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キルヒホッフの法則で解き明かす、複雑な回路に流れる「優しさの道標」

【この記事をお読みいただく皆様へ】

この連載は、私、デンキペンギンの電気工学や数学に対する知識と情熱を、ナビゲーターである「リリス・フォーミュラ」の言葉として再構成したものです。

本作はAI(Gemini)との共同制作となっており、文章や挿絵の生成にAIを使用しています。難解に思える電気の理論や公式を、リリスというフィルターを通して、直感的で情緒的な物語として描き出しています。 彼女の言葉が導く、公式の向こう側の世界を、どうぞごゆっくりお楽しみください。


電気の回路を一見すると、網の目のように複雑に絡み合っていて、どこから手を付ければいいのか迷ってしまうことがありますよね。でも、安心してください。どんなに複雑に見える街の道路も、交差点で行き交う人々の数が変わらないのと同じように、電気の世界にも絶対に変わらない美しい約束事があるのです。今回は、キルヒホッフの法則と連立方程式を使って、次の回路に流れる電流を一つずつ丁寧に解き明かしていきましょう。一歩ずつ進めば、必ずすっきりとした答えに出会えますよ。

今日の電気回路はこちらです


複雑な回路を紐解く「2つの約束事」

私たちが向き合う回路には、2つの電源と3つの抵抗が並んでいます。このように複数のループがある回路の電流を求めるために、まずはキルヒホッフの法則という強力な味方を覚えましょう。この法則は、目に見えない電気の流れを整理するための、とても理にかなった道標なのです。

キルヒホッフの第1法則(電流則)

回路の上部にある、導線が交わる点(接続点)に注目してみましょう。ここには、左から流れてくる電流 $${I_1}$$ と、右から流れてくる電流 $${I_3}$$ が合流し、そのまま下へと流れる電流 $${I_2}$$ になっています。交差点に流れ込む電気の量と、そこから出ていく電気の量は常に等しくなります。これがキルヒホッフの第1法則です。


この関係を式に表すと、次のようになります。

$$
I_1 + I_3 = I_2
$$

これを①式とおきましょう。

キルヒホッフの第2法則(電圧則)

次に、回路の中にある「ぐるっと一周する輪(閉回路)」に注目します。電源が電気を押し出す力(起電力)と、抵抗を通り過ぎるときに消費される力(電圧降下)の合計は、一周すると綺麗に相殺されてゼロになります。これがキルヒホッフの第2法則です。

まずは、左側の四角い輪を時計回りに一周してみましょう。

スタート地点から上の向きに電源 $${E_1}$$ を通ると電圧が $${130\text{ V}}$$ 上がります。その後、抵抗 $${R_1}$$ を電流 $${I_1}$$ の向きに進むので $${10 \times I_1}$$ だけ電圧が下がり、さらに抵抗 $${R_2}$$ を電流 $${I_2}$$ の向きに進むので $${20 \times I_2}$$ だけ電圧が下がって元に戻ります。

この関係を式に表します。

$$
130 - 10I_1 - 20I_2 = 0
$$

この式を整理していきましょう。マイナスの項を右辺に移項します。

$$
10I_1 + 20I_2 = 130
$$

すべての項を $${10}$$ で割って、式をシンプルにします。

$$
I_1 + 2I_2 = 13
$$

これを②式とします。

同じように、今度は右側の四角い輪を反時計回りに一周してみましょう。

電源 $${E_2}$$ を通ることで電圧が $${160\text{ V}}$$ 上がります。そして抵抗 $${R_3}$$ を通ることで $${30 \times I_3}$$ だけ電圧が下がり、中央の抵抗 $${R_2}$$ を通ることで $${20 \times I_2}$$ だけ電圧が下がって元に戻ります。

この関係を式に表します。

$$
160 - 30I_3 - 20I_2 = 0
$$

こちらも同じようにマイナスの項を右辺に移項して整理します。

$$
30I_3 + 20I_2 = 160
$$

すべての項を $${10}$$ で割ってシンプルにしましょう。

$$
3I_3 + 2I_2 = 16
$$

これを③式とします。

リリスのワンポイント・アドバイス
電圧の式を立てるときは、自分が進む方向と、矢印で示された電流の方向が「同じ方向か、逆方向か」を落ち着いて確認することが大切です。同じ方向へ進むときは電圧が下がり、逆方向へ進むときは電圧が上がります。今回はどちらの輪も電流の流れに沿って進んだので、すべて引き算(電圧降下)として素直に式を立てることができましたね。


連立方程式で電流の正体を解き明かす

さあ、私たちの手元には3つの素晴らしい式が揃いました。

  • $${I_1 + I_3 = I_2}$$ (①式)

