おはようございます。
役員Tです。
お盆休みですが、実は役所は稼働しています。
この時に打ち合わせを入れて、他人から連絡が来ない環境で、なんとなく、人が働いていない時にゆっくり仕事をするのが好きです。
今日は私の大事にしていることの一つで、
数年前の出来事を振り返って話しますね。
⸻
新しい事務所に移転して、
数ヶ月が経過した頃、チラシが入った。
管理事務所(不動産会社)からの
「訃報のお知らせ」
そう、この事務所は、住居用賃貸マンション。
その1室を事務所用として賃貸借契約を締結している。(家賃を抑えるためです。)
その貸主である大家さんの訃報である。
その管理会社とは契約以来、連絡を取ったことはないのだが、気づいたら、電話をかけていた。
「この度はご愁傷様でございます。香典だけでもお送りしたいのですが、ご葬儀の日時や場所など、教えていただけますか?」
「ありがとうございます。このマンションの中で、そのようにおっしゃってくれたのは、Tさんだけです。お言葉だけありがたくいただきます」
数ヶ月後、管理会社からまた連絡がありました。
「Tさんの会社ってアパート経営とか興味ないですか?」
「アパートって、基本的には地主さんの相続対策ですよね?うちみたいな土地も持っていない会社じゃ無理ですよ笑」
「うちでは、土地を購入してアパート経営しています。いくつかのアパートは投資物件として売却したりしています。金融機関も紹介しますよ。」
「ありがとうございます。今度お伺いしますので詳しく教えてください。」
、、、ん?
これ大丈夫かな?
設立メンバーの同期役員の言葉がふと過ぎる。
「俺は性悪説、Tさんは性善説なんですよ。俺は他人は基本的に信用しない。けどTさんは、信用している。」
、、、うーん、、、どうしよう。
結局、信用したとして、
そのあとどう行動するかは、全て自分次第。
誰かが言ってなかったっけ?
「経営に失敗はない。ピボットするだけ。」
その言葉をどう捉えるか自体が、そのことを証明しているけど、
俺は今までだって自分の道は自分で設計してきた。
その道路が基準勾配以上の縦断勾配でも、
その土地が高低差だらけでも、
商品化できるように造成した。
そもそもその管理会社がうちを騙すメリットなんてない。
だって管理物件の賃借人であるうちにふっかける意味がない。地元密着型の不動産会社だ。
そしてついにある日、
具体的な土地を紹介された。
「駅から10分程度、中古建物付きの土地ですが、ここなら、テナント+アパートもありえる。
自社でも検討してみてもいいと思ったけど、Tさんの会社でどうですか?
いつもうちがお世話になっている金融機関と建築設計&施工会社、紹介しますよ?」
、、、確かにいい場所だ。
しかし、うちレベルが買える土地か、、、?
そして、
縁は再び、繋がっていく。
その頃、うちにパートで勤めていた女性従業員が、元々スーパーゼネコンで商業系の建築設計を担当していたこともあり、
話をしたら、
「え!私に意匠設計やらせてください!」
、、、実は紹介された建築設計&施工会社は、そもそも施工専門の会社であり、設計はもちろん担当の一級建築士が対応できるが、設計は営業要素で対応していただけで、いわゆるオシャレ設計はできない会社で、何度かプランを見させてもらったけど、正直頼めないなーって思っていました。
ところがその女性従業員が、
「私が設計・監理しますので、工事はそのままやってもらいましょう!」
と取りまとめてくれて、その後はスムーズに話が進みました。
、、、その建築施工会社が色々協力してくれたこともあり、事業計画を何度も検討して、
なんと土地購入から建物建築まで金融機関の融資が通りました。
信じられませんでした。
その後、すぐに不動産売買契約を締結。
所有者さんはとてもいい方々でした。
「私たちが歩んだこの土地で、次の方が良い商売ができるよう、祈っています。」
そして、その後、道路法24条申請で、
またその女性従業員が、建築設計側から素晴らしいアプローチをひらめいてくれたのです。
「既存のままでは入りにくいですね。乗り入れを広げましょう。」
「そっか、既存は戸建用だから、業務系利用で、乗り入れを広げられる可能性あるな!」
、、、実は灯台下暗しで、
仕事であれば、次々とひらめく役員Tも、
自社の事になると気づいていない笑
しかも、その頃、俺は、
役所の道路管理者の決裁者がめちゃくちゃ厳しくて、他の開発案件でも苦しめられていたので、
「道路法24条申請?無理無理、担当者変わらないと通りませんよ?」
と口癖のように不動産会社に言っていました。
、、、うーん、、、いけるか?
