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【NEWS 3月11日】カメラマン不要、AWS×AI自動中継の現在地 他

話題のポイントは音声で!、(AI音声のため、読み上げに誤りが生じることがあります。あらかじめご了承ください。音声だけのPodcastリンクは最後に!


▶ カメラマン不要!AI自動中継と新拠点「PGA TOUR Studios」が描く未来 

出典:[SVG]「 PGA TOUR Efforts at THE PLAYERS Show Power of Video, Data, AI

 1日9,000打を超えるショットを、現場のカメラマンもディレクターもなしでどう生中継するのか?

PGA TOURの「THE PLAYERS Championship」で、その答えが示されました。

心臓部となるのは、約16万5,000平方フィートという広大な新制作拠点「PGA TOUR Studios」です。

Every Shot Live(エブリ・ショット・ライブ)

これは文字通り、全選手の全ショットをライブ配信するという画期的な取り組みです。

従来のテレビ中継では、上位の選手や劇的なシーンなど、全体の10〜15%程度のショットしか放送されませんでした。

今回はコース上に設置された120台以上のカメラ映像をAWSのクラウドに集約し、ボールの軌道や選手の動作を瞬時に解析・クリッピングして、データ(誰の、どのホールの、何打目か等)を自動で付与します。

これにより、ファンはアプリ上で「自分の好きな選手」を選び、1打目のティーショットからホールアウトするまで、すべてのショットをリアルタイムで追いかけることができるようになりました。

これまでのように現場のスタッフが被写体を追うのではありません。

AIが「ShotLink」のデータと連動し、誰が打つのかを検知して自動でテロップを出力します。

さらに弾道を解析して追尾カメラに自動で切り替え(スイッチング)、ボールがグリーンに落下する映像へと瞬時につなぎます。

選手がグリーンへ歩き出すと、今度は無人カメラが自動でパン・チルト・ズーム(PTZ)を行い、その姿を滑らかに追い続けるのです。

123名の選手が放つ1日9,000打という、人力では全組カバー不可能な規模の中継を、AIがほぼ完全に自動化しています。

日本でもアマチュアスポーツ向けに「Pixellot」などの定点AIカメラ導入が進んでいます。

しかし、PGAのような「AIによる高度なPTZ制御と自動スイッチングの融合」は、まったく異なる次元にあります。

単なる「固定カメラの切り抜き」から「AIディレクターと無人カメラ群による自律的なカメラワーク」への進化は、慢性的な人手不足に悩む日本のスポーツ中継において、究極の解決策となるはずです。

【ディンコの一言】
AIがカメラワークとスイッチングを担い、人間は「物語」を紡ぐ。
この明確な分業こそ次世代の制作基準です。
日本の現場もAIへの「作業の委譲」へ舵を切るべき時です。

▶AI女優TillyがMV公開!人間の俳優に共存を迫るハリウッドの新たな火種

ロンドンのParticle6が生み出し、ハリウッドで大きな議論を呼んだAI女優「Tilly Norwood」が、俳優に向けて「AI活用」を促すMVを発表しました。

楽曲はAI音楽生成ツール「Suno」を活用。単なる自動生成ではなく、人間の俳優のパフォーマンスキャプチャをベースにしている点が注目すべき点です。

「AIに仕事を奪われる」ではなく「AIを纏い新しい表現をする」という逆転の発想は、映像業界を確実に変えていくでしょう。

今回の取り組みで業界関係者が最も注目すべきは、この4分間のMV制作に「18名」もの人間のスタッフ(監督、クリエイティブプロンプター、衣装デザイナーなど)が関与しているという事実です。

映像内のTillyの動きは、Particle6の創設者自身による「パフォーマンスキャプチャ」技術で演じられています。

音楽生成に「Suno」を導入する一方で、AIタレントスタジオ「Xicoia」の幹部にAmazon Prime Videoの元エグゼクティブを招聘するなど、プラットフォーム戦略は極めて現実的で、かつ強力なものとなっています。

出典:[Variety]「AI ‘Actor’ Tilly Norwood Sings About Backlash in Bizarre Music Video Claiming ‘AI’s Not the Enemy, It’s the Key’」

【ディンコの一言】
国内のVTuber市場が定着したように、初期の抵抗感を超えた先には新たなキャスティングのパラダイムシフトが待っているのか。
このアプローチは、今後の映像制作の概念を根底から刷新するはずです。

▶ Netflix、28億ドルの"棚ぼた"をクリエイター経済に投じるべき理由 

Netflixは今年2月末、Paramountとの買収競争に敗れたSkydance Mediaから28億ドルの違約金を手にしました。

年間コンテンツ投資額約200億ドルの一部に過ぎないとはいえ、この"棚ぼた"資金の使い道が注目されています。

The Hollywood Reporterの記事では、Netflixが今まさに解決すべき2つの課題を提起しています。

ひとつは解約率の防衛、もうひとつはデイタイム視聴層の獲得です。

米国でのサブスクリプション成長が鈍化する中、Netflixの強みである低い解約率も今後の競争激化で圧力にさらされるでしょう。

YouTubeやポッドキャストは「習慣的・日常的」なコンテンツ消費を実現し、ユーザーがプラットフォームを離れない引力を持っています。

一方、NetflixはプライムタイムのOTT王者でありながら、午前9時〜午後5時の「デイタイム」ではYouTubeやポッドキャストに大きく後れを取っています。

具体的な解決策としては、
①クリエイター特化型のポッドキャストスタジオの買収(ノウハウ・IP・才能のネットワークを丸ごと獲得)
②大規模オーディエンスを持つトップクリエイターの独占契約
③クリエイターネイティブな広告ネットワークの取得(ホスト読みのスポンサー統合による広告収益の最大化)
④縦型・モバイルファーストの短尺コンテンツ枠の新設
という4本柱を挙げています。

Netflix最大の競合は今やParamountでもDisney+でもなく、人間の注意時間そのものであり、その戦場でYouTubeは全ストリーミングサービスを超える日次視聴時間を獲得しています。

クリエイターエコノミーへの参入は「トレンド追随」ではなく、現代メディア消費インフラへの不可欠な投資だと締めくくっています。

さて、日本の場合を見てみると、現状、各局のTVerやU-NEXTへの供給は「見逃し配信」の域を出ていません。

しかし本来、テレビ局が持つIP・アーカイブ・ブランドは「毎日開きたくなるアプリ」を作れるだけの資産のはずです。

NHKがNHK+に注力する一方、民放はTVerという"共有地"に依存しすぎており、プラットフォームへのロイヤリティがテレビ局ではなくTVer自体に蓄積されていく構造的リスクがあります。

Netflixの弱点(午前9時〜午後5時)は、実は日本の民放が長年の強みとしてきた時間帯です。

しかし現在のワイドショーや情報番組は、「テレビの前に座る」ことを前提とした設計のまま。

縦型・切り抜き・ショート形式など、モバイルで「ながら消費」されることを前提とした再設計が急務です。

この時間帯こそ、テレビ局が唯一YouTubeに対して「コンテンツの質と信頼性」で競える領域です。

【ディンコの一言】
Netflixが本当に恐れるべき相手はYouTubeです。
「習慣消費」を制した者が次の10年を制す。
日本のテレビ局が問い直すべきは「良い番組を作れているか」ではなく、「視聴者が毎日、自分たちのプラットフォームを開く理由を作れているか」という点に尽きます。
コンテンツの質ではなく、接触頻度の設計こそが次の競争軸ではないでしょうか。

SpotifyのPodcastでお聞きになる方は下記リンクから! 


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