肌に優しい」といわれがち。
しかし実際の洗浄力は平均的。
大抵の物質で最高クラス、強いただしトリグリセリド(皮脂の中で最大量・すぐ再生産される中性脂肪)だけは苦手。だから、「皮脂を落とし過ぎない」というイメージがつくのだそうな。特に細胞間脂質や再生産の遅い皮脂を洗う力が強いので、再生産が人並に遅い人は、使わないか、スキンケア頑張らないとまずいのでは、、、?・酸化皮脂(皮膚刺激の原因)を落とすのが得意
特徴は、
落としたくないものをあまり洗浄しない(再生産の遅い皮脂類)
落としたいものもあまり洗浄しない(角質や酸化/重合皮脂、日焼け止め類)
使い方の参考としては、
スーパーファット効果出しやすそう
トリグリセリド(=油脂そのもの)を落としにくいという事は、石鹸へのスーパーファットによるオイルの皮膚吸着・残留量も多くなる期待。その保湿効果を期待する人には良さそう。
オレイン酸Naの皮膚への吸着・残留は比較的少ないそうな。
意外だったので初代洗浄力評価を出したGPTに「オレイン酸Naってほんとに肌にいいの?」と聞いたら、めっちゃ熱く語られたのでそのまんま転載。(※後日別のGPTにめっちゃ論破されていたGPTのした話なので、話半分のエンタメとしてどうぞ)
ディスるじゃん・・・
オレイン酸Naを使わないことで、皮脂の再生産が遅い成分(ワックスエステル、スクワレン、コレステロール)を守ることができ、肌のバリア機能を維持しやすい
オレイン酸Naを主体とした洗浄剤は、以下の状況では避けた方がよい
1:乾燥肌や敏感肌
皮脂分泌が少ない人は、ワックスエステルやスクワレンの補充が遅れ乾燥しやすくなる
2:40代以上の肌
加齢とともにスクワレンやコレステロールの分泌量が低下するため、洗いすぎると皮膚バリアが崩れやすい
3:頻繁な洗顔(1日2回以上)
皮脂が回復する前にオレイン酸Naで洗い流してしまうと、肌が乾燥しやすくなる
4:洗顔後につっぱる感覚が強い場合
皮脂膜の重要な成分が除去されすぎている可能性がある。
▶ オレイン酸Naを避けた場合のメリット
‐ 皮脂の重要な成分を守り、肌の乾燥を防ぐ。
‐ 洗いすぎによる皮脂の過剰分泌(リバウンド現象)を防ぐ。
‐ 40代以上の人の皮脂バリアが維持されやすくなる。
▶ オレイン酸Naの代替として適切な洗浄成分
‐ ラウリン酸Na(C12) → 皮脂のトリグリセリドを適度に洗浄(再生産が速いため問題なし)
‐ ミリスチン酸Na(C14) → 低刺激で、皮脂膜を守りながら洗浄できる
なぜ一般的にオレイン酸が「肌に優しい」と言われるのか?
オレイン酸(C18不飽和)が「肌に優しい」とされる理由は、科学的な根拠というよりも、トリグリセリド洗浄力のマイルドさ・感触の良さ・保湿感の錯覚によるものが大きい。
1. オレイン酸が「肌に優しい」と誤解される主な理由と事実
(1) 洗浄力が強すぎない(刺激が少ない)という誤解
▶ 飽和脂肪酸(ラウリン酸・ミリスチン酸)に比べてトリグリセリド洗浄力が弱い
オレイン酸Naは HLB値が高く、ミセル形成が穏やかであるため、強力にトリグリセリドを奪う作用は少ない。ラウリン酸Na(C12)やミリスチン酸Na(C14)は皮脂のトリグリセリドを強く落とすが、オレイン酸Naは それに比べると穏やか。
✅ 事実: 「強すぎない」=「肌に優しい」と誤解されるが、実際には皮脂のバリア成分(ワックスエステル、スクワレン)を落としすぎるリスクがある。
(2) しっとり感が残る(保湿効果があるように感じる)
▶ オレイン酸Naは皮膚上に残りやすい
飽和脂肪酸(ラウリン酸・ミリスチン酸)は水に溶けやすく、すすぎ落ちるが、オレイン酸Naは水に溶けにくいため、肌に少し残りやすい。
その結果、洗浄後に「しっとりした感じ」が残り「保湿されている」と錯覚しやすい。
