勇者無職の仲間はルイーダの図書館で見つける(冒険はしない)
残高=余命のほぼ無収入無職です。長生きしたい欲望は全然ありませんが、無駄に命を縮める理由も無いので、節約に余念なしです。
生まれつき貧乏性だからな!
年収3億でもたぶん、半額シールの商品に手が伸びる。伸ばした後で、「駄目だ、私にはこれを買う資格が無い!」と煩悶します。
それはさておき、電気代の節約のために、私はしばしば図書館を避暑地として活用します。
図書館はあまねく市民を受け入れる公のオアシス。となると、色んな人にお目にかかるわけですが。そこで気になった、一風変わった仲間を紹介してみましょう。
氷の麗人
一人でも放っておけるくらいの年齢のお子さんをお持ちのお母様です。
子どもは勝手に児童書コーナーに走り去り、麗人は私の縄張りたるパソコンコーナーでノートパソコンを広げます。手元には、500mlサイズの水筒。
そこまではよくある光景ですが。
麗人は喉が渇いたのか、水筒の中身をお飲みにになります。水筒を動かすたび、氷がたくさん詰まっているらしき音が響きます。それだけでなく、ガリボリと麗人が氷を噛み砕く音も。
製氷機の氷にしては噛み砕きやすすぎる気がするので、クラッシュアイスでしょうか。
何にしても、水筒の中がほぼそれで構成されているらしい。麗人はひっきりなしに水筒を傾けて、ボリボリ、ゴリゴリ、音高く氷を消費していきます。のべつまくなしです。水筒に液体が入っているかすら怪しい。全部氷じゃないか?
音より何より、麗人の体調が心配です。
結局、小一時間であらかた齧り終え、お子様を連れてお帰りになりました。
私も家で試してみましたが、あんなに氷食べられない。
お子さんも小さいですし、体調管理のため、行きつけのお医者さんの所で血液検査とか受けていただきたいところですね。
勿論、そんなお節介は何があろうと絶対に言わないがな!心の中だけでそっとお伝えしました。
間違いなく、伝わってない。
真理の哲人
こちらは図書館のご常連です。それどころか、図書館がお休みの日は近くのスーパーにも出没します。私と行動範囲がかなり重複する。おそらく、我が魂の双子です。
哲人は、常に独特の風貌を保っています。
・白と灰色のナチュラル系もじゃもじゃ長髪
・明るく世界を照らすてっぺん禿げ
・髭は伸びているが、シャレオツに切りそろえられている
・肥満未満の、おおらかで豊かな腹回り
・真夏でも常に長袖
・その長袖、こないだもそれ着てたよね?
・あ、昨日とは違うか、良かった
自然派なもじゃもじゃ頭と髭、いつも同じような服装の辺りからは、図書館でよくお見掛けする大荷物の紳士たちを彷彿とさせます。
しかし、哲人はいくつもの電子機器を駆使して、半日ほど図書館で何かの作業に没頭しておられます。そんじょそこらのもじゃ公とは一味も二味も違うぜ。
夏場でも臭くありませんしね。
他人のパソコンなんて覗き込むわけにいきませんから、哲人が何をしておられるのかは私は存じません。が、駄文を書き連ねて遊んでいる私ほどにはキータイプは聞こえてこない。
デイトレードとか、資産活用なのか。そんなこと、図書館じゃなくて家でやったほうが良いんじゃないか。
やはり、ただ者ではない。
自然に、畏敬の念が沸き起こります。
いつもここで何してるの?
と心の中でだけ問いかけますが、今のところ、哲人から返答を頂けたことはありません。ああ、私の精進が足りない。
そんなこんなで、勝手に他人を心配したり尊敬したりしているわけですが、おそらくは私もまた、どこかの誰かに何かの印象を与えているのでしょうね。
なるべく、他人の記憶に残らないように、ひっそり過ごさねば…
