見出し画像

【4/2】U-NEXT Comic発IPが「HBO Max」へ直行。縦スクロールマンガの復讐劇、世界100か国へ 他

話題のポイントは音声で!、(AI音声のため、読み上げに誤りが生じることがあります。あらかじめご了承ください )


▶ U-NEXT Comic発IPが「HBO Max」直行。縦スクロールマンガの復讐劇、世界100か国へ

U-NEXTが運営するコミックレーベル「U-NEXT Comic」の縦スクロールマンガ原作ドラマ『ディープリベンジ-顔を捨てた家政婦-』が、「HBO Max」にて世界100以上の国と地域で配信されることが決まりました。

主演は堀未央奈、石川恋が復讐ターゲット役で共演します。

国内放送は2026年4月9日より読売テレビほかでスタート、国内での視聴はU-NEXTにて独占配信となります。

この決定が持つ意味は、単なる「日本ドラマの海外進出」にとどまりません。

U-NEXTは2024年9月にワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)との独占パートナーシップを締結し、2025年5月には『VIVANT』や『グランメゾン東京』など既存のTBS・テレビ東京作品計10本をHBO Maxで世界配信すると発表。

同年10月には実際に配信が開始されました。さらに2026年2月には山田裕貴主演『ちるらん 新撰組鎮魂歌』の全世界配信も決定しています。

今回の『ディープリベンジ』がこれらと一線を画すのは、U-NEXTが自社コミックレーベルで育てたIPを自社制作ドラマとしてHBO Maxに乗せるという垂直統合型の流れにあります。

WBDはU-NEXTとの独占パートナーシップを通じ、日本コンテンツのグローバル発信を協業で進めています。

なお、WBDは2025年第1四半期時点で世界1億2230万人の会員を有しており 、その巨大なプラットフォームへのルートをU-NEXTが一手に握っている構図です。

復讐劇というジャンルは韓国ドラマが長年グローバルで開拓してきた土俵ですが、今回はまさにその真っ向勝負とも言える作品選定です。

【ディンコの一言】
自社IPを自社ルートで世界へ持ち込む。
制作・配信・流通の一気通貫が完成しつつあり、テレビ局の役割を問い直す動きとして注視が必要です。

▶ TikTok発ショートドラマが地上波へ逆上陸、スポンサーもコンテンツに内包する三重構造

日本テレビのVIRAL POCKETが手がけるTikTok発ショートドラマ『毎日はにかむ僕たちは。』(通称"まいはに")が、アース製薬の洗口液『モンダミン』とのコラボレーションにより、地上波ミニ番組とTikTokの同時展開という形で放送・配信されます。

SNS総再生26億回超、TikTok平均再生450万回という実績を持つIPが、今度は放送免許を持つ局の電波に乗るという、従来とは逆向きのメディアフローが注目点です。

スポンサーの組み込み方も新しく、モンダミンは番組の特別提供CMとして添え物になるのではなく、家族のオーラルケアという日常を描くドラマ本編の世界観そのものに溶け込んでいます。

日テレの「まいはに」はクライアント案件の平均再生回数が300万回超えという実績を持ち、スポンサーにとっては「スキップされない広告」として機能しています。

テレビCMの15分の1のコストで認知率獲得につながったという試算も出ており、予算効率の観点からも企業側の動機は明確です。

比較軸として見ると、中国では同様の動きがより大規模かつ政策主導で進んでいます。

中国のショートドラマ市場は2024年に約1兆円を超え、ビジネスモデルもブランドスポンサーシップ・プロダクトプレイスメントから、成果連動型広告やEコマースの直接埋め込みまで進化しています。

中国メディアグループ(CMG)は2025年のスレートとして、短編ドラマ8作品を地上波で放映する計画を発表しており、国家放送局がショートドラマを公共電波に乗せる段階に入りました。

米国ではFox EntertainmentがHolywaterに出資し、スタジオIPとタレントを提供しながら縦型フォーマットへの参入を図っています。

日本国内のショートドラマ市場は2026年に約260億円、2029年には約470億円に拡大すると予測されており、テレビ局がSNSで育てたIPを地上波資産と結合させてスポンサー収益を得るという構造は、業界の新たな収益モデルとして定着していく可能性があります。

【ディンコの一言】
自社IPを自社ルートで世界へ持ち込む。
制作・配信・流通の一気通貫が完成しつつあり、テレビ局の役割を問い直す動きとして注視が必要です。

▶ 衛星放送の2026年3月:光で伸びるスカパー、加入者減のWOWOW

衛星放送の主要2社が2026年3月末の加入状況を相次いで公表しました。

スカパーJSATは、スカパー!合計が245万4,348件と堅調に推移。

光再送信サービスは9,011件の純増で累計296万9,998件に達し、300万世帯の大台まで残り3万件に迫りました。

アンテナ不要の光回線経由という利便性がユーザーを着実に取り込んでいます。

対してWOWOWは、3月単月で1万3,787件の純減。

2025年度通期では前期比81.1%の新規加入にとどまり、累計正味加入は216万6,701件と前期から約19万3,000件の基盤が失われました。

さらに今回、月次での加入件数公表を廃止し、今後は四半期決算説明資料での開示に変更することも明らかにしました。

Netflixが2025年に定期的な加入者数開示を取りやめ収益指標に軸足を移した流れと重なる判断です。

同じ衛星放送でも、インフラ優位で伸びるプラットフォームと、コンテンツ勝負を問われる有料チャンネルとでは、局面がまったく異なります。

【ディンコの一言】
光インフラで面を広げるスカパーと、コンテンツで個を刺すWOWOW。
同じ衛星放送でも戦略の文法は別物です。
月次発表の廃止は、数字との闘いをやめた宣言かもしれません。

