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「花のしらべ」イベントを終えてー花とことばを五感で味わうひととき

昨日の「花のしらべ。」は、あらためて花とことばの力を感じる時間になりました。

この日の始まりは、まずごあいさつ、そして軽いストレッチからでした。
少し身体をほぐしたあと、呼吸法で心とからだをゆるめ、場の空気を整えていきました。
呼吸が深くなるにつれて、その場の雰囲気も少しずつやわらかくなっていったように思います。

ただ、今回ひとつ反省しているのは、その呼吸法の前のストレッチです。
少しテンポが早くなってしまい、あとで皆さまから「早かったですね」と率直に言っていただきました。
その場では笑いも起こりましたが、かなり反省しました。
心とからだをゆるめていただくための時間だったのに、少し急がせるように感じさせてしまったことを申し訳なく思っています。
でも、そのように正直に伝えていただけたことは、大切な学びでもありました。
次回は、もっとゆっくり、もっと安心して身をゆだねていただけるような流れを大切にしたいと思っています。

そのあと、翠さんが花についてのお話や、この会の趣旨を語ってくださり、いよいよ朗読と即興フラワーアレンジメントの時間が始まりました。

フラワー空間コーディネーターのプロである翠さんの手にかかると、花があっという間に美しい花束になっていきました。
その様子は本当にマジシャンのようで、見ていて思わず見入ってしまいました。 やり方そのものもとても美しく、花たちがうれしそうにしているようにさえ見えました。
さすがプロだなあと、感心しきりでした。
そんなふうに、目の前で花が生けられていく、その一度きりの美しい瞬間に寄り添うように、ことばを重ねていく。
これは本当に、ありそうでなかなか出会えない、贅沢な時間だったと思います。まさに一期一会!

また、翠さんがお花のお話をされる中で、たくさんの本を持ってきてくださっていました。
その中の一冊の絵本を、急に「これを読んでください」と渡されて、その場で読むことになりました。
でも、毎日初見音読をしているおかげか、落ち着いて読むことができました。
こういう思いがけない流れも、ライブならではの楽しさだなと思いました。 その絵本もまた、とても素敵でした。
お花の絵本で、それぞれの花についてやさしく書かれていて、絵本って本当にいいものだなあと、あらためて思いました。

翠さんはスミレがお好きだそうで、スミレのお話も出てきました。
花を生けるだけでなく、花をことばで味わう時間が、そこにも自然に広がっていたように思います。

今回は、春と花をテーマに朗読を組み立てました。 まずは桜にまつわる俳句から始め、続いて百人一首の中から桜に関係する和歌をいくつかご紹介しました。

百人一首は、名前はよく知られていても、一首一首をじっくり味わう機会は、意外と少ないのではないかと思います。

でも、桜を見たときに、その花に寄せられた和歌が一つでも心に浮かんだなら、その桜はただ「きれい」で終わるのではなく、もっと深く心に残るものになるのではないでしょうか。

たとえば、小野小町の
「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」
という和歌。

この歌には掛詞が使われていて、ことばの意味が幾重にも重なっています。 そうしたことを知ることで、桜のあでやかさだけでなく、そのはかなさや、時の流れの切なさまで感じられるようになるのだと、あらためて思いました。

花を見て、そこにことばが浮かぶ。 ただ眺めるだけではなく、心の中に歌が現れる。 それは本当に豊かなことだと思います。

これまで、百人一首を海外の方にもご紹介してきました。
日本語が十分にわからなくても、そこに込められた思いには、時代や国を超えて共感できるものがあります。

昔の人の喜びや切なさ、美しさへのまなざしが、今を生きる私たちの心にも届く。 それが百人一首の魅力のひとつだと、ずっと感じてきました。

そのことを、この場で少しでもお伝えできたなら嬉しいです。

桜のあとは視線を足もとへ移し、今度はたんぽぽの世界へ。 華やかな桜とはまた違う、小さく、たくましく、野に咲く花です。

金子みすゞさんは、そのような足もとの小さな花にもやさしいまなざしを向け、詩にしました。

そして坂村真民さんもまた、たんぽぽの強さや尊さを深く愛し、折にふれて詩にされています。
ご病気で、生死をさまようほどの苦しい時にも、たんぽぽの姿に励まされ、勇気づけられたというお話には、胸を打たれました。

