日曜日、テレビに映っていたのは母ちゃんでした
この日、私はドラゴンボールに出演していました。
いつもと同じ穏やかな日曜日のこと。
その日は父ちゃんと小学生の
息子たちがテレビを見ていた。
私も家事が一段落したので、仲間入りしようとしたその時。
「あ!母ちゃんだ!母ちゃんがテレビにいる」
そう言いながらはしゃぐ三男に皆は一斉に首をかしげた。
だって、今観ているのは
かの有名な『ドラゴンボール』のアニメだったのだから…。
ケタケタ笑う三男に、長男が
聞いた。
「テレビに母ちゃんはいないよ?どこにいるんだよ?」
すると、一瞬キョトンとした
表情を浮かべながら指をさす。
「だってこれ…母ちゃん
でしょ?」
皆の目の先にはテレビ画面
いっぱいのピンクで、丸くて、
怒ると一気に暴れる
“あの魔人”。
そしておもむろに三男は私を
指さした。
「かあちゃん」
——名誉なのか、侮辱なのか。
私は怒っていいよね?
「ちっがーう!それ、母ちゃんじゃないじゃん!どこがだよ!目ぇついてんのか!!」
頭に血を登らせて叫ぶ母ちゃんを見て、笑い転げる長男と
次男。
真顔で「絶対に!母ちゃんだ!」と言い張る三男。
ニヤニヤしながら、完全に
“背景”と化す父ちゃん。
お前ら〜…
ぜ〜ったいに許さん‼️
こめかみに青筋を立てながら
私は叫んだ!
「お前らの今日の晩ごはんは無し!だからね」
ピタッと止まる空気。
勝利の雄たけびを上げる
母ちゃん。
脳内では拍手喝采に
ファンファーレが鳴り響く。
しかし…
そこで気づいてしまった。
怒ると一気に戦闘力が上がる
あたり、否定しきれないのが
悔しい。
その事実に愕然とする。
・・・そんな、いつもの日曜日の午後でした。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします。
あなたからいただいたチップはクリエイターとしての活動費にありがたく使わせていただきます。