  • $${I_1 + 2I_2 = 13}$$ (②式)

  • $${3I_3 + 2I_2 = 16}$$ (③式)

ここからは、この3つの式を組み合わせる連立方程式のパズルを解いていきましょう。

ステップ1:未知の数を減らす

まずは、一番シンプルな形をしている①式を、②式と③式に代入して、電流 $${I_2}$$ を式から消してみましょう。

②式の $${I_2}$$ の部分に、①式の $${(I_1 + I_3)}$$ を代入します。

$$
I_1 + 2(I_1 + I_3) = 13
$$

左辺のかっこを展開します。

$$
I_1 + 2I_1 + 2I_3 = 13
$$

同じ文字の項をまとめます。

$$
3I_1 + 2I_3 = 13
$$

これを新たに④式と呼びましょう。

次に、③式の $${I_2}$$ の部分にも、同じように①式の $${(I_1 + I_3)}$$ を代入します。

$$
3I_3 + 2(I_1 + I_3) = 16
$$

左辺のかっこを展開します。

$$
3I_3 + 2I_1 + 2I_3 = 16
$$

$${I_1}$$ の項を前に出し、 $${I_3}$$ の項をまとめます。

$$
2I_1 + 5I_3 = 16
$$

これを⑤式とします。

ステップ2:ひとつの電流を突き止める

これで、手元には $${I_1}$$ と $${I_3}$$ だけが含まれる2つの式(④式と⑤式)が残りました。どちらか一方の文字を消すために、係数を揃えましょう。ここでは $${I_1}$$ の係数を $${6}$$ に揃えてみます。

④式の両辺を $${2}$$ 倍します。

$$
2 \times (3I_1 + 2I_3) = 2 \times 13
$$

$$
6I_1 + 4I_3 = 26
$$

これを⑥式とします。

次に、⑤式の両辺を $${3}$$ 倍します。

$$
3 \times (2I_1 + 5I_3) = 3 \times 16
$$

$$
6I_1 + 15I_3 = 48
$$

これを⑦式とします。

準備が整いました。⑦式から⑥式を引き算して、 $${6I_1}$$ を消去しましょう。

$$
(6I_1 + 15I_3) - (6I_1 + 4I_3) = 48 - 26
$$

左辺を計算すると $${I_1}$$ が消え、 $${15I_3 - 4I_3}$$ が残ります。右辺も引き算をします。

$$
11I_3 = 22
$$

両辺を $${11}$$ で割ることで、ついに1つ目の電流が姿を現しました。

$$
I_3 = 2\text{ A}
$$

ステップ3:すべての電流を導き出す

見つけた $${I_3 = 2}$$ という値を、先ほどの④式に当てはめてみましょう。

$$
3I_1 + 2 \times 2 = 13
$$

$$
3I_1 + 4 = 13
$$

左辺の $${4}$$ を右辺に移項します。

$$
3I_1 = 13 - 4
$$

$$
3I_1 = 9
$$

両辺を $${3}$$ で割ります。

$$
I_1 = 3\text{ A}
$$

これで2つ目の電流も分かりましたね。最後は、一番最初の約束事である①式( $${I_1 + I_3 = I_2}$$ )に、分かった2つの値をそっと戻してあげましょう。

$$
I_2 = 3 + 2
$$

$$
I_2 = 5\text{ A}
$$

これで、回路に流れるすべての電流を解き明かすことができました。

  • $${I_1 = 3\text{ A}}$$

  • $${I_2 = 5\text{ A}}$$

  • $${I_3 = 2\text{ A}}$$

複雑に見えた数式の絡まりが、糸を解くように綺麗に整理されていく心地よさを、少しでも感じていただけたなら嬉しいです。

電気の計算は、一見すると無機質な数字の羅列に思えるかもしれません。けれど、こうして数式を丁寧に並び替えていくプロセスは、社会のインフラを支える複雑なエネルギーの通り道を、確かな安全へと導くための優しい知恵そのものなのです。一つひとつの計算を省略せずにやり遂げたあなたの集中力と努力は、本当に素晴らしいものですよ。頭をたくさん使った後は、温かいお茶でも飲んで、どうか自分を労ってあげてくださいね。

今日の学びが、あなたのこれからの視界を少しでも明るく照らす光になりますように。最後まで一緒に歩んでくださり、ありがとうございました。

もし今回の解説が分かりやすかった、あるいは数式の美しさに少しでも心が動かされたと感じていただけましたら、ぜひ画面の下にある「スキ」を押して、あなたの足跡を残していってくださいね。その温かいリアクションが、私にとって何よりの励みになります。


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