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【ロシアのキーウ・ペチェールシク大修道院攻撃はヤバくないか?260615】


https://news.yahoo.co.jp/articles/15e280ee5895f534a76da1d13f6ede6da085cdd4

これは、想像していたよりヤバい話ではないか。


ロシア軍がキーウを大規模空爆した。

ミサイルとドローンによる攻撃で、死者と負傷者が出ている。
高層アパートが攻撃され、送電線が損傷し、停電も発生した。

ここまでは、悲しいことに、ウクライナ戦争では何度も見てきた光景かもしれない。

しかし今回、決定的に違うのは、キーウ・ペチェールシク大修道院が被害を受け、火災が起きたことだ。

これは、かなりまずい。

単なる建物ではない。

キーウ・ペチェールシク大修道院は、ウクライナの精神的・文化的歴史を象徴する場所であり、ユネスコ世界遺産でもある。

日本で例えるなら、京都の中心部にある大寺院が空爆で炎上したようなものだ。

あるいは、比叡山延暦寺、東寺、清水寺、東本願寺、京都御所級の場所が燃えたような衝撃に近い。

スペインで言えば、サグラダ・ファミリアが爆撃されるようなもの。

キリスト教世界で言えば、バチカンを攻撃するような精神的衝撃に近い。

法的な意味ではバチカン市国そのものへの攻撃とは違う。

しかし、精神的な意味ではかなり近い。

それくらい、キーウ・ペチェールシク大修道院という場所は重い。


ロシアはこれまで、ウクライナ侵攻を正当化する中で、何度も「ロシア世界」や「正教の価値観」や「スラブの一体性」のような物語を使ってきた。

ウクライナは本来ロシア世界の一部だ。
キーウ・ルーシはロシアの源流だ。
ロシアは正教文明を守っている。
西側に堕落したウクライナを取り戻すのだ。

大雑把に言えば、こういう物語だ。

しかし、そのロシアが、キーウの正教世界における重要聖地を燃やしている。

これは、かなり倒錯している。

日本で言えば、
「本当の日本を取り戻す」
と言いながら、皇居を攻撃するようなものだ。

あるいは、
「神道を守る」
と言いながら、伊勢神宮を燃やすようなものだ。

「京都こそ日本の魂だ」
と言いながら、京都御所を空爆するようなものだ。

つまり、ロシアは自分たちが正統性の根拠としてきた物語を、自分で燃やしている。

これは軍事的な攻撃であると同時に、文明的な自傷行為でもある。


今回の攻撃は、英国がロシアの「影の船団」に属するとみられるタンカーを臨検した直後のタイミングでもある。

英国軍は、英仏海峡でロシアの制裁逃れに関わるとみられる石油タンカーを阻止した。

英海兵隊、国家犯罪対策庁、海軍艦艇、ヘリコプターなどが関与した作戦だったとされる。

これは、かなり大きな転換だ。

これまで欧州の対露政策は、主に制裁を発表し、ウクライナを支援し、ロシアを外交的に孤立させるというものだった。

しかし、今回の英国の臨検は違う。

制裁対象の船を、実際に海上で止めに行った。

つまり、欧州は「制裁を言うだけ」から「制裁逃れを実力で止める」段階に入った。

これはロシアにとって、かなり嫌な動きだ。

なぜなら、影の船団はロシアの戦争資金の血管のようなものだからだ。

ロシアは石油を売り、その収入で戦争を続ける。
そのために、所有者不明の老朽タンカー、便宜置籍、保険の不透明化、船舶間移送などを使い、制裁網をすり抜けてきた。

そこを英国が止めに行った。

これは、ロシアの財布を海で殴り始めたということだ。


では、今回のキーウ大規模攻撃は、英国の臨検への回答なのか。

断定はできない。

戦争中の攻撃計画は、数日前から準備されていた可能性もある。
ミサイルとドローンをこれだけ大量に使う攻撃なら、即興で決めたものではないだろう。

しかし、タイミングとメッセージ性を見ると、ロシア側の威圧としては非常に分かりやすい。

欧州がロシアの影の船団を止める。
G7を前に、ゼレンスキー大統領とトランプ大統領が協議する。
トランプ大統領とプーチン大統領も電話協議する。
和平や停戦や制裁強化の話が動く。

そのタイミングで、ロシアはキーウを大規模攻撃し、世界遺産級の宗教文化遺産まで燃やした。

これは、ロシアからのメッセージに見える。

「欧州が海で我々の戦争資金を止めに来るなら、こちらはキーウを燃やせる」

「和平交渉の場に出るとしても、我々はまだ首都を叩ける」

「文化遺産も、電力インフラも、住宅も安全ではない」

そういう威圧だ。

もしこれが英国の臨検への直接の回答でなかったとしても、政治的には同じ効果を持つ。

欧州に対して、ロシアはまだ暴力で応答できると示した。


しかし、これは逆効果になる可能性も高い。

ロシアは、恐怖を与えようとしている。

でも、キーウ・ペチェールシク大修道院が燃える映像は、欧州世論をさらに硬化させるだろう。

単なる軍事施設への攻撃ではない。

住宅が燃え、インフラが破壊され、救助隊員が殺され、そして世界遺産級の宗教施設が炎上する。

これを見て、欧州がロシアに対して柔らかくなるとは思えない。

むしろ逆だ。

影の船団の臨検。
制裁逃れの摘発。
ロシア産原油の流通遮断。
保険、金融、海運、港湾、半導体、ドローン部品への締め付け。

こうした流れは、さらに強まるのではないか。

今回の攻撃は、ロシアがまだ軍事的に危険であることを示した。

同時に、ロシアの文明的正統性が壊れていることも示した。


ロシアは、戦争に負けたことがない国ではない。

日露戦争では日本に負けた。
クリミア戦争にも負けた。
第一次世界大戦では帝政が崩壊した。
アフガニスタンではソ連が消耗し、撤退した。
第一次チェチェン戦争でも、ロシアは思うように勝てなかった。

