服に迷うようになったのは、暮らしが変わったからだった
服に迷うようになったのは、私が変わったからではなく、暮らしが変わったからだった。
そう気づくまでに、少し時間がかかった。
ある日、外出先で知り合いにばったり会った。
整えられた髪、きれいなメイク。
迷いのないファッション。
それに比べて私は…
とりあえずで着てきた服に、いつものアウター。
恥ずかしい、という気持ちが先に立った。
オシャレな人とそうではない人の差はこうやって広がっていくのかな…
ぼんやり思った。
「さすがにこのままじゃだめだな」
そう思い、子どもを夫に見てもらって、
久しぶりに一人で服を買いに行った。
でも、
ちょっといいなと思って試着しても、しっくりこない。
似合っているのかどうかも、よく分からない。
久しぶりすぎて、
自分に何が似合うのか、
何を着たいのかさえ、分からなくなっていた。
結局、何も買えずに帰宅した。
「何しに行ったの?」
夫の一言に、
自分が一番がっかりしていることに気づいた。
自分的には、お手本になりそうなYouTubeを見たり、お店の目星もつけて下準備はしていったつもりだった。
「今から一緒に行こうか?」
とも言われたが、選ぶのに疲れてしまっていてもう一度なんて行けなかった。
私は昔から、服を買うのに時間がかかる。
いいなと思っても、
試着しないと判断できない。
誰かと一緒に行って、うんざりされることもしばしば。
楽をしたい自分がささやく。
冬はアウターを着てしまえば、
中は見えないし。
春になったら、また考えよう…
家に服がないわけではない。
ただ、新しい服を「選べなくなっていただけ」
だった。
生活の中で、いつの間にか
自分のことは後回しが当たり前になっていた。
あとから思った。
服が選べないのは、
センスがなくなったからではない。
環境が変わってから、
選ぶ練習をしてこなかっただけ。
そう気づいて、
少し考え方を変えてみることにした。
◯一人で悩まない。
今の自分を、
自分だけで判断するのは想像以上に難しい。
店員さんに
「今の年齢で着やすいものを探していて」と伝えてみる。
信頼できる人と一緒に行き、
「どう見える?」と聞いてみる。
誰かの視点が入るだけで、
似合う・似合わないが、はっきりしてくる。
◯「安いから」は、そろそろ卒業する。
結局、
すぐ着られなくなることが多いからだ。
ほつれやすい。
毛玉ができる。
流行に寄りすぎて、翌年には着ない。
迷いが、また増えてしまう。
見るポイントは、
値段よりも、生地と形。
今の体型で、
立ったとき・座ったときに楽かどうか。
流行に乗りすぎない。
今の年齢の自分が、
気持ちよく着られるかを基準にする。
◯一気にそろえようとしない。
暮らしの中で少しずつ慣らすほうが続くから。
今日はトップスだけ。
次は靴。
それくらいでいい。
「これを着ると安心する」
そんな一着を見つける。
それを基準に、
少しずつ増やしていければいい。
忙しい毎日の中で、
完璧なファッションは必要ない。
今の暮らしにフィットしていること。
鏡を見たとき、
ほんの少しでも気分が上がること。
それだけで、十分だと思う。
今の私は、
・清潔感がある
・どこかに女性らしさがある
ことを大事にしたい。
焦らず、比べすぎず、
今の自分に合うものを探していけばいい。
次に服を買いに行くときは、
今回よりもほんの少しだけ、
楽に選べていたらいいなと思っている。
