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【二十四節気の食養生】小雪×長ねぎ

こんにちは。デザイナーフーズ株式会社の管理栄養士、岡野です。

弊社は「食を通じて健康増進を実現する」ことをミッションとし、エビデンスに基づいた「食べ方」の発信や講演、企業様への商品開発や販売促進等の業務を承っております。
また青果物の分析事業も行っており、約20年以上にわたり「野菜」の中身を分析・研究し続けてきました。
その結果分かったこと。それは、「旬の野菜にはチカラがある」ということです。
食の利便化、簡便化が進む今だからこそ見つめたい、本当の意味で“季節を愉しむ”こと。
旬の野菜のチカラを見える化し、二十四節気の食養生を掛け合わせた、新しい形の食情報を発信していきたいと思います。

そもそも、二十四節気(にじゅうしせっき)とは?

二十四節気とは、1年(地球が太陽の周りを一周する時間)を春夏秋冬4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分け、ひとつひとつに季節を表す名前がつけられたものです。
その歴史は古く、約2,500年前に農作業の目安のために中国で生まれ、日本では平安時代から使われていると言われています。
二十四節気は、現代でも時候の挨拶や俳句などで季節感を表す言葉としても親しまれています。また2016年には、中国の無形文化遺産としてユネスコに登録されました。
二十四節気を知ることで、先人の知恵と季節のうつろいを感じながら、日々を過ごすことができます。

二十四節気:小雪(しょうせつ)の養生

暦の上では、11月22日頃から小雪となります。
地域によっては小雪が降りはじめる頃です。暖かい日と、寒さの厳しい日を繰り返しながら、本格的な冬へと向かいます。
気候の変化や寒さに対抗して体温を調整するために、体はエネルギーを大きく消耗します。無理をせず、体力を温存することを心がけることが、この時期の養生に繋がります。
また、外の寒さと部屋との寒暖差で自律神経のバランスが乱れやすくなります。夜は湯船に浸かったり、寝る2時間前くらいから携帯電話の使用を控えることで、自律神経が整いやすくなります。

そんな小雪に食べたい、おすすめの野菜は「長ねぎ」です!

長ねぎには体を温める「温性」の性質があり、「血」を巡らす作用もあるため、体が冷えやすい小雪の時期におすすめの食材です。一般に体温が1℃下がると免疫力が30%も下がると言われていますので、体を温めることを心がけることが、この時期を元気に過ごすために重要です。
また、長ねぎに含まれる「アリシン」という成分には、強い殺菌作用があり風邪予防に効果的です。アリシンは細かく刻むことでより多く生成されるため、長ねぎをみじん切りしたものを冷凍庫に保存し、お味噌汁や納豆、ソースなどに加えて頂くことで、解凍の手間も無く、手軽に食養生できます。
既にカットされているねぎを購入し、使用するのもおすすめです。

1,000年以上前から食べていた!?ねぎの歴史

長ねぎの原産地は中国西部やシベリアとされており、日本には奈良時代までに朝鮮半島を経由して伝わったと考えられています。『日本書紀』(720年)に「秋葱(あきき)」と記されているのが最古の記録です。
さらに平安時代の『延喜式(えんぎしき)』(927年)には、すでに栽培方法が詳しく記されており、この頃には食用として広まっていたと考えられています。

白い部分を食べるようになったのは江戸時代から

平安時代に食べられていたねぎは、主に緑色の葉の部分を食べる「葉ねぎ(青ねぎ)」に近いものでした。
現在のような白い部分を食べる「長ねぎ(根深ねぎ)」が誕生したのは、江戸時代の関東です。冬の寒さが厳しい関東では、葉ねぎの葉が枯れてしまいました。そこで、土に埋まっていた白い部分を食べたところ、辛味が消えて甘く、美味しいことが発見されます。この発見をきっかけに、関東では根元に土を寄せて(土寄せ)、意図的に白い部分を長く育てる「根深栽培」が発展しました。

江戸野菜から全国へ

この栽培方法は江戸の食文化と結びつき、一大集積地となった地名から「千住ネギ」というブランドが確立しました。明治時代以降は、この栽培技術が「深谷ネギ」(埼玉県)など全国の産地にも広まり、長ねぎは日本の食文化を代表する野菜の一つとして定着していきました。

分析データから見える化する、長ねぎのチカラ

調理の仕方で抗酸化力※が変わる! 

