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出会いを焦るな!-マッチングアプリの暗部について-

「そろそろ孫の顔が見たい」
「いつになったら結婚するんだ」

30歳が目前に迫り、いよいよこの言葉に焦りを感じ始める。

では、独身卒業の為にまず何ができるかと言えば、マッチングアプリが最初に思いつくはず。

実際、結婚した友人に話を聞くと半分くらいがマッチングアプリで出会い、残りの半分くらいが学生時代の付き合いだった。

多分、親世代よりもマッチングアプリでの交際・結婚はメジャーなものになっているのだろうと感じる。

だが、そんなマッチングアプリも100%安全なものではない。出会いや独身に焦り、マッチングアプリを闇雲にやる前に、僕の経験を活かして欲しい。

1:マッチングアプリを始めたよ

これは2019年夏の出来事だ。僕は一人暮らしを始めたばかりということもあって、独り身の寂しさに耐えかねていた。(家具も無く、独房のような部屋だったことも理由の一つ)
さらに友人と会う機会も減り、寂しさの極致に達したところで、僕はマッチングアプリを始めた。

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一旦ここでマッチングアプリがどういうものか簡単にまとめていく。

1:基本は無料
…基本的には無料で、登録に料金はかからない。しかし、無料でできるのはプロフィールの登録と相手に数回「いいね」(アピール)するだけで、メッセージはできない。なのでメッセージをするために月額登録をする必要がある。(大体3500円〜5000円くらいかかる)

2:メッセージをしても絶対に出会えるわけではない
…相手とマッチングをして、課金をするとメッセージができる。しかし、メッセージができても相手と連絡ができるだけで、そこから出会いに繋がるかどうかは自分次第だ。

はっきり言ってトーク力と己のスペックが物を言うので非常に苦戦した。

ちなみにこの時僕が始めたのは「某Pアーズ」というマッチングアプリだった。「登録数が多いので出会える可能性が高い!」という理由で選んだ。

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2:マッチングした美人なAさん

アプリを始めて1ヶ月ほど。何人にもいいねを送り、メッセージをしたが手応えはない。半ばヤケクソになったところで、エゲツナイほどの美人とマッチングできた。

その人の名前を仮にAさんとしておこう。Aさんは僕より1〜2歳年上で、美容サロンの経営者。プロフィール写真はかなりキラキラしていた。

しかもAさんはとても積極的で、メッセージを始めた直後に「会いましょう」と誘ってきた!

ちなみにそこまで深い会話はしていない。軽い挨拶、自己紹介程度。


…今思えば、疑うべきだった。

3:プロフィール写真は詐欺無し!ビビる

とんとん拍子で話は進み、僕の休日に会うことになった。初めてマッチングアプリで会うということ、プロフィール写真が綺麗すぎること、さらには(自称)経営者ということもあり、僕は仕事用のスーツで向かった。

待ち合わせ場所は新宿のチェーン店のカフェー。僕は早めに着いて待ち合わせ場所を確認してから、近くの喫煙所で加熱式タバコを吸って気持ちを落ち着かせた。数本吸ったあたりで待ち合わせ時間が近づいたので、お店の前に行く。

Aさんは時間ピッタリに現れた。まず驚いたのは写真詐欺が一切無かったこと。普通に綺麗で驚いた。「モデルさんですか…?」と言いたくなるレベルであったが、モテない僕はそんなことは言わない。とにもかくにも本当に美人であったことをわかってほしい。

4:聞き上手なAさん

前述した通り、メッセージではあまり深いことは話していないので、手探りで会話が始まっていく。Aさんはこんな美人でありながら恋人がおらず、まずは友達から始めたくてアプリを登録したそうな。好都合。僕もです。

そして会話。とても楽しい!なぜかというとAさんが話題を投げてくれて、僕がその話をするとオーバーリアクションで返してくれるのだ!!!

※以下再現

Aさん「お仕事は何やられてるんですか〜?」

僕「不動産営業で、お家を売ってます!」

Aさん「すご〜い!!!営業って大変そうですけどカッコいいですよね!!ちなみに仕事のどういうところが楽しいですか?」

僕「やっぱり、人の一生に携われるスケールの大きさですかね…。感動しますよ。」

Aさん「そうですよねえ。何千万円っていう高い金額を動かしてるんですもんね。カッコいいです!」

……などと僕の回答にリアクション、感想、深掘りをどんどん繰り返してくれる。正直僕はずーーーーっと喋っていた。正確にはAさんが何度も質問をしてくるので、僕が聞く暇を与えてくれなかった!!

