見出し画像

二人で予習、二人で解く


 放課後の図書室。窓の外はオレンジ色に染まり、静かなページをめくる音が響く。

 「……ここ、明日のペアテストで出そうだよね?」

 美月(みつき)がプリントを指さしながら、隣に座る蓮(れん)に話しかける。

 「たぶん。でも、まだちゃんと理解できてないんだよな……」

 蓮は頭をかきながら、難しそうな顔で問題を見つめる。

「江戸時代の改革の中で、最も経済政策に影響を与えたものを説明せよ。」

 歴史は得意なはずなのに、どうもうまく説明できない。

 美月はnoteをめくりながら、小さく笑った。

 「じゃあさ、私に説明するつもりで話してみて?」

 蓮は戸惑いながらも、ゆっくり言葉を紡ぐ。

 「ええと……享保の改革は、米の値段を安定させるために……あれ、でもこれって結局成功したんだっけ?」

 「途中まではうまくいってたけど、後半になると……」

 「そうか、物価の変動が激しくなって失敗したんだった!」

 二人の目が合う。

 「やっぱり、人に話すと理解が深まるな。」

 美月は得意げに頷く。

 「でしょ? ペアテストの勉強も、一人でやるより二人で考えたほうが効率いいもん。」

 「たしかに。明日も、こんな感じでお互い助け合えるといいな。」

 「もちろん!」

 そう言って、美月はnoteにさらさらとペンを走らせた。

「二人で予習、二人で解く。ペアテストの強みはここにある。」

 明日のペアテストも、きっと二人なら大丈夫。
 そう思いながら、彼らは並んでプリントに向き合った。