長ねぎは焼くと甘味が増し、煮るととろっとした食感に変わるなど、調理方法で味わいの変化を楽しめる食材の一つです。今回調理方法により抗酸化力※(※植物ストレス耐性力)に差があるかを検証したところ、生の抗酸化力※を100%としたとき、「焼く」が約2.5倍高い結果となりました。(1)

白い部分も、緑の部分も、両方おすすめな理由

次に長ねぎの白い部分と緑の部分での成分を比較したところ、
白い部分は甘味が強く、緑の部分は抗酸化力※が高いことが分かりました。
長ねぎはまるごと1本いただくことで、美味しさと体への嬉しさの両方を取り入れることのできる野菜であることが分かりました。

軟白部、葉身部共にn=3

長ねぎのおすすめ食べ方レシピ

今回は抗酸化力※がアップする焼きねぎと旬のぶりを合わせたレシピと、
長ねぎをまるごと1本使用する、冬の温活スープをご紹介します。

ぶりと長ねぎの照り焼き

【材料】(2人分)
ぶり           2切れ(200g)
片栗粉          大さじ1
長ねぎ          1本
こめ油          大さじ1
A醤油           大さじ1と1/2
Aみりん          大さじ2
A酒            50ml
A砂糖           小さじ1
A水            50ml

【作り方】
①  ぶりは2~3等分に切り、片栗粉をまぶします。ねぎは3cm長さに切ります。
 フライパンにこめ油を熱し、長ねぎを焼き、一度取り出してます。
③フライパンにぶりを入れて両面に焼き色が付いたら、Aを加え煮ます。
④水分が減ってきたら、長ねぎを戻し入れ、全体に絡めます。

【食べ合わせポイント】
長ねぎに含まれるビタミンB6は、たんぱく質の消化吸収に必要な栄養素のため、たんぱく質が豊富なぶりとおすすめの食べ合わせです。
魚以外にも、たんぱく質を多く含む肉や大豆製品などとの食べ合わせもおすすめです。

食べる長ねぎスープ

【材料】(4人分)
長ねぎ                                       2本
生姜                                          1かけ
水                                              600ml
鶏がらスープ                            小さじ1
鶏つみれ                                   8個
塩                                              少々
淡口醤油                                   小さじ1 
ごま油                                      大さじ1
白いりごま                               少々

【作り方】
①長ねぎは斜め切り、生姜は千切りにします。
②鍋に水、鶏がらスープを入れて沸騰させ、その中に鶏つみれを入れます。
鶏つみれに火が通ったら、①の長ねぎと生姜を入れて煮立たせ塩、淡口醤油を入れて、味を調えます。
③②にごま油、白いりごまを入れて出来上がりです。

★お時間のある場合は、②の工程の前にごま油を鍋にしき長ねぎと生姜を炒めることで、香ばしさと抗酸化力※をプラスできます。

【食べ合わせポイント】
長ねぎと生姜は共に体を温める性質があります。また、ごまには血行を促進する作用のあるビタミンEが豊富に含まれていため、温活におすすめの食べ合わせです。

まとめ

■小雪は、寒暖差が大きく自律神経も乱れやすい時期。体力の温存を心がけたり、夜は携帯電話を見る時間を減らす等してゆったりと過ごすのがおすすめ

■小雪におすすめの野菜は「長ねぎ」。体を温め、血を巡らす性質があるため、外の寒さによる体の冷えにアプローチができる
また殺菌作用のあるアリシンを含むため、風邪予防にもなる。おすすめの切り方はみじん切り

■長ねぎは約1,000年前から日本で食べられていたと考えられており、白い部分を食べるようになったのは江戸時代から

■長ねぎは焼くことで抗酸化力※が生と比較した場合2.5倍になる。また緑の部分は白い部分と比べ抗酸化力※高い

■生姜やごまと一緒に食べると、より温活の効果が高まる

あとがき

江戸時代の方がねぎの白い部分を食べる事に挑戦されていなかったら、今の長ねぎの食文化は無かったかもしれないと思うと、大きな感謝と、自分も臆せず挑戦していこうと勇気をいただけました。
今後焼き鳥をいただく際は、抗酸化力※の高いねぎまを選ぶことが多くなりそうです。
美味しく、楽しみながら、食養生したいと思います。

【参照】
※植物ストレス耐性力
(1)おいしいものは体にいい / 丹羽真清


弊社では、食と健康のコンサルティング業務、講演、食品の受託分析業務を承っております。
ご不明点やご相談がございましたら、お気軽にお問合せください。
お問合せ先:office@designerfoods.net

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