誰も植えてねぇカボチャが、うちの駐車場を不法占拠してやがる│災難│庭│侵略│爆発│事件
ウチの駐車場にある花壇が、今カボチャに絶賛ジャック(不法占拠)されてんだよ。
念のために言っておくと、誰も植えてねぇんだよ!
男3人のサバイバル育児を力ずくで駆け抜けてさ。
体はあちこちガタがきて足元なんて年中ふらつく私だけどね。
頭までボケちゃいないよ。
「駐車場でカボチャ育てる」なんてトチ狂った真似、やった記憶は一ミクロンもねぇ!
その花壇、元々は長男が気まぐれでいじってた場所なんだ。
けどさ、奴も大人になって研究だ何だで忙しくなったら、あっさりネグレクト。
雑草は伸び放題で、花壇っていうより「世紀末の荒野」みたいになってんだ。
そんな惨状を見かねてさ。
私の実母が猛暑のなか雑草を抜きに来てくれたんだよ。
ここまではいい。
実にありがたい。
だが、いつの間にか土を耕して自分が作った「謎の手作り肥料」を混ぜ込んでたんだ。
「ありがたい、助かったよ~」
小脳のいたずらで千鳥足になりがちな体を揺らしながら、深々と頭を下げた私だけどさ……。
今思えば、ありゃ親切の皮をかぶった「生ゴミテロ」だったね!

しばらくして、花壇から青々とした芽が生えてきた。
「長男のヤツ、また何か勝手に植えたのか?」
我が家の男どもが思いつきで余計な真似をするのは日常茶飯事。
私はスルー決め込んだよ。
どうせ親の言うことなんか聞かねぇ種族だ。
いちいち突っ込んでたら命がいくつあっても足りやしねぇ。
で、数か月後よ。
通院のために、ゾンビみたいなフラフラ足で久しぶりに外に出た私は、目の前の光景にひっくり返りそうになったね。
花壇から極太のツルが、ズザザザーッ!!って這い出てきてる!
アスファルトを我が物顔で侵略し、わが家で唯一の愛車のタイヤ目がけて爆走してくる巨大な葉っぱ!

花壇を完全に呑み込んで、凶悪な生命力で暴走してるソイツは――。
どう見ても、カボチャそのもの!
おいおい、どこから湧いたカボチャだよ!?
いくらアホの長男でもさ。
車を停める狭いスペースにわざわざカボチャ植えるほどトチ狂ってはいないはず。
「ちょっとアンタ、花壇にカボチャ植えた!?」
「知らん!」
長男はスマホから目線すら外さずに、秒でスルーだよ。
こちらの焦りなんか1ミリも届きやしない。
この「親の叫びを生活音として聞き流すスキル」だけは天下逸品だね、まったく!
じゃあ何なんだ!?
鳥のフンか? 風の悪戯か?
それとも古代カボチャの怨念なのか!?
パニックになる私に、妹が冷ややかな一言を言い放った。
「あ、それ、お母さんの手作り肥料に入ってた種だよ」
真犯人、実の母!!!!

速攻で問い詰めたらさ。
母は悪びれる様子もなく言い放った。
「私の鉢で芽が出なかったから、大丈夫かと思って埋めといた✨」
大丈夫なわけねぇだろ!!!!
自分の家で不発だった生ゴミ(種)をさ、なんで娘の家の花壇に不法投棄するんだよ!
しかも無許可で!
「芽が出なかったから」
じゃねぇんだよ!
娘の家はゴミ処理場じゃないよ!
せめて「不発弾埋めたから爆発するかもよ」と予告しなさいよ!
そうすれば私だって、謎のツルと遭遇したときに
「未知のバイオハザードか!?」
なんて無駄に腰抜かさずに済んだんだからさ!
真相が分かったところで、私は長男に怒号を飛ばしたよ。
「長男!! 邪魔だから今すぐそのカボチャ引っこ抜きなよ!!」
そしたらさ、我が家の「ドケチ番長」長男は、花壇を埋め尽くすカボチャを愛おしそうに見つめて言い放ったね。
「これ育てたら、ウチの食費が浮くね🎶」
出たよ! 親の命よりわが家の食費!
私は今、自給自足のハートフルな夢を語ってんじゃない!
愛車がカボチャのツルに締め殺されそうになってる話をしてんだよ!
「抜きな!って言ってんだろ!!」
って叫ぶ私の声も、見ごとにスルー。
長年男どもを育てて分かった真理。
「でかくなった息子ってのは、母親の怒号をエアコンの室外機くらいの雑音としか思ってねぇ」
で、今朝よ。
長男の奴、無駄に早起きしてさ。
自分専用の畑をいじりつつ、まるで熟練の農家みたいにカボチャの花へウキウキで人工受粉まで済ませてやがった。

……抜く気なんて、最初から一ミクロンもねぇな。
本気で私腹を肥やす気満々だよ。
分かったよ、好きにしなさい!
足元はフラつこうが、メンタルの図太さだけはダイヤモンド級の母ちゃんだ!
娘の言うことを1ミリも聞かない実母と、親の叫びをBGM扱いする息子!
こんな我が家で15年以上サバイバルしてきたんだ。
カボチャの一株や二株、どーんと構えて見届けてやろうじゃねぇか!(結局5株あったよ💦)
だがな、長男!
一つだけ釘を刺しておく!
そのカボチャで食費が数百円浮く前にさ――
愛車にツルが絡まってキズ一筋でもついて修理代が発生したら、お前の口座から全額回収してやるからね!!

今日も今日とて、駐車場へ進軍するモンスターカボチャと、私の怒号を爽やかにスルーして受粉に励む息子の背中を睨みつけるしかできない母ちゃんなのでした!
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