眼科医の奥様とのご縁

初めて大きなお取引きをさせていただいたのは、60代のとても上品な女性でした。眼科医のご主人様の奥様で、最初のお問い合わせはお電話から。

「全くわからない世界なので、いろいろ教えてほしいです。来月、そちらの近くまで行くので、実物を拝見したいと思って…」

その言葉通り、あっさりとしたご質問でしたが、逆に誠実さと信頼感を覚えたのを今でも覚えています。

ご来店はご夫婦で

お約束の日、ご来店くださった際には、ご主人様もご一緒でした。学会があって遠出をされるタイミングで、奥様のご希望に合わせて立ち寄ってくださったとのこと。

ご主人様は「家内が見たいというのでついてきました」とおっしゃっていて、最初はまったくご興味のないご様子。でも、奥様は違いました。事前にアンティークコインの本を何冊か読まれていたとのことで、ご質問も的確。初めてのご来店とは思えないほど、コインへの興味と学びたいという意欲が伝わってきて、私も自然と熱が入りました。

当日は資料をいくつかお渡しして、「一度、持ち帰って相談しますね」とご夫妻はお帰りになられました。

翌日、うれしいお電話

その翌日、奥様からお電話があり、「おすすめいただいたコインを購入したい」とのご連絡。
すぐに飛行機をおさえ、出張対応させていただくことになりました。

お取引きの場所は、ご自宅近くのホテルラウンジ。お会いする際に、奥様がお好きだと伺っていたミモザの花束をお土産にお持ちしました。

ところが……その日はまさかの「国際女性デー」。ミモザはその象徴の花で、全国の花屋さんで売り切れ状態!仕方なく、花屋さんが作ってくれたのは昨年のドライミモザ。少し気まずく思いながらお渡ししたのですが、奥様は本当に喜んでくださり、そのお心の広さに救われました。

和やかなお取引き、そして再会へ

この日もご主人様がご一緒でした。前回は無関心だったご様子でしたが、今回はたくさんご質問をくださり、コインへのご興味が深まったご様子。ご夫妻で和気あいあいと、楽しいお時間となりました。

「ぜひ一度、うちにも来ていただけませんか?」とご自宅にもご招待いただいたのですが、私は基本的に出張では泊まらない主義です。万が一にも、大切なアンティークコインを紛失してはいけませんから。

その後もこのご夫妻とは何度もお取引きを重ね、2回目はなんと、ご主人様の方から「自分の欲しいコインがある」とご連絡をいただきました。嬉しいご縁でした。

あれから6年が経ちます。ご紹介させていただいたどのコインも、現在は価値が上がっており、ご夫妻様にも大変喜んでいただいています。貴重なご縁に、心から感謝申し上げます。

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