欲求は作るな、向けろ!
from:麻生 歩叶
あなたは、こんな経験はありませんか?
「どうしてこの商品は売れないのだろう」と、頭を抱えたこと。
必死に説明し、丁寧に教育し、価値を伝えているのに反応がない。
その原因は、もしかすると努力不足ではありません。
広告の本質を、ほんの少し誤解しているだけかもしれません。
欲求は、作るものではありません。
すでに心の奥に存在しているものです。
広告の仕事は、それを生み出すことではなく、正しい方向へ向けること。
この視点が変わった瞬間、あなたのコピーはまったく別物になります。
なぜ広告は「欲求を作ろう」としてしまうのか?
まず定義から整理しましょう。
「欲求」とは何でしょうか?
欲求とは、人がもともと持っている感情エネルギーのことです。
・痩せたい
・お金を増やしたい
・失敗したくない
・認められたい
・損を避けたい
これらは時代が変わっても消えません。
しかし多くの広告は、存在しない欲求を「作ろう」とします。
商品の説明をすれば欲しくなる、と考えてしまうのです。
ですが現実は逆です。
教育はできても、衝動は生めません。
欲求はゼロから作れないのです。
広告とは、新しいパレードを作ることではありません。
すでに進んでいるパレードの先頭に立つことです。
ヘッドラインの本当の役割とは何か?
多くの人が誤解しています。
ヘッドラインの目的は売ることではありません。
ヘッドラインの目的は、次の一文を読ませることです。
それだけです。
しかし、その一文が読まれるかどうかは「商品認知度」によって決まります。
ここで重要な概念を定義します。
商品認知度とは、見込み客が
・自分の欲求にどれだけ気づいているか
・その問題にどれだけ気づいているか
・解決策があることをどれだけ知っているか
・あなたの商品をどれだけ知っているか
この段階のことを指します。
認知度には5段階あります。
この段階を外すと、どれだけ名コピーでも刺さりません。
商品認知度5とは?すでに欲しい人への戦略は?
この段階では、見込み客は商品もベネフィットも理解しています。
・有名ブランド
・定番商品
・広く認知されたサービス
ここでは価格やオファー(条件)が決め手になります。
感情を語るよりも、具体的オファーが重要です。
商品認知度4とは?知っているが欲しくない場合は?
ここがブランド広告の主戦場です。
見込み客は商品を知っています。
しかし「そこまで欲しい」とは思っていない。
例えば、
・既存の洗剤
・既存の保険
・既存のフィットネスジム
この段階では、
「なぜあなたの商品が他より優れているのか」
を明確に伝える必要があります。
ポイントは差別化です。
・性能の向上
・新機能
・実績
・証拠
単なる存在アピールでは弱い。
「だから選ぶ理由」を提示することが重要になります。
商品認知度3とは?欲求はあるが商品を知らない場合は?
ここは非常においしい市場です。
見込み客は欲求を持っています。
しかし、その解決策があることを知らない。
ここでは「メカニズム」が鍵になります。
メカニズムとは、
なぜそれが可能なのかという説明です。
人はベネフィットより理由を信じます。
例えば、
「衛星技術で最安値を自動検索」
このように、欲求と商品を橋渡しする具体性が必要です。
商品認知度2とは?問題は自覚しているが解決策を知らない場合は?
ここは問題解決型広告の領域です。
見込み客はこう思っています。
「何かがおかしい」
「でも原因がわからない」
例えば、
・投資でなぜか損をしている
・デートがうまくいかない
・疲れが抜けない
ここではまず問題を言語化します。
「あなたは〇〇で損をしていませんか?」
この問いが刺さるのは、
相手が薄々気づいているからです。
問題を明確にし、
その延長線上に解決策を示す。
ここではドラマチックな問題提起が効果的です。
商品認知度1とは?自覚すらない市場をどう動かす?
ここが最難関です。
見込み客は問題を認めていない。
欲求も表面化していない。
ここで価格を言うのは無意味です。
商品名を出すのも逆効果です。
では何を言うのか。
答えは「支配感情」です。
支配感情とは、その市場が今感じている共通の感情です。
怒り、不満、不安、焦り。
例えば、
「このままでいいのか?」
この一文は何も売っていません。
しかし感情を揺らしています。
人は「それは自分だ」と感じた瞬間、読み進めます。
市場の成熟度を無視するとどうなるのか?
もう一つ重要な概念があります。
市場の成熟度です。
市場の成熟度とは、
類似商品がどれだけ出回っているかです。
競合が少ない市場ではシンプルな訴求で刺さります。
しかし競合だらけの市場では、
・新しいメカニズム
・新しい切り口
・新しい表現
が必要です。
同じベネフィットでも、
切り口が違えば反応は変わります。
なぜ勝ち続けるのは難しいのか?
市場は進化します。
認知度が上がれば、
昨日のヘッドラインは今日死にます。
だから常に問い続ける必要があります。
「今、この市場はどの段階にいるのか?」
この問いを持つだけで、
あなたの広告精度は劇的に上がります。
今日から何をすべきか?
見込み客の欲求を書き出す
商品認知度を特定する
市場の成熟度を調べる
欲求を作ろうとしていないか確認する
そして覚えておいてください。
欲求は作るな。
向けろ。
この視点を持った瞬間、
あなたは力で押すマーケターから、
流れを利用するマーケターに変わります。
今日、あなたのヘッドラインを一つ書き直してみてください。
きっと視点が変わります。
本日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
また、次の記事でお会いしましょう!
追伸
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