その厳しい決裁者の下の実務担当者とは懇意にしていたので、正直に相談しました。
※ここからは少しだけ裏話です。
ですが、これも「縁」と信頼関係で成立したと思っています。
「実は、自社で土地を購入して、乗り入れを広げたいんです。可能性ありますか?」
「はっきり言うね。今、とにかく厳しいので、まず難しいと思う。さらにもしTさんの会社だって上席がわかったら、尚更、通さないと思う。というか、Tさんだから通さないとかじゃなくて、そういう人だから、あの人。」
「、、、やっぱりそうですよね。こないだも別件でめちゃくちゃやられたんですよ、、、。」
「ここからは独り言ね。まだテナント決まってなくて、どんな業種の会社が入るかわからないよね?外構工事、乗り入れ工事はいつものあの工事業者に依頼するんでしょう?例えば、その工事業者が申請者になって、最大車両で申請すれば、条件は揃うかもね。」
「え!!そっか!!ありがとうございます!!」
※この担当者と俺は、実は、愛車がたまたま一緒で、話が盛り上がったことがあります笑
だからと言ってそれ以外の関係性はもちろんないですが。
⸻
余談ですが、うちに最近入った女性役員(不動産会社経験者で宅建士)が入社早々に驚いていました。
「うちの会社って、役所の担当者とこんなに良い関係なんですね。役所にも営業的要素が重要なんだなって気付きました。」
そう、役所の人だって人間。
いかに自分が決裁しやすいか、
立場を守ってあげられるかが大事。
技術基準は、あくまで基準。
設計者として本質を見極めて、
こちらから提案する必要がある。
サラリーマン時代の社長が言っていました。
「技術基準を決めるのに、我々コンサルが指導した。だから、我々が常に役所に指導できるくらい技術力が必要。」
今ならその意味がわかる。
AIも発達して、ますます簡易化されて、中身が伴わない時代において、
技術力+人間力も必要であること。
⸻
そうして、乗り入れが広がり、停めやすい駐車場が完成し、テナント+アパートの自社不動産は、
無事に完工しました。
そして実は、テナント部分は貸さずに、
自分たちの事務所で使うことにしました。
その女性従業員がこだわってくれて、
カッコいい事務所で、今も快適に過ごせています。
(、、、ただコストはそれなりにかかった汗)
数年経過して、このご時世なので、
この地区の土地の価格は
およそ1.5倍になりました。
当時も高いと思ったけど、
その後、こんなに物価も土地価格も上がるとは思わなかった。
当然、建築コストも高騰し、当初と同じ金額で、今はもう施工できないです。
もちろんまだまだ借金は残っていますが、
あの日、
ただ、何気なく、弔いの気持ちを表明したことで、相手の記憶に残り、
声をかけてくれたあの不動産会社には、
感謝していますし、
変わらずうちのアパートの管理をしてもらっています。
ちなみに、うちが抜けたあとの賃貸マンションもすぐに埋まりましたと連絡くれました。
⸻
そして、、、
実は自社でアパート経営をする前段階で、
少しでも勉強したいと思って、
役員Tの怒涛の資格挑戦がはじまります。
このことをきっかけに、
毎年最低でも1つ以上、挑戦しています。
私が仕事で大事にしていることの一つ。
「縁」
このnoteで、今みてくれている人にも感謝。
、、、あれ?
今回は役員Tのいつもの怒りのシーンが
少しもない?笑