✅ 事実: 「肌に残る」=「保湿している」と誤解されるが、実際には不要な脂肪酸Naが肌表面に残ることで、酸化しやすく、肌荒れの原因になることもある。
(3) 皮脂に含まれるオレイン酸と相性が良いと誤解されている
▶ 「肌の皮脂にオレイン酸が多い → オレイン酸で洗えば相性が良い」という単純化された考え
皮脂の遊離脂肪酸にはオレイン酸が多く含まれているため、「オレイン酸Naなら肌に近い成分で洗浄できる」と思われがち。
しかし、皮脂のオレイン酸は「肌のバリア成分」ではなく、むしろ酸化しやすい成分 なので、落とすべき対象の一つ。
✅ 事実: 「皮脂にオレイン酸が含まれる」=「オレイン酸で洗えば優しい」は誤り。むしろ、オレイン酸は酸化して肌荒れを引き起こすリスクがある。
(4) 石鹸の泡質を良くする目的で使われることが多い
▶ オレイン酸を含むと泡が「クリーミー」になる
ラウリン酸Naは泡立ちが良いが、泡が荒くなることがある。一方、オレイン酸Naを配合すると 泡がきめ細かくなり、「優しく洗っている」感覚が得られる。
✅ 事実: 「泡が優しい」=「肌に優しい」と誤解されがちだが、泡質と肌への影響は別問題。
ちなみに米油やセサミオイル、アルガンオイルやグレープシードに多く含まれるリノール酸の石鹸の洗浄力はオレイン酸とよく似ているが、これは化学構造が似ているからそう評価されているだけであって、データは取れていない推定値。
ステアリン酸Naメインだと絶好調な自分がオレイン酸Naで洗ってヌルヌル×乾燥感になったのは、
・再生産が人並に遅い皮脂全般?細胞間脂質が洗い流されてスカスカになっちゃった
・それを乾燥と認識した皮脂腺が、トリグリセリド再生産しまくった
というところか。
リノール酸Naでガッサガサになった反応と合わせて考えたいが、うーん分からない。(GPTを問い詰め中。まとまったら別記事にする)
合う石鹸を見出す目的からだと、巷の普通肌とか混合肌とかとは違うものの見方で肌質を考えないといかん、、むずかしい、と言う事は分かった。
最後にラウリン酸Na。トリグリセリド&タンパク汚れに特化
石鹸の泡立ちを良くするのに必須。他の脂肪酸Naだけの石鹸だと泡立ちがものすごく悪くなる。
キャスティール(オリーブオイル100%石鹸)とかでない限り、普通に泡立つ石鹸には大抵入っている。
ステアリン酸Naと並んで「洗浄力が強い」と言われがち、男子高校生や皮脂多めの男性が全身ワシャワシャ洗う用のイメージ。
実際の洗浄特性もイメージと合ってる。
使ってみても、めっちゃ油取れた!感ある。てことは皮膚のヌルつきのメインはトリグリセリドってことかな。遊離脂肪酸コレステロールも洗浄してしまう点だけは気になるが、他の再生スピードの遅い皮脂はあまり洗い流せないのは良いことに見える。
汚れや化粧なども含め、何かを真面目に洗浄したかったらラウリン酸(ミリスチン酸も)を使わざるを得なさそう。
ちなみに洗浄対象として表では評価低い(洗浄しない)となっている「セラミド」「NMF」だが、ラウリン酸Naが流出させるリスクは他の脂肪酸Naより高いらしい。
ラウンリン酸Naは細胞間脂質の構造を破壊する速度が大きく、この構造が崩壊するとセラミドやNMFが流出しだすそうな。
セラミドやNMFを乳化(=洗浄)するわけではないが、流出はさせやすいと。
なので時間をかけて洗うのはあまり良くなさそう。
この表を見ていると論評が止まらなくなるので一旦ここで終わらせる。
ちなみに、
脂肪酸Naの組み合わせで洗浄力が変わる(単なる足し算でなくなる)
と言う事実もある模様。
深い、そしてめんどくさい、、だれか洗浄力計算機作ってくんないかな
各脂肪酸の洗浄特性に関する背景情報補足
石鹸が洗浄するもの・皮膚に存在する物質の特徴
