新6年生をざわつかせる男
僕の自慢は、6年間で一度も再試験・追試験にかかったことがないことです。
嘘です。
最後の最後、卒業試験で一回だけ引っかかりました。弊学の卒試は2回制なのですが、1回目の直前に家庭の事情で実家に帰らざるを得なくなり、1ヶ月ほど一切勉強ができませんでした。
数ヶ月後に2回目があることは分かっていたので、「1回目はとりあえず受けにだけ行って、2回目で受かればいいっしょ」という軽いノリで受けました。
結果、1回目はボロボロ、2回目は高得点で合格しました。
ちなみに1回目の後に面談で呼ばれ、叱責を受け「卒業厳しいね...」と。心の中では(2回目ぶっちぎるから見ててくれよな!)と思っていましたが、言い訳したくなかったので「なんとか挽回できるよう頑張ります」とだけ。
さて本題ですが、例年この時期、新6年生向けの説明会では「前年度の卒試成績と国試合否の相関グラフ」が示されます。
1回目をほぼ放棄した僕の点数は、当然ながら底辺レベルです。しかし、そこから2回目で異常な伸びを見せて国試にも合格したため、グラフ上には「めちゃくちゃ目立つ外れ値」が1つ存在するわけです(笑)
昨日、後輩とご飯に行った時にその話を聞きました。「この外れ値の人の伸び率は何なんだ」「一体誰なんだ」と説明会でざわつきましたよと。
次いで「頭が悪くても直前で伸びる人っているんですね!勇気もらえました!」と。
頭の悪い外れ値本人は伝えるかどうか迷うわけです。それは僕だよと。
伝えませんでした。
「それは例外中の例外!何か入院してたとか事情があったかもしれないし、普通は最初から真面目にやってないと落ちるから油断するなよ!」
そう釘を刺して、居酒屋を後にしました。
6年生がアドバイスをもらおうと外れ値の主を探しても、学内にはもういません。
なぜなら、そいつは今、国試合格率最強レベルの他大学で研修医をやっているのだから……という皮肉を添えて。
