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dio_the_world
開演前の40分
特別なことは何もないのに、
少しだけ、気持ちがやわらいだ時間の話。
外は生憎の雨。春先の雨は、少し肌寒い。
開演まで、あと40分。まだ時間はある。
少しだけ空腹を感じて、駅前のパン屋に入った。イートインの席は、明るく整っている。
平焼きチーズパンとコーヒーを注文する。
「温めますか?」
レジ横に、小さなトースター。そんなことまで、してくれるのかと思った。
「お願いします。」
席で待つこと数分。
運ばれてきたパンは、焼きたてのように温かく、外は軽く香ばしい。
ただ、それだけのことなのに、印象に残った。
私は仕事で、毎月「どうすればもっと良くなるか」を考えている。
だから、このひと手間が、ただの親切ではなく、誰かが考えて積み重ねてきたものだとわかる。
気づかれないかもしれない、小さな改善。
それでも続けている人がいる。
そのことに、自然と頭が下がるような気持ちになった。
パンの味だけじゃない。
この時間ごと、ありがたいと思えた。