▶ テレビCM×Prime Video広告、ビデオリサーチがリーチ統合計測に対応

ビデオリサーチは、テレビCMと動画広告の統合リーチ評価サービス『Cross Media Reach Report(CMR)』をアップデートし、テレビCMとPrime Video広告の2媒体間トータルリーチ計測に対応しました。

重複・インクリメンタルを含む到達状況を性・年代別に一体把握でき、キャンペーン単位での媒体配分最適化が可能となります。

計測には、同社が運営する視聴実態可視化サービス『STREAMO(ストリーモ)』を活用した数理モデルと、Amazonの1stパーティシグナルを組み合わせる独自ロジックを採用しています。

アウトプットイメージ

海外では、Nielsenが「Nielsen ONE」として線形TV・ストリーミング・デジタル全域の重複排除リーチを統合計測するプラットフォームを展開中で、米国では4,500万世帯規模のビッグデータと視聴者パネルを組み合わせた手法が業界標準に近づいています。

日本においては、Prime Videoが広告付きプランを本格化させたタイミングとも重なり、テレビ局・広告代理店双方にとってPrime Videoの広告在庫を「テレビの延長」として評価できる環境が初めて整ったと言えます。

【ディンコの一言】
Amazonの1stパーティデータを計測の根拠に使える点が本質的な強みです。プラットフォームが土台を提供し、測定会社が公正性を担保する、この構図が今後の業界標準になるかもしれません。

▶ NHK川口施設・東棟が竣工、大河・朝ドラ制作の新拠点が始動へ

NHKは3月末、埼玉県川口市のさいたま新産業拠点SKIPシティB1街区に建設を進めてきたNHK川口施設(仮称)東棟の建物が完成したと発表しました。

2028年度の本格運用開始に向け、放送設備工事が始まります。

NHK川口施設(仮称)が立地するSKIPシティは、NHK川口ラジオ放送所の跡地を産官学連携で再開発した映像産業拠点です。

「Saitama Kawaguchi Intelligent Park」の頭文字をとった名称で、2003年に開設されました。

NHKアーカイブスや彩の国ビジュアルプラザ(映像ミュージアム等)をはじめとする映像・文化関連施設が集積しており、NHKの制作機能と公共アーカイブが同一敷地に共存するユニークな環境となっています。

今回の東棟が建設されたB1街区は、SKIPシティ第1期計画(A街区)から大きく遅れ、長らく凍結状態が続いていました。

2020年6月にNHKが基本計画を公表したことで実現にこぎ着けたもので、2023年9月の着工から約2年半での竣工です。

設計は日建設計、施工は大林組が担当。建設費は222億円、延床面積は約28,594㎡、地上4階建ての規模です。

施設は大河ドラマや連続テレビ小説をはじめとするNHKのドラマ制作の主要拠点として整備され、最新の映像テクノロジーを積極的に活用する方針です。

今後建設を進める西棟やNHKアーカイブスとも連動し、ドラマ関連イベントの開催など地域との接点づくりも担います。

制作機能の強化と、視聴者に開かれた拠点の両立を目指す構想は、大型コンテンツの制作体制を考えるうえで注目に値します。

【ディンコの一言】
NHKアーカイブスと隣り合う制作拠点というのは、コンテンツを「作る」現場と「残す」現場が一体化する、これまでにない制作環境といえます。

▶ 楽天Rチャンネル、AI動画で自治体プロモ格差に挑む

楽天が運営する無料動画配信サービス「Rチャンネル」は、自治体向けにAI動画制作・配信をセットで提供する「地域創生支援サービス」を開始しました。

観光PR・イベント告知・ふるさと納税の返礼品紹介など幅広い用途に対応し、AIツールの活用により企画から制作までを効率化することで、低コスト・短期間での動画制作を実現します。

制作した動画を「Rチャンネル」や「Rakuten TV」内の「Rakuten パ・リーグ Special」で広告として配信できる"制作から配信まで一体型"のモデルは、国内では珍しいアプローチです。

背景にある市場の格差も見逃せません。

2024年度のふるさと納税の寄付総額は前年比14%増の約1兆2,727億円と5年連続で過去最高を更新しましたが、上位100自治体が総額の約半分を占める という構造的な偏りがあります。

動画による返礼品PR力の差がこの格差を広げる一因でもあり、AIによる制作コスト引き下げは予算の限られた地方自治体にとって現実的な解決策となり得ます。

楽天エコシステムを通じた視聴から購買への導線設計も組み込まれており、2025年10月のふるさと納税ポイント付与禁止という制度変更も背景に、動画コンテンツによるブランド訴求が自治体の次の差別化の柱となる可能性があります。

【ディンコの一言】
媒体社が制作まで担う一気通貫モデル、テレビ局の収益多様化にとっても無視できない参考事例です。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集