僕のエアコンが怒った
昨日の夜のことだ。
眠い目を擦りながら横になっていたら、ポタポタと水の滴る音がした。
雨かと思って窓の外を見た。雲ひとつない。
おかしい。
しょうがないので電気をつける。すると、床に水たまりができていた。
どした。どした。何が起きた。
音の出どころを辿る。エアコンだった。
水が逆流している。
すまない。だがこちらも死活問題なんだ
俺はこの一ヶ月、こいつを一度も休ませていない。
だから怒っているのか。
すまない。それは本当にすまないと思う。
だが、こちらも死活問題なんだ。
愛知の夏は死だ。四十度を超える日が普通にある。君がいないと俺は蒸し焼きになる。生きるか死ぬかの話なんだ。分かってくれ。
……いや、確かに。頼りっぱなしの一ヶ月だったな。
こっちの都合ばかり言ってしまった。
記憶の片隅に置いてあったバケツを引っ張り出して、君専用の吐き出し口にする。ここに出せ。床じゃなくてここに出せ。
しかしそんなに怒らなくてもいいじゃないか。
おかげで大切な書類たちがべしょべしょだ。
様子を見てほしい
管理会社に電話をかけた。
一時的なものかもしれないので、しばらく様子を見てほしいとのことだった。
んーー。困る。実に困る。
また君が暴走して部屋を濡らしたら、手間が増えるのはこちらだ。拭くのは俺だし、乾かすのも俺だ。
まあ、しょうがない。
君の面倒を見ようじゃないか。バケツも置いた。話し合いの余地はあるということにしておく。
そんなことを思いながら、携帯を開いた。
新着メールが来ていた。
今月の電気代の表記があった。
え。え。
一人暮らしでこの値段。
俺は夏が嫌いだ。
いいなと思ったら応援しよう!
コーヒー代にします。
あ、溜まったら焼肉に行かせてください....!!