ご自宅に「たんぽぽ堂」という名をつけられたほど、たんぽぽを愛しておられたこともご紹介しながら、その世界を味わっていただきました。

さらに今回は、英語の Flower Fairies の本も英語で朗読し、日本からイギリスへ、古典から現代へと、花に寄せられたことばの旅をつないでいきました。

そして最後は、もう一度、花に寄せる思いのこもった金子みすゞさんの詩で締めくくりました。

会場には、翠さんがたくさんの春の花を持ってきてくださり、色とりどりの花々があふれていました。
その美しさを目で味わい、香りを胸いっぱいに吸い込み、葉や花に触れ、耳からはことばの響き――言霊、音霊がやさしく届く。

花の名前を知ること、花にまつわることばを知ること。
それだけで、花の見え方も、心の動きも、大きく変わるのだと、あらためて感じました。

まさに、五感で花を味わう、優雅で豊かなひとときでした。
また今回は、花々に囲まれた花畑の中に観音様が前に映っている、私の描いた墨画の花の絵も持参し、会場に飾りました。

花に包まれた空間の中で、その絵もそっと寄り添ってくれていたように感じました。 最後にはその絵も一緒に、皆さんで写真を撮ることができて嬉しかったです。

本当は最後に書道の実演もできたらと思っていたのですが、時間の関係でそれはかないませんでした。
その代わりに、「花しらべ。」 と書いた書を、皆さまにプレゼントしました。
小さな贈りものではありましたが、この日の余韻を少しでも持ち帰っていただけたなら、とても嬉しいです。

そして、今回とても嬉しかったことがあります。
参加者の中に、坂村真民さんと金子みすゞさんが好きで、この会を聴きに来てくださった方がいらしたことです。

その方は合唱をされていて、坂村真民さんの「二度とない人生だから」や、金子みすゞさんの詩が、実際に合唱曲として歌われていることを教えてくださいました。
それを伺って、とても嬉しくなりました。

詩は、ただ読むものとしてあるだけではなく、こうして歌となり、声にのって、多くの人の心に届いているのです。
そのことをあらためて知り、ことばの持つ力の広がりをしみじみ感じました。
朗読された詩が、今度は歌として人から人へ伝わっていく。
それは本当に素敵なことであり、この会の中でそのようなお話を伺えたことも、忘れがたい喜びのひとつになりました。

そして、イベント後に翠さんが 「また一緒にやりたいね。今度は東京でやりましょう」 と声をかけてくださいました。
それがとても嬉しくて、またいつか東京でも、花と朗読が寄り添うこのような時間をご一緒できたらと思っています。

花は、人を癒し、励まし、勇気づけ、心を豊かにしてくれる存在です。
そして、ことばを知ることで、その花はさらに深く心に届くものになるのだと思います。
花を見て、ことばを味わい、昔の人の心と今の自分の心がつながる。
そんな豊かな時間を皆さまとご一緒できたことを、とてもありがたく思っています。

急なお誘いにもかかわらずご参加くださった皆さま、 この場を貸してくださったブックカフェのオーナーのヤハケイさん、 私を誘ってくださった主催の翠さん、 そして今回のご縁をつないでくださった、朗読の先生でもある下間都代子先生、また先生が主催されている「耳ビジ」にも、あらためて深く感謝しております。

さらに、私と翠さんが出会うきっかけをくださった、ミドリエの名づけの親舛田光洋先生にも、心より感謝申し上げます。
舛田先生の八ヶ岳でのおそうじ合宿に参加していなかったら、今回のようなコラボセミナーは実現しなかったかもしれません。
そう思うと、ご縁とは本当に不思議で、ありがたいものだと感じます。

このたび関わってくださったすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。 本当にありがとうございました。

そして最後に、ひとつご案内です。
翠さんは、明日、斉藤りゅう哉さんとのコラボセミナーを開催されます。
りゅう哉さんは、サンマーク出版で30年にわたり、稲盛和夫さんの「生き方」はじめ、数多くのベストセラーを手掛けてこられた方です。その数は、何と世界1800万部!!

また、坂村真民さんのご著書も数多く編集されており、真民さんのことばの世界を深く支えてこられた方でもあります。
私は、りゅう哉さんの朗読で坂村真民さんの詩にふれ、そこから真民さんのファンになりました。 とても魅力的で、素敵な方です。
りゅう哉さんが関西でこのような会を開かれるのは、めったにない貴重な機会ではないかと思います。 ご都合の合う方は、ぜひ足を運んでみてください。

開催日:2026年4月4日(土)14:00 ~16:00

開催地: はるのうた喫茶店 @2020harunouta

兵庫県芦屋市春日町3-6 春日マンション103 阪神電車 打出駅徒歩3分

参加費:3,500円 坂村真民 詩集プレゼント付


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