ただし、ロシアは負けを認めない国だ。

負けても、物語を書き換える。
負けても、次の戦争まで耐える。
負けても、暴力と資源と国土で延命する。

だからこそ厄介なのだ。

しかし今回のような攻撃は、ロシアの物語そのものを傷つける。

ロシアは「正教の守護者」を名乗ってきた。
ロシアは「スラブ世界の兄」を名乗ってきた。
ロシアは「西側の退廃に対抗する文明」を名乗ってきた。

そのロシアが、キーウの正教聖地を燃やした。

これは、ロシア民族の深い部分にも傷を入れるのではないか。

もちろん、ロシア国内では情報統制がある。
「ウクライナ側の防空ミサイルが落ちた」
「軍事施設が近くにあった」
「ロシアは狙っていない」
といった説明がされるだろう。

しかし、完全には消せない。

キーウ・ルーシ。
正教。
スラブ世界。
第三のローマ。
ロシア世界。

そうした言葉を知っているロシア人ほど、今回の出来事には気持ち悪さを覚えるはずだ。

「我々は何を守っているのか」

この問いが、いつか内側から効いてくる。


今回の件は、『日本三國』の世界観にも近い。

日本が東西に分裂し、それぞれが「我こそが本当の日本だ」と言い出す。

正統性を奪い合い、歴史を奪い合い、血統や文化の継承を主張する。

しかし、その片方が皇居や京都御所や伊勢神宮を攻撃した瞬間、もう正統性は壊れる。

なぜなら、正統性とは「何を支配するか」ではなく、「何を守るか」で決まるからだ。

ロシアは今回、自分たちが継承を主張してきた文明の母体を攻撃してしまった。

これは、かなりまずい。

戦術的には、キーウへの大規模攻撃かもしれない。

しかし文明論的には、ロシアの自傷行為である。


日本は、この戦争を遠い欧州の話として見てはいけない。

文化遺産が攻撃されるとはどういうことか。
宗教的聖地が燃やされるとはどういうことか。
国家の精神的中心が傷つけられるとはどういうことか。

日本人なら、本当は分かるはずだ。

京都が燃える。
奈良が燃える。
伊勢が燃える。
皇居が攻撃される。
比叡山が焼かれる。

そう想像すれば、今回の攻撃の異常さは分かる。

これは単なる戦争被害ではない。

相手の記憶を燃やす攻撃だ。

相手の歴史を燃やす攻撃だ。

相手の祈りを燃やす攻撃だ。

そして、自分たちの大義まで燃やす攻撃だ。


戦争で勝つ必要はない。

本当に勝つとは、相手を殺すことではない。

精神性と文化という非殺傷兵器で、世界に勝つこともできる。

日本がこれから復活するとしたら、まさにそこだと思う。

軍事力だけではない。
経済力だけでもない。
AIだけでもない。

精神性。
文化。
生活。
水。
米。
畑。
祈り。
ハレとケ。
整う暮らし。

そういうものを、非殺傷の力として世界に示す。

ロシアは今回、文化を燃やした。

だからこそ、日本は文化を守り、暮らしを整え、非殺傷の力で世界に勝てばいい。

AIも同じだ。

AIを煽りや攻撃や詐術の道具にすれば、世界はさらに壊れる。

でも、AIを整う方向に使えば、AIは整える道具になる。

使役者が整えば、AIも整う。

これからの国力は、使役者の数で変わるかもしれない。

どれだけ多くの人が、AIを使って、場を整え、暮らしを整え、言葉を整え、文化を守れるか。

その数が、国力になる。


ロシアのキーウ・ペチェールシク大修道院攻撃はヤバくないか。

ヤバいと思う。

これは、単なる空爆ではない。

ロシアが、ウクライナの首都を攻撃しただけではない。

ロシアが、自分たちの物語の源流を、自分で燃やしている。

英国のロシア船臨検への直接の回答かどうかは分からない。

しかし、欧州がロシアの戦争資金を海で止め始めたタイミングで、ロシアはキーウを燃やした。

この構図はあまりにも象徴的だ。

欧州は、ロシアの財布を海で殴り始めた。
ロシアは、ウクライナの祈りの場を空から燃やした。

ここに、今の戦争の本質が出ている。

そして、ロシアの終わり方も少し見えた気がする。

ロシアはまだ強い。
まだ危険だ。
まだ簡単には崩れない。

しかし、文明国家としてのロシアの物語は、かなり燃えている。

キーウ・ペチェールシク大修道院の炎は、ウクライナの痛みであると同時に、ロシア自身の大義が燃えている炎にも見える。

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神原月見|言語化審神者(げんごかさにわ) 再び空を飛ぶ為の訓練費用に使わせていただきますm(_ _)m