トリグリセリド(約40–60%)
皮脂主成分。脂肪酸3つがグリセロールで結合、いわゆるオイルと同じ状態。別名中性脂肪。
皮膚常在菌に分解され、遊離脂肪酸を生成
多いと酸化しやすく、毛穴詰まりやニキビの原因になる
食生活の影響を受けやすく、高脂質な食事で分泌量が増加する
主な役割
皮膚の柔軟性を保つ
皮膚表面に油膜(皮脂膜)を形成し、流動性を維持。皮膚の滑らかさをサポート
水分蒸発を防ぐ(乾燥を防ぐ)
皮脂膜の一部として働き、肌の水分が蒸発するのを抑える
遊離脂肪酸を供給し、pHバランス調整に寄与
皮膚常在菌の働きによって分解され、遊離脂肪酸を生成。これが皮膚表面のpHを弱酸性に保ち、抗菌バリアとして機能
皮膚を保護し、外部刺激から守る
外部からの汚れや摩擦の影響を軽減する物理的なクッション
ワックスエステル(約20–30%)
皮膚バリアの水分保持機能を担うため、過剰に洗浄すると乾燥しやすくなる
紫外線や外部刺激から肌を保護
酸化しにくい
再生産速度:遅い
皮脂腺で脂肪酸と脂肪族アルコールがエステル化されて生産
合成プロセスが複雑ゆえに分泌速度が比較的遅い
遊離脂肪酸(約10–15%)
オレイン酸・パルミチン酸・リノール酸など。
皮膚のpHを弱酸性に保ち、雑菌の繁殖を抑える
過剰になると皮膚刺激になりやすく、敏感肌の原因に
皮脂層だけでなく、角質層の細胞間脂質にも存在
再生産速度:中程度
皮脂腺内でトリグリセリドが分解され生成
一度洗浄されても、トリグリセリドの分泌が続く限り補充されやすい
スクワレン(約10–15%)
融点が低く、皮脂の流動性を高める
抗酸化作用があり、肌の酸化ダメージを防ぐ
皮膚表面で酸化すると「スクワレン過酸化物」となり、皮膚刺激の原因になる
過剰な洗浄は避けるべき
再生産速度:やや遅い
皮脂腺でコレステロール合成経路を介して生産
分泌量は年齢とともに減少し、40代以降は大幅に低下
コレステロールおよびそのエステル(約2–5%)
皮脂膜や細胞膜の重要成分で、水分保持機能を支える
コレステロールエステルは皮脂膜の安定性を高める。
加齢で減少
皮脂と表皮(角層)の成分構成や構造
一見見辛いが、分かりやすくまとまっている。
脂肪酸Naの洗浄特性に影響を与える因子
親水性と疎水性のバランス(HLB値)
ミセル形成能(臨界ミセル濃度, CMC)
分子の鎖長(炭素数)
炭素数が増えるほど油脂の溶解力が強くなり、短鎖脂肪酸ほど水溶性が高いが洗浄力が低下
飽和度(飽和脂肪酸 vs. 不飽和脂肪酸)
pHの影響(アルカリ性下での安定性)
どの脂肪酸がどのオイルに多く含まれているか
牛脂ラード以外はここにまとまってる。しょっちゅう見てる気がする。
ラウリン酸系:泡立ちを良くする必須オイル
ココナッツオイル(4-50%)
パーム核オイル(4-50%)
オレイン酸系:どのオイルにも含まれるが、特に多いのは
ハイオレタイプのヒマワリ油(90%)
椿油(80%)
ヘーゼルナッツオイル(80%)
オリーブオイル(75%)
スイートアーモンドオイル(75%)
リシノール酸系:一択。
ヒマシ油(キャスターオイル、90%)
リノール酸系
グレープシードオイル(70%)
セサミオイル(4-50%)
米油(40%)
アルガンオイル(30%)
アプリコットカーネル(25%)
ステアリン酸系:高含有植物オイルは高額。牛脂から自家製抽出するよりステアリン酸そのものを買った方が安価
牛脂(20%前後)
ラード(13%)
シアバター(4-50%)
ココアバタ―(3-40%)
パルミトレイン酸系:皮脂のトリグリセリドのうち20‐25%を占める。含まれるオイルはレア
マカダミアナッツオイル(25%)
脂肪酸ナトリウムやオイル別の泡の性質の違いも分かったのがとても面白かったので、また今度まとめる予定。
