見出し画像

同じ関税ショック、なぜSUBARUとマツダで景色が違って見えるのか

こんにちは、高配当研究所です。

2026年3月期、SUBARUとマツダはどちらも米国の追加関税という同じ向かい風を受け、大幅な減益を計上しました。営業利益はSUBARUが前期比▲90.1%、マツダが▲72.3%。数字だけ見ればどちらも「大きく崩れた」という点で似ています。

けれど決算資料を読み進めていくと、この2社の間には静かな温度差があるように感じます。今回はその違いを、決算数字を手がかりに整理してみたいと思います。


■ まず、共通点から

両社とも、この状況下で年間配当は「維持」を選びました。SUBARUは115.50円、マツダは55円です。どちらもトヨタ自動車と資本業務提携の関係にあり、来期(2027年3月期)は大幅な業績回復を見通しています。

置かれた環境そのものはかなり似ている。だからこそ、そこから先の歩き方の違いが際立って見えてくるのかもしれません。


■ 営業キャッシュフローという「体温計」

決算書の中で、個人的に一番正直な数字だと思っているのが営業キャッシュフローです。利益は一時的な費用計上に左右されやすい一方、キャッシュフローは実際にお金が入ってきたかどうかを映す鏡だからです。

SUBARUは営業利益こそ9割減という数字を計上しましたが、営業キャッシュフローは3,582億円。配当総額(約832億円)の4倍以上を確保しています。

一方のマツダは、営業キャッシュフローがほぼゼロに近い2億円まで落ち込みました。配当総額347億円との差額は、実質的に借入等での調達で補っている状況です。

もちろんマツダにも言い分はあります。関税影響という一時的なショックが直撃したタイミングであり、来期の回復を見据えれば一過性の話だという説明には筋が通っています。ただ「本業の現金創出力」という一点だけを切り取れば、今回はSUBARUの方に耐久力が残っていた、というのは事実として受け止めてよさそうです。


■ 減益の「中身」も違う

「関税のせい」という説明は両社とも決算資料の前面に出していますが、中身を分解すると依存度に差があります。

SUBARUの減益要因(前期比▲2,893億円)のうち、米国関税だけで約8割を占めています。一方マツダの関税影響(▲1,549億円)は、減益額全体のおよそ半分ほど。残りは販売現場での苦戦や原材料・物流費の増加、一時的な損失の集中計上が積み重なった結果だと考えられます。

背景には、マツダの主力SUV「CX-5」のフルモデルチェンジが約8年ぶりだったという事情もあります。電動化と内燃機関、複数の地域展開と、限られた開発リソースをすべての方向に伸ばそうとした結果なのかもしれません。これは経営判断の善し悪しというより、事業規模に見合った戦い方の難しさとして理解した方が近いように思います。


■ 資本の守り方も対照的

SUBARUは上限1,500億円の自己株式取得を進めており、6月末時点で約270億円を消化しています。攻めの株主還元と言えそうです。

マツダは新規に700億円の劣後特約付ローンを調達し、既存の同額のローンを借り換えました。株式への転換権はなく希薄化は発生しません。財務基盤を維持・強化するための、守りの一手だと考えられます。地元の地方銀行も貸し手に名を連ねており、地域金融機関との結びつきが続いていることも見て取れます。

なお、2026年5月の生産・販売実績では、マツダの新型CX-5の国内販売が前年同月比+63.3%と伸びており、明るい兆しも見え始めています。ただし年初来累計ではまだマイナス圏にあり、もう少しデータの積み上げを待ちたいところです。


■ 優劣ではなく「今の体力差」として

今回見えた違いは、経営が優れている・劣っているという単純な話ではなく、事業規模や資本構成が生んだ「今この瞬間の体力差」なのだと思います。どちらの会社も、来期以降の実行力次第で状況は変わりうるはずです。

投資家としてできることは、どちらが正解かを決めつけることではなく、それぞれが語る回復シナリオがどこまで実現していくのかを、次の決算、その次の決算と、じっくり追いかけていくことなのかもしれません。

より詳しい数字や比較グラフは、高配当研究所の本編コラムにまとめています。気になった方は覗いてみてください。


【免責事項】

本記事はAI(Claude/Anthropic社)を活用して作成したコンテンツです。情報の正確性・完全性を保証するものではなく、記載内容に誤りが含まれる可能性があります。

本記事は特定の有価証券への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。株式投資には価格変動リスクがあり、元本が保証されるものではありません。

本記事に記載されている将来予測・試算・適正株価に関する記述は、あくまで参考情報であり、実際の将来の業績・株価・配当を保証するものではありません。

本記事で参照しているみんかぶ様・IRBANK様などの第三者提供データについて、当ラボはその正確性・完全性について責任を負いません。最新情報は各社の公式サイトおよび企業のIR情報をご確認ください。

本記事は税務・法務上のアドバイスを提供するものではありません。税金・法律に関するご判断は、税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。

本記事における業界慣行への言及は、一般的な注意喚起を目的としたものであり、特定の企業の商品・営業活動を批判するものではありません。

情報基準日:2026年7月16日

#高配当株 #SUBARU #マツダ #自動車株 #資産形成

いいなと思ったら応援しよう!

この記事は noteマネー にピックアップされました

noteマネーのバナー