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音楽と脳の不思議〜想像力と計算が織りなす芸術〜

音楽は私たちの感情を揺さぶる力を持っていますが、その裏には繊細な計算と深い想像力が隠されています。
演奏者や歌い手は、感覚に頼るだけでなく、曲全体の構成、さらに声や体の使い方まで、綿密に計画しているのです。

例えば、歌うときに自然と感じる盛り上がりのポイントや、聴かせどころをどう作るかは、感情だけではなく“どこで”“どのように”曲を進めていくかを計算しています。
また、譜割り(音の長さやリズム)、声を出すための体の準備といった要素も、まるで算数のように考えられます。

このように、音楽は想像力と計算が見事に組み合わさった芸術なのです。
今回は、そんな音楽の奥深さについて、計算と構築の側面からお伝えします。

まず、リズムとメロディの算数的な側面です。
音楽の音の長さやリズムなど“譜割り”というのは、まさに算数の世界です。
4分の4拍子であれば1小節の中で、必ず、四分音符が4つ分の長さになるように作られています。
どんなに細かい音符やリズムが出てきてもこのルールは変わりませんので、1.2.3.4のカウントから字余りのようなことを起こすことはまずありません。なので、オーケストラや合唱など大人数で演奏した時も指揮者のもと、ぴったりと合わせることができるのです。

次に、曲の山場をつくり抑揚を計算するという“曲の構築”です。
どんな曲でも一曲の中に山場が存在し、それをどう作り上げるかが演奏者の腕のみせどころです。
私が学生の時に恩師によく言われたのが、

歌い手は、いつもどこか冷静でいなければならない

です。
歌い手は気持ちの高揚に任せて感情的に歌っていると思われがちですが、実はそうではありません。
もちろん感受性が高い人が多いですが、それだけではなく、感情的に歌っているように聞こえるように綿密に計算しているのです。

山場がどこにあって、そこはどんな声でどんな風に歌ったら盛り上がるか、そのためにその前後をどう歌うか、また、山場でしっかりと声を出すにはどう息のコントロールをして、どこから準備していくか。
曲の最後に最大の山場があるのであれば、体力の持っていき方も重要です。
こうした体のコントロールは、単なる感情的な表現では成り立たない部分です。

さらに、聴かせどころを作るためには、意外にもシンプルに歌う部分が重要です。
例えば、重い感情を表現した歌であってもずっと重い歌い方をしていては曲全体としてマンネリ化したりただただ暗い曲になってしまいます。
そこで、あえてシンプルにさらっと歌う場所を作ることで、引き立つ場所をより引き立て曲全体にメリハリがつき、聴き手に強い印象を与えることができます。
これもまた、計算されたテクニックであり、先々を考えながら歌うことで生まれる効果です。

音楽は、単に感情を表現するだけのものではなく、想像力と計算が絶妙に組み合わされた芸術です。
リズムや譜割りの正確さ、体の使い方、そして曲全体の構成を計算しながら演奏することで、感情の深みやテクニックの美しさが引き出されます。
演奏する側も聴く側も、表面的な部分だけでなく、その裏にある細かい計算や工夫に気付くと、さらに深い楽しみ方ができますね。
音楽は感情と計算の芸術のような気がします♪


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