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音の彩り

ドは赤、レは黄、シは紫か白、と音符に色がついている気がするのは、昔通っていた音楽教室の音符マグネットボードの影響だ。先日、次男の書く数字に色がついていた話のついでに、私の場合は音符だな、と思い出した。

私にとって音楽は実技教科の中で一番(そして唯一)の得意科目で、歌うことから始まり、バイオリン、ハーモニカ、縦笛、アコーディオン、トロンボーンなどに触れてきた。ピアノやキーボードをやっていないのは、50代では珍しい音楽遍歴だろう。
楽器の入門がバイオリンだったのは、親戚の紹介でたまたま隣町の音大附属の音楽教室に入ったこと、大人数の家族でピアノを置く場所がなかったことによる。バイオリンはさほど上達しなかったが、ソルフェージュのレッスンで初見で歌ったり聴音をするのが楽しかった。

中学校のブラスバンド、高校の弦楽オーケストラのあと、子どもが生まれてからはほとんど楽器に触らなくなった。家族の介護生活が始まると音楽を聴くことも歌うことすらも少なくなり、音の色はだんだん薄れていった。

再び音楽が身近になったのは、子どもたちを通してだった。家で練習するピアニカの音量を下げるためにマステを貼ってミュートしたり(そのまま学校に持って行ってしまい、先生に見つかってはがされた)、あまりの音痴ぶりにびっくりして楽譜を見て一緒に歌ったりしているうちに、少し音の色や感覚が蘇ってきた。

そしてぐっと色濃くなったのは、子どもたちの中学校の合唱祭のおかげだ。練習シーズンになると、風呂やリビングで子どもたちの自主練が始まる。音が比較的気にならない住まい(踏切の近くのアパートや戸建て賃貸)なので、神経質に制限しなくて済むのがありがたい。ソリを歌う子(虹)、パートリーダーで頑張る子(あなたへ)など、友達の活躍を楽しみに毎年休みをとって本番を聴きに行く。
そんな合唱祭も今年の中3の次男で最後になる。ときどきは私も合唱したいなと思いながら、会社帰りの車中で歌うのが最近の日課だ。こんな独りカラオケでも、一日の疲れた気持ちが音で彩られ、元気になる。音楽が好きだった子どもの頃の自分に「おかえり」と言う感覚だ。

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