なんと楽しい時間なんだろう…天にも昇る気持ちであった。こんな美人と話ができるだけじゃなく、めっちゃ共感してくれるんだぜ!?ワンチャン脈アリかな?!ハハハ!!と有頂天だった。


しかし、話を続けていると何か既視感のようなものを感じる。のぼせながらも理性を働かせて、気づいた。


これ営業っぽくね?


そう、僕自身も営業現場で相手の話を深掘りし、オーバーリアクションをするという一連の動作を当たり前のようにやっていたのだ。


なんなら、営業テクニックとして鉄板だ。しかし、若干の違和感があっても、この高揚感はたまらなかった。

5:最後はずっとAさんのターン

僕の自己紹介ラリーがひと段落したところでAさんがついに口を開いた。

「亀吉さんは将来の夢とかありますか?」

将来の夢…。散々営業の素晴らしさを語ったりしたのに「本当は編集者やライターになりたい」とは言えず、「いつかは今の仕事で独立したい」などと話した。

すると、

「独立に興味あるんですね!ってことは起業も…?ですか?」

という。

まあ、起業も近いのかと思い、僕はうなづいた。

※ちなみに、不動産営業として働いていた人が資格を取って独立・起業することは割と多いヨ。

すると僕に質問しかしてこなかったAさんはゆっくりと口を開きこう言った。


「絶対に成功できるセミナーに興味ない?」

気がついたらタメ口であったが、そんなことも気にならないほどの重みがあった。

さらに何かのホームページを見せられながら、堰を切ったようにAさんが話し始めた。

「この実業家の〇〇社長がすっごい人でね!定期的に独立・起業のためのセミナーを開いてるの。私もここで色んな人と知り合えたし、この社長のセミナーを受けないとダメなんだよね!社長もすごい忙しい人だけど、今ならすぐにセミナー受けられるように連絡するよ!!!」

Aさんの話がヒートアップするのに反比例して、僕の心はどんどん冷えていった。

6:これは営業だったのか

「売りたい商品の話を最初にすると相手は心を閉ざしてしまう。まずは相手の話に耳を傾け、心を開かせることが商談成功の最大の近道になる。」

という営業テクニックがある。 

割とメジャーなテクニックなので、営業をかじったことのある人は大体分かるだろう。僕は仕事でやっていたのに、自分がやられたことは初めてで気付かなかった。

Aさんの勧誘に対し、「お金がなくて…」などと渋ってもAさんはその口撃を緩めない。何ならその金はどこかで借りるべき、初期投資だとも言ってくる。流石に耐えきれず、お客さんから電話がかかってきたフリをして、僕は外に出た。スマホを耳に当て、話すフリをしながら、タバコを2本吸った。

そうして僕はAさんの元に戻り、「今はまだ決断できない。興味があったら連絡する。」とキッパリと断った。すると、 


「幸運の女神に後ろ髪はないから」


と、営業は終わった。

2人ともコーヒーしか飲まず、尚且つ僕が奢ろうとするも断られ、個別会計となった。その後Aさんは「他にも会う人がいるから」とそそくさと帰っていった。

残された僕は再びタバコを吸い、新宿の駅に向かった。

そして帰宅後、Aさんにお礼のLINEを送ろうとしたが、Aさんのデータは消えていた。なんならアプリ上からも消えており、名前も写真もわからなくなった。

7:モテない男よ。自分を磨こう。

これが僕の初めてのマッチングアプリでの出会いであった。予想に過ぎないが、Aさんの風貌(キラキラ女子)、実態のわからないビジネス、謎のセミナー勧誘…。恐らくネズミ講に近い勧誘だったのだろう。そのなんとか社長のセミナーを受けても、Aさんとは付き合えず、金だけ搾り取られたのだろうなあと改めて思う。

このAさんには騙されかけて、やや人間嫌いになったが、出会いを求めるならそれに見合う人間にならないといけないと気づかせてくれたのは大きい。

自分を磨く努力をしていないのに美人が寄ってくるという妄想をしてはいけない!!!!!現実にはありのままの自分を受け入れてくれる人なぞ存在しない。

だから、マッチングアプリを始めようとするならば、まずは自分を磨くこと、そして簡単に出会えそうな奴はヤベェ!という2点を覚えておいて欲しい。こんな僕らが本当の幸せを掴むためには、常に戦い続けなければならないのだ。

ちなみに偉そうなことを書いてきたが、僕も独身で寂しい生活を送っている。今年は絶対に頑張るという決意表明の意味も込めて、今回の締めくくりとしたい。

ps:進展があったら追記します。今は県が運営するマッチングアプリに登録中なので、いつかレポしていきます。

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