見出し画像

「鴨宮モデル線区」ってなんだ!?

みなさま、こんにちは。

2026年4月、当社の代表・髙橋団吉の著書『鴨宮物語——新幹線を創り出した男たち』が、イカロス出版より出版されることになりました!

今回は、編集担当である上野弘介さん(「新幹線EX」編集長)に、本書の魅力や制作秘話について聞いてみましたー。

——本書は、東海道新幹線誕生の地である「鴨宮モデル線区」を舞台に巨大プロジェクトに挑んだ男たちのノンフィクションとのことですが、鉄道ファンにとって「鴨宮モデル線区」とはどのような存在ですか?

存在そのものは有名ですが、そこで行われていた実態はあまり知られてません。また知識欲の高いファンや、歴史に興味があるファンにとっては、そこで行われてきたことというのはとても興味深いものです。

1964年10月1日の東海道新幹線開業は、いわば日本の鉄道開業の第2幕の幕開けですから、歴史的にとても重要な位置づけにあります。

——本書の中で、上野さんがいちばん好きな話、あるいは取材中に感銘を受けたエピソードなどがあれば教えてください。

第二章「IS台車」(本書P.36〜)のDT200台車への「つの」の取り付けの話ですかね。

車両設計主任の石澤應彦さんは、万が一に備えてDT200台車へ「つの」を取り付けました。少し過剰な装備でしたが、そのあと実際に輪軸折損という重大事故が発生したものの、死傷者が出るようなことはありませんでした。

よく「新幹線の安全神話」と言いますが、神話ではなく、想定したうえで徹底した対策が取られていたゆえのことで、「神話」とはいえないと思います。

●車両設計の石澤應彦
初代0系新幹線の足回りである「IS台車」の設計主務者。過去の数々の失敗経験から「絶対安全なんて絶対にない」という信念を持ち、経年変化に対応可能な可変台車や、万一の車軸折損時に脱落を防ぐ「ツノ」などの安全機能を盛り込みました。

イカロス出版サイトより
石澤應彦氏(本書より)

——イカロス出版は、これまで数多くの鉄道関連の書籍を出版されていらっしゃいますが、上野さんが思う、本書のウリや、ここに注目してほしい!という点を教えてください。

なにより、新幹線という今までにない鉄道をつくりあげた人たちのドキュメントゆえに、貴重な証言集になっている点です。

すでに鬼籍に入られた方も多く、後世に「新幹線の安全・安定・快適輸送」の礎を作った話を伝えられる1冊だと思います。

——どんな方にぜひ読んでもらいたいですか?

新幹線に興味がある方や、鉄道の歴史に興味がある方。さらにいえば、新幹線業務に現在従事されている方やかつて従事されていた方たちにも読んでいただきたいと思います。

そういった現業の方が本書を読まれると、新幹線の安全・安定・快適輸送は、多くの先人たちの積み重ねの上に完成しているものであることがお分かりいただけるとともに、こうした皆さんのような現場の1人1人の積み重ねのうえに、いまの高品質な新幹線があることを実感いただけると思います。

——鉄道利用者も含め、鉄道に関わるすべての方に読んでいただきたいですね! 上野さん、すてきなメッセージをありがとうございました。

上野弘介(うえの・こうすけ)
「新幹線EX」編集長
1979年生まれ。1997年、「月刊レイルマガジン」編集部で編集アシスタントに。その後、旅行会社で団体旅行のセールスや企画、添乗などを経て、2005年、イカロス出版に入社。Jトレインや蒸気機関車EXの編集を担当したのち、「新幹線EX」編集長に。その後「旅と鉄道」の編集長を歴任し、現在は鉄道企画編集部で、書籍やムックなどを担当する。

鉄道ファン歴:幼稚園のお散歩で、京急をよく見に行っていた。
興味の対象:基本的にはローカル私鉄の乗り歩き&撮影。その鉄道事業者の歴史を調べるのも好き。
好きな鉄道本:国立公文書館の鉄道免許? 冊子にはなっていますが、本ではないですね………。




……………………………………………………………………………………

髙橋団吉『鴨宮物語——新幹線を創り出した男たち』(イカロス出版)


★ご購入はコチラから!
イカロス出版